視聴者のクレームで放送禁止・中止・自粛に追い込まれるテレビCM
だが、実は視聴者のクレームによってかなり前から放送休止などになったCMはかなり昔から多く存在している。
1975~1999年に放送禁止・自粛に追い込まれた懐かしいテレビCMの中から代表的なものを一挙紹介。
ハウス食品『シャンメン』私作る人、僕食べる人
【CM動画】ハウス食品 シャンメン
きっかけは婦人会会員の娘が「テレビのCMのせいで、男の子が給食当番をやらなくなった」と家で話したことだったという。
ハウス側は「作る人に愛情がプラスされると、ラーメンがより美味しくなるということを伝えたかった。差別的意図はない」と否定したが、2か月後に打ち切られた。
ケンミン食品『ケンミンの焼きビーフン』
【CM動画】ケンミンの焼きビーフン
また、焼きビーフンの詳しい商品説明がなかったことも批判とクレームの対象となったという。
放送中止になることなく長きにわたって放送されたが、ケンミン食品はこのCM以降、CM制作自体は続けているが大々的な放送はしていない。
政府広報 覚醒剤防止キャンペーン『母と子』
【CM動画】政府広報 『覚醒剤防止キャンペーン 母と子』
泣きじゃくる幼児の横で母親が覚醒剤を打った直後に倒れ、その後画面が暗くなって子供だけが残り、母親を呼びながら泣き叫ぶという内容に対して「怖すぎる」、「やりすぎ」、「見ていて不快」といったクレームが多発し、その後打ち切りとなった。
アサヒビール ビアカクテル『Be』
【CM動画】アサヒビール 『ビアカクテルBe』
だが、動物愛護団体から「動物虐待だ!」とクレームが付き、やがてCMは中止となった。
サントリー缶ビール(パピプペンギンズ)
【CM動画】サントリー ビール 松田聖子 - Sweet Memories カサブランカ&ボクシング編
ビールのイメージキャラクターだったが愛らしい風貌で小学生・中学生・高校生を中心に未成年者にも人気があった。
クローズドキャンペーンでのグッズプレゼントが行われ、缶ビールに付いているシールを送る応募方式で、そのグッズ欲しさに多くの未成年者が同製品を購入する光景や、缶ビールを持ったペンギンと『SUNTORY CAN BEER』のロゴの付いた文具類を未成年者が持っている事に、学校やPTAや保護者などが「ビールにこのようなキャラクターを使用し続ければ、未成年の飲酒を助長しかねない」と問題視し、サントリーはパピプペンギンズのCMを取りやめた。
だがオンエア途中で昭和天皇の病状が悪化したため、配慮により映像はそのままで井上陽水の音声が消された。
後に井上がセフィーロのそばでホースで散水する新バージョンのCMが急遽制作され、1988年12月以降はこれを使用した。