騒音トラブルが引き金となってしまった殺人事件まとめ
2023年1月3日 更新

騒音トラブルが引き金となってしまった殺人事件まとめ

自宅は安住の地ですから、騒音は生活を脅かす脅威ともなりかねません。騒音がきっかけとなり殺人事件に発展してしまうことも少なくありません。たかが音で…そんな大きな事件に…とも思われますが、当事者にとっては死活問題になってしまうことも少なくありません。今回は騒音がもとになって殺人事件にまで発展してしまった事例についてご紹介します。

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ピアノ騒音殺人事件

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世にいう「ピアノ騒音殺人事件」はピアノの騒音がもとになって起きた殺人事件で、1974年(昭和49年)に発生しました。

発生日:1974年8月28日
発生地:神奈川県平塚市県営住宅
加害者:O・M(当時46歳)
被害者:母子(当時33歳・8歳・4歳)

動機:県営住宅に住む加害者が、階下に住む家族のピアノの騒音や日曜大工の音は自分への嫌がらせだと思い込んだためです。

判決:死刑(2022年現在も執行されたという報道はありません)
被害者の部屋には真新しいアップライトピアノが黒光りしており、その隣の部屋の襖には、「迷惑かけるんだから、スミマセンの一言位言え、気分の問題だ、・・・」との、犯人が残した鉛筆の走り書きがあったといいます。
加害者は事前に包丁を購入し、母娘3人を殺害しています。
まだ幼い8歳と4歳の子供も被害にあった、とても痛ましい事件でした。
加害者の走り書きからは、殺害してもまだ怒りが収まっていない感情も伝わってきます。

現在であれば、ご近所迷惑にならないように配慮もされたと思いますが、当時はまだ騒音に対しての社会の許容度が高く、この事件が社会に与えた衝撃はとても大きかったのでした。

騒音は社会問題となり、事件に発展しかねない危機感を人々が持つきっかけとなった事件でもあるのです。

ただ音がうるさいからと言って、殺人という残酷な犯行は決して許されることではありません。
加害者Oが死刑判決を受けた後に自ら「死刑になりたい」と控訴を取り下げ、弁護人がその控訴取り下げの有効性を争い裁判所(東京高裁)に異議を申し立てる日本で初の事例となった[10]。また、精神鑑定により明確にパラノイア(偏執病)と鑑定された患者による事件は日本の裁判史上初だった。
もう一つこの事件には、注目される点がありました。
日本の裁判史上、精神鑑定によって、パラノイア(偏執狂)と鑑定された最初の事件だったのです。
以降、音が人を犯罪にまで追い詰めてしまう危険性が広く共有されるようになっていきました。

宇都宮猟銃殺傷事件

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2002年に起きた宇都宮殺傷事件も、その残酷さと理不尽さで世間を震撼させました。
発生日:2002年7月4日
発生地:栃木県宇都宮市
加害者:当時62歳の無職男性
被害者:加害者の隣家の主婦
    主婦の義妹

動機:被害者の布団を叩く音がうるさかったため

この事件の引き金は、布団を叩く音がうるさいという騒音が原因とされていますが、20年に渡る隣人トラブルが最終的に殺人に発展してしまいました。
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この作品を基に描かれた漫画もあります。
直接の引き金は「布団を叩く音がうるさい」という騒音トラブルでしたが、被害者と加害者はもともとは、同じ時期(昭和53年)に隣同士の分譲住宅を購入して、最初は仲が良かったということです。

数年後に加害者の妻が、被害者の家の手紙を勝手に見たことで、憤慨し近所にも言いふらしたことで、両家は険悪な状況になりました。

その後加害者は被害者に対して様々な嫌がらせをするようになっていきます…。
被害者の夫が単身赴任となり、夫の留守中に被害者への嫌がらせは加速していきました。

逆恨みからの執拗な嫌がらせはおよそ20年続き、被害者はありとあらゆる機関に相談しましたが、解決することなく、最悪の結末を迎えてしまいます。

加害者は銃声を聞いて駆け付けた義妹にも発砲し、負傷させた挙句自分も自殺してしまいました。

この事件のきっかけは誰にでも起こりうるご近所トラブルでしたが、猟奇的な殺人事件へと発展してしまったことが恐ろしいですよね。
福島節男裁判長は許可申請について「田中さんの殺傷が目的」と認定した上で、「近所とのトラブルなどの事実関係について事前に十分な調査と検討をせずに許可しており、職務行為の違反、過失の程度は相当大きい」と署員の怠慢を指摘し、県に4700万円を支払うよう命じた。
その後、加害者に猟銃の許可を出した栃木県に4700万円の賠償命令が下っています。
猟銃なんていう恐ろしい武器ですから、簡単に許可を出さずによく調べて欲しいですよね。

2022年にも…

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騒音トラブルがもとになった殺人事件は、2022年にも起きています。

発生日:2022年11月5日
発生地:大阪府西成区
被害者:マンションの上の階の男性
加害者:U容疑者(69歳)

動機:マンションの上の階の男性の物音がうるさかった

マンションの上の階に住む男性を、刃渡りペティナイフで切り付け、男性は肺などを損傷し病院に運ばれましたが、亡くなってしまいました。

詳しいことは書かれていませんが、暴力に訴える前にマンションの管理人に相談するなど、何か手は打てなかったのでしょうか…。
尊い命が奪われてしまったこと、許せないですね。

まとめ

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