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映画の解説
雪合戦で遊ぶ母子を1人ホテルで狂気の目で見つめるジャックから、魔物の襲ってくる迷路(屋外迷路+ホテル)から脱出した母子が脱出し、1人ホテルに置き去りにされるジャックで終わる物語。
恐怖映画の恐怖を描く部分が映画内のフィクションだと分かっても、直線的に観ていった場合と同様、恐怖の対象になるのは、超常現象ではなく人間の凶暴性にある点が、「シャイニング」の見事なところです。個々のエピソードに対する感じ方、ラストの解釈が変わるわけではありません。新たな戦慄が1つ加わるだけです。
スティーヴン・キングが映画化に不満
原作者であるスティーヴン・キングは、丁寧に描いてきた家族の愛情と邪悪な存在との戦いを、映画はないがしろにしたと言って激怒しています。
「シャイニング」はキングの長編3作目。映画化が決まった頃は、今ほど大作家の地位を得てはいませんでした。あのキューブリックが映画化に選んだ本の作家となれば、世間の見る目が当然違ってきます。いくら自作を別物に仕立てられたからといっても、知名度を高めるのに映画は一役も二役も買ったはずです。
そんなキングですが、TVシリーズでは自ら制作総指揮・脚本を担当し、映画版では見せなかった部分を描きました。
それはダニーの行く末です。こんな経験をしてトラウマになるよ!絶対!という心配もありつつ、特殊能力をもった聡明なダニーが、青年期に成長したとき、「自分にこんな能力があるのなら、いくら幼かったとはいえ、なぜ父を救ってあげることができなかったか?」という思いに囚われてしまわないかと考えちゃうのです。その答えを、TV版では原作とも違うラストを用意することで、描いてくれたのです。不覚にも涙してしまいました。ホラーを観て涙。なかなかありません。
映画『シャイニング』は、人間が精神破壊する恐ろしさを描きつつ、ホテルがみせる記憶と霊の存在がさらに恐怖心を仰ぎます。狂っていく主人公がとても不気味です。是非、機会があったらご覧下さい。
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