ノッポさんから子育て世代の私たちへメッセージ【「できるかな」(1970~1990年)でおなじみ高見のっぽさん】
2015年12月9日 更新

ノッポさんから子育て世代の私たちへメッセージ【「できるかな」(1970~1990年)でおなじみ高見のっぽさん】

「できるかな」といえば、私たちは誰もが見ていたテレビ番組ではないでしょうか。ノッポさんの作り出す工作の世界に、心躍らせたものですね。そんな私たちもとうに大人になって子育て世代となりました。そんな私たち世代にノッポさんからのメッセージ。

11,971 view

ノッポさんから、子育て世代の私たちへメッセージ

高見のっぽさんは、30代から50代にかけて「できるかな...

高見のっぽさんは、30代から50代にかけて「できるかな」のノッポさんを演じました

私たちが子どものころにみていたノッポさんは、何でも作れる工作の達人でした。

そんなノッポさんから、私たち世代へのメッセージとは。

「親は我が子の弱点をけなさず、優れた点だけほめて」

親は子供の味方、長所を伸ばしてあげるのがよいですね。
「できるかな」では何でも作れるスゴイ人でしたが・・・

「できるかな」では何でも作れるスゴイ人でしたが・・・

子どものころ、実は工作が苦手だったというノッポさん。
 「工作や絵は苦手です。小さいときから」。4歳の頃、模型飛行機を作ろうと竹ひごを曲げていたがうまくできず、失敗した竹ひごが山積みになった。母親が「あんたみたいなぶきっちょな人は見たことないわ」と笑った。「この一言で、手先の器用さに対する希望を全て失ったんです」

 だから「親は我が子の弱点をけなさず、優れた点だけほめて。母は一言多かった」と言う。一方、父親はどんな時も「たまたま運の悪い所にいるだけで、この子がダメなわけではない」と疑わなかった。「死ぬまで私を買いかぶっていました。おやじのそばにいると私は安心でしたよ」

「失敗するのが怖くて」だけど「一生懸命やるしかない」

「失敗するのが怖い」からこそ「一生懸命」になれることもあるんですね。
苦手な工作だからこそ、出来たときは嬉しかったというノッポさん

苦手な工作だからこそ、出来たときは嬉しかったというノッポさん

「失敗するのが怖くて」。

怖いから「一生懸命やるしかない」。
そして「今までの自分には何もないと認めよう」、新しい分野にも挑戦したといいます。
 「できるかな」で帽子姿のノッポさんは、セリフなしで相棒のゴン太くんに工作を作る。苦手な工作だが「一生懸命やるしかない」。紙にテープを貼っても、すぐはがれてしまうことも。だからこそ、できたときは本当に喜んだ。不得意な絵を描いていたのは「好きな音楽にのったから」。

 人気者になり、ノッポさん以外の仕事を断り続けた時期もあった。「失敗するのが怖くて」。個人の自分には何があるのか。今後どうしよう。40歳を過ぎて、「今までの自分には何もないと認めよう」と、絵本や番組の台本など新たな分野の仕事に挑戦した。

大人ぶっていませんか

子どもはとても賢い、そう考えて接することで素敵な付き合いが出来そうですね。
大人ぶっていませんか

大人ぶっていませんか

自分が一番賢くて鋭くてきれいなときはいつかと考えると、5歳だったというノッポさん。
 子どものことを「小さい人」と呼ぶ。自分が一番賢くて鋭くてきれいなときはいつかと考えると、5歳。大人が「子どもだからわからないだろう」と侮った言動は、ちゃんと見透かしていた。「そのつもりで小さい人と接するから、真剣です。あんな大人にはなりたくもない」

 「子ども目線」という言葉も大嫌いだ。「訳知り顔で『子どもの目線に下がって』なんて、あほらしい」。「小さいときを忘れ、大人ぶって上から言っていませんか。そんな時は命令でなく相談してごらんなさい。小さい人は、とんでもなく賢いんですよ」
そんなノッポさんにとって大事な言葉とは。

