『連合艦隊』戦争がもたらした人間の葛藤、悲しみ、絶望を見事に描いたヒューマンストーリー。
2017年1月26日 更新

『連合艦隊』戦争がもたらした人間の葛藤、悲しみ、絶望を見事に描いたヒューマンストーリー。

今までのどの戦争映画とも一線を画す作品。戦争に駆り出される者、残される者。親子・兄弟・夫婦、強制的に戦争に引きずり込まれて行く人々の側から描かれた名作。あなたは涙なくして見られますか?

4,546 view

作品紹介

1981年8月公開。
太平洋戦争の1940年~真珠湾、ミッドウエー、南方戦線、山本五十六の戦死、戦艦大和の特攻までが描かれています。
見どころは、本郷、小田切の2家族の戦争との関わり合いとそれぞれの運命。
もう一つは戦闘シーンの特撮です。

戦争に巻き込まれ過酷な運命に翻弄される2つの家族、架空とはいえ実際にあったであろう悲しすぎる出来事の連続で、涙なくして見られないシーンとなっています。

まだ現代のようなCGがなかったこの頃、艦船・飛行機の戦闘シーンの特撮次第では、映画そのものが台無しになってしまう恐れがありますが、この映画は見事な特撮(後述)によって緊迫した戦闘シーンを描いております。
 (1723455)

 (1723780)

あらすじ

昭和十五年。考古学者本郷直樹は次男の真二が自分と同じく学問の道を志すことを喜んでいた。兄の英一は父の意に反して海軍少尉になっていた。一方、船大工の小田切武市は一人息子の正人が海軍兵学校に合格したので有頂点になっていた。十八年間海軍に勤めても下士官止りの武市は正人の将来は約束されたと信じて疑わなかった。一年が過ぎた。世界情勢は日毎に緊迫の色を強め、戦争の予感は現実のものになろうとしていた。昭和十六年十二月八日、早期和平を強調する山本五十六のもとで、連合艦隊は、ハワイ真珠湾に奇襲をかけた。次々と炎上する米海軍の戦艦群を、英一は興奮の面持ちで見つめていた。その頃、五年の歳月と建艦技術の粋を集めた空前総後の巨艦、大和が完成した。山本はアメリカに時間を与えず、早期和平に持ち込もうと、ミッドウェイ作戦に賭けた。しかし、作戦は失敗に終り、戦局は消耗戦へと展開していった。数々の戦闘を体験している英一は、死を覚悟し、婚約者の陽子と式を挙げたが、指一本触れずに戦場へもどった。やがて大学生の真二も召集され兵学校を卒業した正人も武市の意に反して零戦に乗る決意をしていた。日本軍は劣勢に回り、起死回生のレイテ作戦に出た。英一は戦場で真二と出会った。陽子への仕打ちをなじる真二に「陽子を頼む」と遺書を残して英一は大空に散った。英一の残したライフ・ジャケットのために沈む船から脱出した真二は、生きる喜びをあらためて知り、陽子と生きようと陸上勤務を志願するが、大和への転属を命ぜられる。死を目前にして真二は陽子を抱けなかった兄の気持を初めて理解した。陽子は逆だった。愛する人に抱かれたい。陽子は真二に激しく体をぶつけるのだった。同じ頃、正人は特攻を志願していた。武市は息子の出世に固執し兵学校へ行かせた己の浅薄さを呪い戦争の恐しさを痛感した。戦況は挽回の余地もない所まで来ていた。そしてついに、最後の切札、大和の沖縄への水上特攻が計画されるに至った。大和は出撃した。真二も正人もその中にいた。そして、陽子、武市、多くの肉親を残して、大和艦上の戦士たちはその命を沈めていった。...

2人の息子を失う父

 (1723788)

戦争で息子の英一と真二を失いながらも、エンディングで孫と戯れる父・本郷直樹。

戦争で2人の夫を失う陽子

 (1723973)

英一を失い、弟の真二と結婚するが、真二もまた戦争の犠牲となってしまう、薄幸の女性。

英一と陽子

 (1723802)

東大寺での逢瀬。幸せな時を過ごす2人。

兄と弟

 (1723763)

婚約者を弟に託し大空に散っていく兄・英一と、兄の意思を継ぎ陽子と結ばれながらも、海上特攻、戦艦大和の乗組員になる弟真二。



「陽子を美しいままにしておいた、陽子を
 よろしく頼む 英一」

山本五十六逝く

 (1723976)

有名な山本五十六撃墜シーンです。
 (1723978)

沖縄海上特攻作戦

 (1723725)

第二艦隊司令長官 伊藤整一


「もう、手紙を書けないでしょうが、お母さんのような婦人になりなさい。御身大切に」
出典 areiz1.jp
故鶴田浩二は戦時中、整備予備士官という職務についており、特攻隊員を送りだす立場にいたそうです。
彼の葬儀は、多くの元特攻隊員・戦友が参列し、棺を旭日旗で包み、軍歌で送られたそうです。
没年;1987年6月16日 62歳。
54 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

夢だけど、夢じゃなかった!愛知県に「ジブリパーク」を誕生させる大構想が始動!!

夢だけど、夢じゃなかった!愛知県に「ジブリパーク」を誕生させる大構想が始動!!

愛知県長久手市にある愛・地球博記念公園を「ジブリパーク」に――このたび、愛知県とスタジオジブリが愛・地球博記念公園に開業を目指している「ジブリパーク」の基本デザインがまとまり、2022年度に開業を目指すことで一致したことが明らかとなりました。
隣人速報 | 3,574 view
日劇閉館イベントで「スニーカーぶる~す」が上映。近藤真彦が公開の81年当時を振り返り舞台挨拶でコメント

日劇閉館イベントで「スニーカーぶる~す」が上映。近藤真彦が公開の81年当時を振り返り舞台挨拶でコメント

2月4日に閉館するTOHOシネマズ日劇で「青春グラフィティ スニーカーぶる~す」(1981年)が上映され、たのきんトリオの一人として出演していた近藤真彦が舞台挨拶に登壇。1981年の公開当時の想い出を語った。
12月1日は映画の日! アンケート《ペットと言って思いつく映画》 1位は「101匹わんちゃん」

12月1日は映画の日! アンケート《ペットと言って思いつく映画》 1位は「101匹わんちゃん」

12月1日《映画の日》にちなんで、アイペット損害保険株式会社はペットが出てくる映画に関する調査を実施しました。対象は犬・猫の飼い主。調査の結果、最も人気だったのは「101匹わんちゃん」。他にもあの映画たちがランクインしています。
今村昌平が約10年間温めた映画『ええじゃないか』江戸末期の騒動を描いた!

今村昌平が約10年間温めた映画『ええじゃないか』江戸末期の騒動を描いた!

1981年に松竹から公開された今村昌平の映画『ええじゃないか』。映画『復讐するは我にあり』のヒットにより、松竹との共同製作が可能になった。しかし、莫大な製作費をかけたが、興行的には失敗している。
ひで語録 | 1,997 view
山本政志監督による伝説の映画『ロビンソンの庭』がデジタルリマスター化!?現在クラウドファンディングを実施中!!

山本政志監督による伝説の映画『ロビンソンの庭』がデジタルリマスター化!?現在クラウドファンディングを実施中!!

ロカルノ映画祭審査員特別賞、ベルリン映画祭zitty賞、日本映画監督協会新人賞を受賞した、1987年公開の山本政志監督劇場映画デビュー作『ロビンソンの庭』。現在入手困難となっている名作が、デジタルリマスター化を目指しクラウドファンディングを実施中です!
隣人速報 | 715 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト