クソボーズ
それ以外のキャラとしては、例えば「クソボーズ」が挙げられます。これはストーリーの初期に登場した妖怪であり、珍遊記の「玄じょう」を妖怪化させたらこのような姿になるかもしれません。その他、村人や老人、ババア、アル中の親父、酒場の親父など、珍遊記にも登場しそうなキャラクターが多数登場しており、前作をまあまあ踏襲したキャラクターデザインを採用したと言えると思います。
人気が急降下。21週で無事打ち切られる!!
相変わらずの画太郎ワールドが繰り広げられた「まんゆうき」ですが、「珍」に対する「まん」という安直なネーミング、独特な画風や強引な展開、コピーの多用といった要素が散見されたためか、案の定人気は芳しいものではなく、掲載順は話数を重ねるごとにどんどん後ろへと追いやられていきました。「週刊少年ジャンプ」1994年第29号から連載が始まった同作ですが、1994年第50号をもって無事打ち切りとなります。わずか21週での出来事でした。
「週刊少年ジャンプ」1994年第33号
「週刊少年ジャンプ」1994年第47号
こうして約半年で闇に葬られた「まんゆうき」。以降、漫☆画太郎の作品が週刊少年ジャンプで連載されることは無くなり、月刊少年ジャンプ(地獄甲子園)、週刊ヤングジャンプ(つっぱり桃太郎)、ヤングチャンピオン(ブスの瞳に恋してる)など、他の漫画誌へと追いやられることとなりました。
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なお、「まんゆうき」における21週での打ち切り記録ですが、実は後年になって更新されています。それは2017年に発行された「週刊少年ジャンプ」第42号でのことで、画太郎が「珍ピース」という漫画を掲載したところ、わずか3ページで打ち切られるという快挙を成し遂げました。
3ページで打ち切りとなった「珍ピース」
打ち切りから10年以上…「まんゆうき」のキャラが『珍遊記2』でまさかの復活!!
前述の通り、半年で闇に葬られた「まんゆうき」ですが、2009年に入り新たな動きを見せました。それはビジネスジャンプで連載された「珍遊記2〜夢の印税生活編〜」であり、この作品は「珍遊記」「まんゆうき」それぞれの続編として描かれています。
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「珍遊記2」においては、萬々様と娘々が前作に引き続いて登場。作中では、亀をうっかり助けてしまい龍宮城へ連れ去られた娘々を萬々様が捜索し、龍宮城の乙姫や他の妖怪たちを見て、「ここは妖怪の宝石箱か?」と彦摩呂ばりのセリフを放ちながら瞬殺していくなどの活躍を見せていました。なお、「珍遊記2」においても山田太郎の一行は天竺へと向かうのですが、案の定未完のまま打ち切りとなっています。
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このように、21世紀に入ってからも動きを見せている「まんゆうき」。2016年には、珍遊記がまさかの実写映画化されるなど大きな動きがありましたので、「まんゆうき」についても何か動きがあるかもわかりません。漫☆画太郎先生の次回作に期待しましょう!