「強い人間なんだから、誇りをもって我慢だって出来る」

あなたは強い人ですからね

あなたは強い人ですからね

おやじはよく、幼い私を喫茶店に連れていきました。京都に住んでいたので、嵐電に乗って。

2歳半くらいで、電車に乗ったときのことです。空いていた座席に「座りたい」と言うと、おやじは両足の間に私をぴたっとはさみ「隣の席は、あとから乗ってくるおじいさんたちに譲ってあげましょう」と話しました。そしてこう言ったのです。「あなたは強い人ですからね」

これが私に「ぴしゃーっ」と来た。「そうだ、僕は強い人なんだから我慢しよう」っていう誇らしい気持ち。そのまま、おやじの足の間に入って寝ちゃいました。

それから、私はお年寄りを差し置いて座ったことは一回もありません。だって、強い人ですから。

高見のっぽ(81)
高見のっぽさん。

まだまだお元気に活躍し続けていただきたいですね。

私たち世代はみんな観ていた「できるかな」

22 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

【「できるかな」の怪】私はゴン太くんがしゃべってるのかと思ってました。【あのナレーションは「天の声」】

【「できるかな」の怪】私はゴン太くんがしゃべってるのかと思ってました。【あのナレーションは「天の声」】

「できるかな」みんな見てましたよね。ノッポさんとゴン太くんが楽しく工作していく番組。牛乳パックや輪ゴムなど、日常生活のなかで出てくる様々なものがおもちゃに大変身。でも何か「グホグホ」なんてノイズが気になってたな…、って【えっ】あれがゴン太くんの声だったの?じゃああのしゃべりがノッポさん?えっ、ノッポさんはしゃべってない??じゃあ誰がしゃべってたんだ???ってことで、「できるかな」最大のミステリー、「誰がしゃべってたの問題」に切り込みます。
青春の握り拳 | 91,268 view
【懐かしいTV番組】NHK教育テレビ「できるかな」あのノッポさんが…

【懐かしいTV番組】NHK教育テレビ「できるかな」あのノッポさんが…

懐かしい、ノッポさんとゴン太くん。「ウゴウゴ」しか言わないゴン太くんと無言のノッポさんのコンビネーションが素敵です!ただ、番組終了後にノッポさんが。。。。
「ノッポさん」こと高見のっぽさん死去。NHK Eテレで“ノッポさんが喋った”「できるかな」伝説の最終回が再放送!!

「ノッポさん」こと高見のっぽさん死去。NHK Eテレで“ノッポさんが喋った”「できるかな」伝説の最終回が再放送!!

「ノッポさん」こと俳優・作家の高見のっぽ(本名・高見嘉明)さんが、2022年9月10日に88歳で亡くなったことが明らかとなりました。それに合わせ、NHK Eテレにて5月13日深夜1時15分より、追悼番組として「できるかな」が再放送されます。
隣人速報 | 860 view
【訃報】「ノッポさん」高見のっぽさんが死去。NHK教育「できるかな」で活躍。88歳。

【訃報】「ノッポさん」高見のっぽさんが死去。NHK教育「できるかな」で活躍。88歳。

NHK教育「できるかな」等で活躍した「ノッポさん」こと高見のっぽさん(本名は高見嘉明さん)が、昨年9月に心不全のため亡くなっていたことが分かりました。88歳。
紅白歌合戦以来実に20年ぶり!とんねるず・石橋貴明(58)がNHKの番組に生出演!!

紅白歌合戦以来実に20年ぶり!とんねるず・石橋貴明(58)がNHKの番組に生出演!!

とんねるず・石橋貴明(58)が、NHKのスポーツニュース番組「サンデースポーツ 2020」の8月30日放送分に生出演を果たしました。石橋がNHKの番組に生出演するのは、実に20年ぶりのこととなります。
隣人速報 | 4,721 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト