【三島有紀子監督インタビュー】映画「幼な子われらに生まれ」公開-アナタの琴線に触れる登場人物は?
2017年8月7日 更新

【三島有紀子監督インタビュー】映画「幼な子われらに生まれ」公開-アナタの琴線に触れる登場人物は?

2017年8月26日公開の映画「幼な子われらに生まれ」。”親愛なる、傷だらけのひとたちへ。”と綴られたこの映画には結婚、離婚、再婚、連れ子、大事な人の死と、ミドルエッジ世代に無関係でない幾つもの人生の”ひだ”が描かれています。傷つきながらも幸せを紡ごうとするオトナたちを、ドキュメンタリーのようなリアリティで表現した三島有紀子監督に、インタビューの機会を頂戴しました。

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2017年8月26日、映画「幼な子われらに生まれ」公開!

映画「幼な子われらに生まれ」

映画「幼な子われらに生まれ」

映画『幼な子われらに生まれ』本予告

予告動画はコチラ
親愛なる、傷だらけのひとたちへ。
この言葉、誰に向けられたものなのだろう…?
そんな気持ちから触れることとなった「幼な子われらに生まれ」。

この映画は「血のつながらない家族、血のつながった他人ーつまずき、傷つきながらも幸せを紡いでいく大人たちの、アンサンブルムービー」。

ミドルエッジ読者の方の多くは、人生における中盤戦を過ごしていることと思います。この映画には結婚、離婚、再婚、連れ子、大事な人の死と、私たち自身や身の回りで起きる様々なリアルがまるでドキュメンタリーのように描かれます。

仕事と家庭。建前と本音。理性と本能。
人生における”ひだ”とも呼べるかもしれない苦悩や葛藤。上手く噛み合わないもどかしさや形容しがたい遠慮。そんな日常、だけど必死で生きていくことの美しさ。
やがて訪れる、穏やかで暖かい幸せのカタチ。

まるで2時間モノのドキュメンタリーを観たかのような、そんな気持ちで自分自身を顧みつつエンドロールを眺める作品。

原作は重松清氏。そして「まるで初めて映画を撮るように挑んだ映画」と語った三島有紀子監督。

「幼な子われらに生まれ」公開を直前に控えた映画監督としてご活躍の三島有紀子さんに、ミドルエッジ編集部(ミド編)はインタビューの機会をいただきました。
三島有紀子さん

三島有紀子さん

大阪市出身。18歳からインディーズ映画を撮り始め、大学卒業後にNHKに入局。「NHKスペシャル」「トップランナー」など数多くのドキュメンタリーを企画・監督。03年に劇映画を撮るために独立し、助監督をやりながらオリジナル脚本を書き続け、09年に『刺青~匂ひ月のごとく~』で映画監督デビュー。『しあわせのパン』(12)、『ぶどうのなみだ』(14)と、オリジナル脚本・監督で作品を発表。『ぶどうのなみだ』は第38回モントリオール世界映画祭のワールド・グレイツ部門に招待される。『繕い裁つ人』(15)は、第16回全州国際映画祭、第18回上海国際映画祭日本映画週間に招待され、韓国や台湾でも公開された。16年に公開の『少女』も、香港、台湾で公開され、フィリピンや中国でも今後リリース予定。桜木紫乃原作のダークミステリードラマ「硝子の葦」(15)など次々と新境地を開拓している。

~「幼な子われらに生まれ」公式サイトより~

「エンドロールを眺めながら心の中で感じていただきたい」

ミド編)「幼な子われらに生まれ」には実に対照的なオトナたちが登場します。彼らそれぞれに宿る心の葛藤…観る人によって琴線に触れる人物は様々になりそうな印象を受けました。
ご覧いただいた後の感想は、観た人それぞれに委ねたいんです。
エンドロールを観ながら、心の中でじっくりと感じていただけたら。
「幼な子われらに生まれ」出演者の皆さん

「幼な子われらに生まれ」出演者の皆さん

左から
田中麗奈さん
三島監督
南沙良さん
新井美羽さん
浅野忠信さん
ミド編)まるで上質なドキュメンタリーを観たような錯覚に襲われました。
「一瞬でもお芝居に見えない」「あたかもそこに本当に存在している人間たちを記録したように見せたい」
そんなこだわりを持って取り組んだ作品なんです。それはキャスティングにしても撮り方にしても。
例えば子役のキャスティングは「相手のぶつけてきたことを感じて返せる」反応力を大事に。台詞が変わっても動きが変わっても、出来る限り素の感情を出していただくことを大事にしました。
撮り方も、出来る限り生っぽく撮るために「ワンテイク(本番一回)」という手法を多く用いています。いままでもそうなんですが、特に今作ではこだわりました。
自分の人生を取り巻くいいことや悪いこと、きっと器用にコントロール出来る人なんていない。気が付けば全てをまともに食らいながら、それでも自分らしく生きようともがいている。

そんなことをこの作品を観て改めて感じて共感する。「あ、自分だけじゃないんだ」なんて安堵の気持ちを抱く人もいるかもしれません。

自身の幼少期の情景を思い起こす人も、現在の日常風景をシンクロさせる人も…。
私たちの世代はきっと自分自身で咀嚼をして「まあ明日からも頑張ろうかな」なんて家路につく、そんな作品が「幼な子われらに生まれ」だと思います。

ぜひ一度、劇場に足を運んでいただけたらと感じました。

「いつかは映画の国の住人になりたい!」三島有紀子監督

1969年生まれの三島さん

1969年生まれの三島さん

まさに映画監督として第一線で活躍されている三島さん、その歩んだ道を尋ねてみました。
ミド編)人生の中盤戦を歩む人々に広く共感されそうなこの作品ですが、三島さんご自身は映画に直向に取り組んでいらっしゃる人生です。映画の世界に魅せられた、その原点はどこにあるのでしょう?
初めて映画館に行ったのは4歳の時です、父親に連れられてイギリス映画の「赤い靴」を鑑賞しました。
アンデルセン童話「赤い靴」を原作としたバレリーナの悲劇的な物語なんですが、とても美しくて「世の中にこんな美しいモノが存在するんだ」という衝撃を受けました。
自分自身が人生の決断をくだせなくて追い込まれることや、芸術の道に入ることの覚悟、人間が自ら命を絶つことがあるということ。そして映画の美しさ。
鑑賞した後は1週間くらい眠れずに「赤い靴」の世界に支配されていました。そして「映画ってすごいな~」と。
ミド編)4歳のときにもう、そのような感覚を抱かれたのですね。私は4歳の頃ですと東映まんが祭りの記憶しかありません(笑
東映まんが祭りも行きましたよ(笑。
でも同じく東映会館でリバイバル上映していた「風と共に去りぬ」なども観たりといった小学生時代。
東映会館には「アニメポリスペロ」という、全映画のパンフレットが置いてある店があって見本が閲覧可能だったんです。
小学生時代は学校帰りにそこでパンフレットを読む毎日でした。監督や役者のインタビューをたくさん読んで、映画の世界観を作っている「映画監督」に興味を持ち始めたんですね。
そのお店には通い過ぎて、先生や地域の大人たちに心配されていたほどです(笑。
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