これ覚えてる?『私たちにはあたりまえだったこと』昭和の小学校の授業編2
2017年6月1日 更新

これ覚えてる?『私たちにはあたりまえだったこと』昭和の小学校の授業編2

昭和の頃、あたりまえのように受けていた授業。今、思い出しても懐かしいですね。前回の体育・理科・音楽・国語に続き、違う教科も振り返ってみたいと思います。

16,975 view
失敗しやすい方法を教わってしまった:

幼稚園か小学校でこんな教わり方をしませんでしたか?

・絵の具はパレットの広い面でたくさん作る
・絵の具を広い面にとったらそこへ筆で水を足していく
・パレットに広げた色はしっかり混ぜる
・途中で色を足すと色が変わってしまうので最初にたくさんの絵の具を作っておく

この教えに真面目に従うと、どうしても最初に大量の濃い絵の具を作ってしまいがちに。
パレットの上で泡がたつほど混ぜ合わせていたら絵の具が濃い証拠。
こうなってしまったらパレットをふき取って最初から作り直しましょう。
ここまでいくと大量の水をいくら加えても水が足りません。

広い快晴の空やまっ平らな平原を描くならともかく、通常は同じ色を大量に作る必要はほとんどありません。
水彩画の醍醐味は色の変化、色ムラ、濃淡です。
少量ずつ色を作っていくとどうしても色が変化してしまいますが、それでいいのです。
変化のない色を真っ平らに塗るのでは塗り絵になってしまいます。
 (1873022)

ああ、まさにこの通りに教えられ、この通りに塗っていました!
もっと早く、あの頃これを知りたかったです。
あなたはいかがでしたか?
また、大人になってからですが「絵の上手な人は箱に入ってる緑色や黄緑色の絵の具をあまり使わない」ということを聞きました。
「風景画の緑は、青や黄色の絵の具で自分で作る」
そうだったのか!
子どもの時の風景画に抱いていた、違和感の原因がやっとわかりました。
最低限必要な色:

色は無限にありますが、基本は3つの色(3原色)です。
絵の場合は【赤】【青】【黄】となります。
この3色の混合で殆どすべての色を出せます。
色の濃さは絵の具の濃さ・つまり水の量で調整します。 黒も作れます。
白はどうするかというと、透明水彩の場合は基本的には塗り残します。
塗り残しが難しい場合があっても方法がありますので心配はいりません。
それでも難しい場合のみ、絵の完成間近に上から白を置きます(ハイライト等)。
(中略)
黒に関してはほとんど使いません。
ついつい影の部分に塗りたくなりますが、風景をよく見れば影の部分はあくまで【暗い色】であり、 黒ではありません。
思い込みで色を置いて行くとつい黒を多用してしまいそうになりますが、 実際の風景を見たときに本当に黒い部分はそうそうありません。
例えば茶色い壁に影が差してもその部分は黒ではなく暗褐色になります。
ただし、混色が苦手な場合や、混色の手間を省きたいときにどうしても使いたいときがあります。
その場合、黒だと色が強すぎるのでグレー系の絵の具を用意しておくと失敗が少なくて済みます。
三原色の混色表

三原色の混色表

色を混ぜれば違う色ができることは、もちろん知っていました。
でもその方法を使うのは、ピンクとか紫とか水色とか、18色や24色などの「高い方」のセットを買わないと入っていない「ない色」を作るためが主でした。
すでにある色をわざわざ「作る」なんて、自分の中で結びつかなかったのです。
人工的な「緑色」ではなく、自然に近い緑色を自分で作れば良かったんですね。
 (1873190)

赤・青・黄の絵の具があれば、それだけで風景画が描けるなんて、昭和の小学校の先生は誰も教えてはくれませんでした。
子どもの頃に、こんな先生に出会いたかったですね。

版画なんて何十年もやってないなあ

 (1870476)

図工と言えば、版画もありました。
木彫りの版画に紙版画、いも版画。
彫刻刀なんて授業以来触っていない気がします。
懐かしいですね。

1年紙版画作品

版画で作る自画像は、紙であれ木彫りであれ、なんかこわい顔になりました。
ふだん意識しない歯とか目や鼻の形が強調されてしまうんですよね。
彫刻刀の正しい使い方(広い面をほるとき)

