キャッチでそこそこ話題になったCMを並べてみようかな(食べ物じゃない編)
2017年11月8日 更新

キャッチでそこそこ話題になったCMを並べてみようかな(食べ物じゃない編)

キャッチコピーが「記憶に残る」、食べ物以外のすてきなCMをまた思いつくまま並べてみます。思い出せるものはいくつありますか?

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キャッチが頭にのこる、言葉のちからで、メロディを借りて

前回は食べ物のCMで、記憶に残るものを列挙しました。
キャッチには、その使われていることばそのものの力もありますが
その時代の背景や風潮にマッチしているほど
起きた出来事や記憶と結びつくのではないかと思います。

今回は食べ物以外のCMで、特に記憶に残るものを並べてみました。

美しい方はより美しく、そうでない方はそれなりに

富士フイルムの1980年のCMです。
樹木希林と岸本加世子のとぼけたやりとりがツボですね。

1980年CM 富士写真フイルム フジカラープリント お名前編 岸本加世子 樹木希林 ACCグランプリ

富士フイルムは写真フィルムのトップメーカーです。
1968年に「お正月を写そう」というCMで
長らくトップだったさくらカラー
(現コニカミノルタ、現在はフィルム事業から撤退)を抜きました。
その後さくらカラーが、価格は上げずに20枚撮りフィルムを24枚撮りにして
欽ちゃんの「4枚増えてどっちがお得」のCMで盛り返し
フジカラーも24枚撮りに変更、デッドヒートを演じていましたが
やはり「お正月を写そう、きれいな晴れ着を写そう」というCMは
イメージ強かったですね。
「お正月を写そう」以外にも、富士フイルムは季節ごとにCMを出していて
樹木希林と岸本加世子ペアのシリーズはどの季節にも出ていました。
樹木は悠木千帆時代の1970年代から30年以上にわたり富士フイルムのCMに出演してきた。 特に樹木扮する綾小路さゆりと岸本加世子扮する街の写真店の店番(のち店長)とのやり取りを描くシリーズが有名である。その中でも1980年の「美しい方はより美しく、そうでない方はそれなりに写ります」は当時の流行語となるほどの反響だった。
2013年に一旦降板した綾小路さゆりですが、2015年に復活します。
これは2017年の最新CM。

フジフイルムCM 2017年 広瀬すず 樹木希林

富士フイルムのCMに樹木希林が出ていると
ほっとする、という方もいますね。
富士フイルムは写真フィルム以外にも
エックス線写真・映画用フィルム、印画紙、現像装置、複写機
最近では化粧品や健康食品も手掛ける、大企業になりました。
あ、それから
「フィルム」じゃなくて「フイルム」なんだそうですよ。知らなかった。

芸能人は歯が命

歯磨き剤アパガードのCMです。
たしかに芸能人は歯が白いわ、と
改めて気がついたコピーです。

1995年CMアパガード

アパガードはもともと通信販売の商品だったそうです。
東ちづると石田純一で1度「白い歯が好き」というCMをうち、
それなりに売り上げていたのですが
大手が美白歯磨きに参入してくるという噂を聞きつけて、つくられたCMがこれ。
当時営業担当の福田(現サンギ専務)は、販売に2つのキーワードがあることに気付きました。一つは「美白」、もう一つは「芸能人」です。もともと<mHAP>配合のアパガードは、歯のミネラル欠損部を修復してむし歯を食い止めるために作られた歯みがきでした。 しかし「むし歯予防」という切り口は消極的で暗いイメージがあるのに対し、エナメル質の修復により二次効果として生じる「歯の白さの回復」は、積極的で明るいイメージなのです。またアパガードは多くの芸能人に使われていたのは事実で、そのことを示唆すると売上の上昇につながった経験がありました。

福田が全責任を負って作ったコピーは「芸能人は歯が白い」。これをもって、今回東幹久さんと高岡早紀さんを起用して、15秒のコンテと15秒の<mHAP>の作用機序の説明を入れ、電通に製作をお願いしました。しかし東京都の薬事監視指導を受けたところ、「芸能人だって、歯が白くない方もいるし、これは正確な表現ではないのでは?」と係官に言われたのです。福田がとっさに考え、「では「芸能人は歯が命」なら?」と答えたのがあの有名なコピーの誕生です。「それなら、歯が大切なものだということでしょうから問題ないだろう」と言われたのです。
アパガードの誕生秘話とその変遷

アパガードの誕生秘話とその変遷

アパガードのCMの裏話が書かれてます。
面白いので読んでみて。
たしかに芸能人の歯は白いしきれいだし
乱杭歯の人もいないよね。
黒澤明の「どん底」で、中村鴈治郎が長屋の大家六兵衛を演じるために
歯を全部抜いちゃった、というエピソードがありますが
一般人を描く映画やドラマで、白いきれいな歯、というのは
あまりリアリティはないですよね。

亭主元気で留守がいい

キンチョー「タンスにゴン」のCM。1986年。
キンチョー(KINCHO)は、大日本除虫菊株式会社って言うんですよ。
知ってました?
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