デブラ・ウィンガーとは
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デブラ・ウィンガー(Debra Winger)はオハイオ州クリーブランドハイツのユダヤ人家庭に生まれました。15歳で高校を卒業すると、16歳で単身イスラエルに渡り、数か月を過ごします。しかし帰国後、二度と回復することはないと宣告されるほどの大事故に遭い、予期せぬ闘病生活を経験。そんな現実の中でもしも回復したなら女優になろうと決意しました。その後懸命なリハビリの末、奇跡的に回復した彼女は、1977年のテレビドラマ『ワンダーウーマン』にてヒロインの妹で、ワンダーガールのドルシラを演じ念願だった女優デビューを果たすのです。ウィンガーの映画初主演作はジョン・トラボルタと共演した『アーバン・カウボーイ』(1980年)。この作品で彼女は英国アカデミー賞にノミネートされ、頭角を現し始めます。
3度のアカデミー賞ノミネート!
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そして1982年、リチャード・ギアと主演した映画『愛と青春の旅立ち』の世界的な大ヒットにより、ウィンガーは一躍人気女優の仲間入りを果たしました。同作はフォーリー軍曹を演じたルイス・ゴセット・ジュニアがアカデミー助演男優賞を受賞したほか、ジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズが歌った主題歌「愛と青春の旅だち」もアカデミー歌曲賞を受賞するなど、批評家からも高い評価を受けた作品。ウィンガー自身もアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、名実ともにハリウッド女優としての地位を確立しました。
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大女優のシャーリー・マクレーンと共演した『愛と追憶の日々』(1983年)ではちょっと変わった親子を熱演。同作はアカデミー賞5部門ならびにゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞を受賞したほか、ウィンガーも前年に続き二度目のアカデミー主演女優賞にノミネートされました。
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その後もウィンガーの快進撃は止まらず、ロバート・レッドフォードと共演した『夜霧のマンハッタン』やジョン・マルコヴィッチと共演したラブストーリー『シェルタリング・スカイ』、コスタ=ガヴラス監督の『背信の日々』など出演作に恵まれ、1993年に公開されたイギリスの伝記映画『永遠の愛に生きて』では名優アンソニー・ホプキンスと共演。この作品で自身二度目となる英国アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたほか、三度目のアカデミー主演女優賞 にもノミネートされました。いずれも受賞とはなりませんでしたが、勢いそのままにますます演技に磨きがかかっていく彼女。
そして彼女は映画界から離れた・・・
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しかしそんな人気絶頂の最中デブラ・ウィンガーは映画『彼と彼女の第2章』(1995年)を最後に、突如として映画界から姿を消しました。その理由が語られることはなく、また引退宣言を行なったわけでもないことから、当時スクリーンで見なくなった彼女のことを不思議に思った人も多かったのではないでしょうか。
ウィンガー、女優復帰の時。
そんな突然の活動休止から6年。これまた突然にデブラ・ウィンガーは96年に結婚した夫のアーリス・ハワードが脚本を書き、監督を務めた映画『Big Bad Love』(2001年)で女優復帰を果たします。そしてこの作品が彼女のプロデューサーとしてのデビュー作にもなりました。
あるインタビューでウィンガーは、女優業から離れた理由について「以前から辞めたかった」ことや、「他者からの批評」「ハリウッドのやり方」に対する不満などを挙げており、自身の人生や幸せについて考えた末の決断だった模様です。
あるインタビューでウィンガーは、女優業から離れた理由について「以前から辞めたかった」ことや、「他者からの批評」「ハリウッドのやり方」に対する不満などを挙げており、自身の人生や幸せについて考えた末の決断だった模様です。
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2002年にはドキュメンタリー映画『デブラ・ウィンガーを探して』が製作されました。同作は女優ロザンナ・アークエットの監督デビュー作であり、彼女自身の悩みでもある家庭と仕事の両立をテーマに、実に34人ものハリウッドスターたちが女優として、女として、母親としての悩みや葛藤、生き方を本音で語り合う一方で、タイトル通りデブラ・ウィンガーを探す旅でもありました。80年代からウィンガーの活躍を目にし、そして女優として同じ時代を生きてきたアークエット監督もまた彼女が突然映画界から去ったことを不思議に感じていた1人。
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批評家の絶賛を浴びた『デブラ・ウィンガーを探して』。そしてこの作品に背中を押されるかのようにウィンガーは再び女優業を本格化させていくのです。2005年に主演したテレビ映画『コロンバインの空に コロンバイン高校事件を乗り越えて』は、世界中を激震させたコロンバイン高校事件を背景に、そこにかかわった家族の実話をもとに映像化した作品です。同作で彼女は事件によって娘を殺された母親ドーン・アンナ・タウンゼントを演じ、エミー賞主演女優賞にノミネート!改めて女優デブラ・ウィンガーの復帰を印象づけました。