彫刻刀の正しい使い方(広い面をほるとき)

「手を切らないようにきをつけなさい!」と先生に何度注意されても、やっぱり授業時間中に必ず指を切る子がいました。
「せんせー、保健室行ってきてもいいですかー」
指を切った子が、なぜか自慢げにみんなに指を見せながら退場していきました。
今どきの彫刻刀

今どきの彫刻刀

今どきの彫刻刀は安全カバー付き。
持ちやすい、さびにくい、刃の形がわかるマーク付き。
至れり尽くせりですね。
バレン

バレン

いろいろなものが変化・進化していく中で、「バレン」は相変わらずこのままの姿!
なんかちょっとほっとします。

これ覚えてる?道徳のテレビの歌

最後に、あの頃の「道徳」の授業の時、教室のテレビで観ていた番組の主題歌をひとつ紹介しますね。
前回の記事の時は『みんななかよし』を紹介しました。
『 ♪くちぶえふいて~、あきちへいった~ 』です。
今回は『明るい仲間』です。
『 ♪あいつをはじめて知った時、ジロリとにらんだだけだった~ 』
きっと覚えていると思いますよ。

明るい仲間

明るいなかま3番

58 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

【習字】小学校の頃の疑問、墨と墨汁はどこが違った?

【習字】小学校の頃の疑問、墨と墨汁はどこが違った?

学生のころ、習字(書道)の時間ってありましたよね。わりとベテランの先生が専門で担当されていたケースが多いのではないでしょうか。あるいはお稽古事としても習字は非常にポピュラーで、多くの人たちが習字セットを持っていたことと思います。ところで習字セットには墨と墨汁が入っていましたが、授業では必ず墨を磨るところから始めたように思います。いまさらですが、墨と墨汁では何が異なっていたのでしょうか。
青春の握り拳 | 10,594 view
小学校の音楽の時間に習ったピアニカは「鍵盤ハーモニカ」って知ってましたか?

小学校の音楽の時間に習ったピアニカは「鍵盤ハーモニカ」って知ってましたか?

小学校の音楽の時間、習った楽器といえばハーモニカ、ピアニカ、ソプラノリコーダーといったところが定番だったでしょうか。中でもパイプに唾が溜まったりと思い出深いピアニカですが「鍵盤ハーモニカ」といってハーモニカの一種だったんですね。
青春の握り拳 | 3,148 view
【ペン回し】授業中にくるくると回しませんでしたか?実はこんなにあった、ペン回しの技。

【ペン回し】授業中にくるくると回しませんでしたか?実はこんなにあった、ペン回しの技。

授業中、暇になるとついつい「ペン回し」やってませんでしたか?誰からともなく教わって、気が付いたらくるくる回すようになったペン回し。実はこんなに多くの技があったんです。
青春の握り拳 | 7,427 view
80年代生まれが子供の頃遊んでいたモノ〜女子バージョン〜

80年代生まれが子供の頃遊んでいたモノ〜女子バージョン〜

80年代生まれの私は、小学生低学年の頃はまさに女子が好きそうな遊びばかりしていました。きっと男子も遊んでいたモノもあると思いますが、基本的には女子が遊んでいたと思えるモノで今回紹介していこうと思います。80年以前から、受け継がれている伝統ある遊びや、当時流行った遊びなどを5選にまとめました
あやおよ | 376 view
昭和の子供の習い事と現在の子供の習い事は違う?比較してみた

昭和の子供の習い事と現在の子供の習い事は違う?比較してみた

昭和の時代はそろばんを習っていた子供がたくさんいましたよね。クラスでも大半の子が習い事をしていました。ただ現代ではめっきりそろばん塾を見かけなくなりました。現代の子供たちはどんな習い事をしているのでしょうか?そこで今回は昭和の子供の習い事と、現在の子供の習い事を比較してみたいと思います!
そうすけ | 348 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト