その時代ごとの世相が分かる…社会派邦楽特集【80年代編】
2017年8月13日 更新

その時代ごとの世相が分かる…社会派邦楽特集【80年代編】

モーレツな経済発展を遂げた70年代が過ぎ去り、テクノロジーの進歩とバブルの狂乱に彩られた80年代がやってきました。それに伴い、大衆の音楽的嗜好は、フォークソング・歌謡曲から、ニューミュージック、ポップス、バンドへサウンドと変遷。そんな時代に書かれた、社会派ソングを特集していきます。

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僕と彼女と週末に(浜田省吾)⇒環境破壊

この歌が、環境破壊へのアンチテーゼソングと捉えられるようになったのは、2000年代に入ってから。環境問題をテーマにしたフェス『ap bank fes』において、Mr.Childrenの櫻井和寿が歌唱したことにより、そのイメージが広く一般化したと記憶しています。

僕と彼女と週末に(櫻井和寿ver.)

同曲がリリースされた80年代前半と言えば、まだ、「エコ」や「リサイクル」などという概念がそこまで定着していなかった時期。しかしながら、1950年代より顕在化した「公害問題」が、いまだ根深く社会の中でくすぶっている時期でもありました。

浜田自身も工場排水に汚染され、たくさんの魚が屍体となって打ち上げられた地元・広島の瀬戸内海を見て育っており、そうした原体験が『僕と彼女と週末に』の根底に横たわっているようです。
この星が 何処へ行こうとしているのか♪
もう誰にもわからない♪
そんな出だしのフレーズは、今も昔、この先100年後も共通した問題意識といえるでしょう。
僕と彼女と週末に(ライブDVD)

僕と彼女と週末に(ライブDVD)

17曲目に僕と彼女と週末にが収録されています

最後のニュース(井上陽水)⇒環境破壊など

1980年代も後半になると、エコロジーの概念が世間に浸透。ということで、井上陽水が1989年にリリースした『最後のニュース』も、かなり、環境へ問題意識をはらんだ内容になっています。
最後のニュース(井上陽水)

最後のニュース(井上陽水)

1989年12月21日リリース
地球上のサンソ、チッソ、フロンガスは♪
森の花の園にどんな風を送ってるの♪
この辺の歌詞などは、モロに温暖化の危機を歌っています。

また、同曲は『筑紫哲也 NEWS23』(TBS系)の初代エンディング用にと、かねてより、筑紫と親交のある陽水が書き下ろした楽曲ということもあり、原子力、捕鯨、薬物依存症、男女同権など、ニューストピックのように、さまざまな社会問題について列記されています。

最後のニュース - 井上陽水 1992 SPARKLING BLUE (日本武道館)

警告どおり 計画どおり(佐野元春)⇒原発

1986年4月26日。ソビエト連邦(現:ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉が、メルトダウンの末に爆発しました。この事故は、国際原子力事象評価尺度において最悪のレベル7に分類される未曾有の放射能の汚染へと発展。改めて世界に、原発と隣り合わせで暮らすことの恐怖・あやうさを痛感させたのは、言うまでもありません。
チェルノブイリ原子力発電所4号炉

チェルノブイリ原子力発電所4号炉

しかし、我が国・日本においては、まるで対岸の火事であるかのように、新たな原発が稼働し続け、その状況に憤りを感じる人は多く、佐野元春もそのうちの一人。彼は21枚目のシングル『警告どおり 計画どおり』の中でこう訴えています。
ウィンズケール♪
スリーマイルズ・アイランド♪
チェルノブイリ♪
すべては警告どおり♪
警告どおり 計画どおり(佐野元春)

警告どおり 計画どおり(佐野元春)

1988年8月18日リリース

NUDE MAN(サザンオールスターズ)⇒ロッキード事件

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