闘将ダイモス
主なストーリーは……
故郷を失ったバーム星人が安住の地を求めて呼びかけた地球人との会見は、バーム星代表のリオン大元帥が何者かに毒殺されるという暗殺事件によって決裂した。後任のオルバンはこれを地球側の陰謀であるとして人類に報復宣戦し、1999年、リオンの遺児リヒテル提督に率いさせた戦闘ロボ軍団で攻撃を開始する。そこへ巨大変形ロボ・ダイモスを駆ってバームのメカ戦士と戦う竜崎一矢は、戦いの中で記憶喪失の少女エリカと出会う。いつしか2人は恋に落ちるが、実はエリカはバーム星人であり、リヒテルの妹だった。
主な登場人物
本作の主人公。竜崎勇博士の一人息子であり、ダイモスの操縦者でもある空手の達人。趣味はドラムス。父親の影響もあってか、幼い頃から宇宙飛行士を目指していた。正義感あふれる青年で、父の遺したダイモスでバーム星人と戦う。戦闘中に出会ったエリカと恋に落ち、エリカが父を殺したバーム星人の一人であることを後に知り苦悩する。バーム星の戦闘部隊と戦いながら、ハレックやマルガレーテなど理解しあえるバーム星人もいることに気づき、さらにハレックやリヒテルとの戦いを通じて、バームの軍人は戦う相手ではあっても「本当の敵」ではないとの認識も持つようになり、物語後半では戦闘以外の道を模索していた。最終回で木星へと落下する小バームを救おうとするが銃弾に倒れ、エリカ共々リヒテルに救われた。番組時間で4年前、14歳の時に宇宙飛行士訓練センターでの事故で全身麻痺となったが、自らの努力でそれを克服した壮絶な過去がある。設定年齢18歳。
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一矢の親友で剣術の達人。ガルバーFXII(IIはローマ数字の2)のパイロット。天然のアフロヘアにサングラス、常にコート姿で日本刀を背負っているという特殊な出で立ちである。「**曰く――」と先人の名言をことある毎に引用するクセがある。幼い頃に両親を失い、祖父である夕月一刀斎(声の出演・千葉耕市)に育てられた。また、彼の恋人である玲子のフランス語の講師を担当していたこともあり、結婚を迫られるなど散々手を焼かされ、彼女を目にすると寒気が走っていた。パイロットとしての技量は高く、劇中でガルバーを撃墜されたことはなかった。一見はキザに見える。設定年齢18歳。
聖悠紀の元デザインではストレートの長髪だった。
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和泉博士の孫娘。京四郎と共にガルバーに搭乗し、戦闘に参加する。一矢を「お兄ちゃん」と呼ぶが、それ以上の激しい恋愛感情を抱いており、エリカに嫉妬したこともある。最終的には潔く自らの恋を諦めて2人を祝福した。怒ったときなどに「ワン!」と犬の鳴き真似をするのが特徴。設定年齢16歳。
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国連地球防衛軍太平洋本部司令長官・兼日本防衛庁長官。竜崎、和泉両博士とは旧知の間柄らしい。第1話初登場時には責任感のある軍人として描かれていたが、防衛軍主力の全滅を機にダイモスの出動を要請したあたりから徐々に独善性を露呈していき、ダイモビック側との感情面の軋轢が激しくなると、一矢への呼び名も君づけから呼び捨てへと変化していった。地球を愛してやまないが独善的な傾向も強いために、自分の意にそぐわない意見には耳を貸そうとせず、兵士や人質、民間人の犠牲も厭わない偏狭な人物。たびたびダイモスの接収と強化を提案するも、和泉博士に断られる。自軍をたびたび壊滅させるバーム軍への憎しみと恐怖から、バーム星人を全滅させることが地球の平和につながると頑なに思い込んでおり、無抵抗のバーム星人にすら銃を向けてその指導者を射殺するほど、ヒステリックなタカ派である。第38話においてダイモス接収のため、大国に根回しして一矢を解任することに成功するが、ニュージャーランドなどの小国が再査問を求めたことにより逆に自分が追い込まれた末、長官を解任される羽目になる。第40話では長官を罷免されたにもかかわらず、独断かつ無謀な作戦で海底魔城を攻撃して多くの部下を犠牲にした上、戦闘後に遭難中の敵兵を次々と射殺していったことで、激昂した一矢に殴り倒された挙句、国連軍に越権行為の咎で逮捕されて以後姿を消す。設定年齢45歳。一方面軍を預かる身でありながら、硬直した作戦ばかり実施して味方に多大な犠牲を強いるため、ゲロイヤーからは「戦いやすい相手」と蔑まれている。
ゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」に登場する時は、持ち前の独善性と悪辣さがかなり強調されている。同シリーズでは「原作では死亡するがゲーム中では最後まで生存している」キャラクターが多いのに対して、彼は「原作で死亡しないものの、ゲーム中では様々な理由により死亡」という設定の場合が多い。
実は三輪がその後、最終回で浮浪者として登場するが、誰からも名も存在も忘れられているというシーンが長浜によって描かれていた。しかし、放送打ち切りによる短縮で実現出来なかったという
有翼人種バーム星人の地球攻撃軍提督。和平交渉の席上で暗殺されたリオン大元帥の遺児。星を失い人工天体小バームで宇宙を彷徨っていた10億のバーム星人の生存をかけて地球と戦う。しかし、父リオン大元帥が地球との平和共存を望んでいたため、妹のエリカや乳母のマルガレーテにはたびたび諭されていた。バーム星人は母星の滅亡から辛くも落ち延び、宇宙を放浪する過酷な運命を乗り越えてきたという自負心も手伝い、その民族意識の誇りは高く、その高度な科学力と文化を持ったバーム人側が、地球という未開惑星の原住民にへりくだることを良しとしない風潮に同調しており、暗殺という卑劣な手段を取った(と思い込んでいた)竜崎勇を憎み、その息子・一矢をも目の敵にしている。その一矢と恋仲になってしまった最愛の妹エリカを許せず、死んだものとして絶縁する。しかし地球攻略がダイモスの抵抗で進まぬうち、高名な武人ハレック、アイザムという親友が次々と地球人の力量を認めるように死んでいき、政治的に不安な立場に追い詰められていく中、自身もオルバン大元帥の陰謀を知ったことで提督を解任された上に抹殺されそうになる。オルバンこそが10億のバームの民の真の敵と悟ったリヒテルは、すでに抜き差しならない敵対関係にある地球人との協力を拒み、ライザと共に小バームへ秘かに潜入、神官に変装して父の仇ゲロイヤーを討ち取った後、オルバン暗殺に失敗したために敢えてオルバンを怒らせて死のうとしていたエリカを救い出し、遂にオルバンを倒して本懐を遂げる。オルバンの死によって落下を始めた小バームを救うべく傷ついた一矢にエリカを託し、銃弾を浴びつつも制御室へ飛び込んで小バームの落下を停止させた後、自らは多くの地球人を殺した罪を償うために木星へと落ちていく。設定年齢19歳。普段の一人称は“余”だが、1度だけアイザムと2人の時は“俺”に変わる。
バーム星の軍事司令官。禿頭で目の周りが黒い大男。リヒテルの補佐をする。リヒテルを深く尊敬しており、彼のためには身を挺して戦う武人。戦闘ロボの操縦でも素手でも戦闘力は高く、「バームの鬼神」とさえ呼ばれる。豪快な力押しを得意とする猛将ぶりの一方、ライザと共謀して自身の地位を脅かすハレックやメルビを秘密裏に始末しようとする姑息な一面もあった。小バームで反乱を起こして地球にやってきた弟ヒムレーの口からオルバン大元帥の陰謀を聞かされ、バームの正義に疑問を持つ。秘密警察のゲロイヤーの手によってヒムレーを殺され、口封じにリヒテルと共にメカ戦士レアギンドに乗せられてしまう。しかし辛くも生き延び、ダイモビックの近くの海岸に打ち上げられたところを、地球側に身柄を捕らわれてしまう。三輪長官の銃弾から彼をかばった一矢を人質にダイモビックを脱出するが、一矢は好敵手でもあったバルバスを信頼しており、逆に元部下のオルバン派のザウロに命を狙われたことでオルバンの陰謀を確信する。バーム10億の民のためにオルバン打倒の決意をするが時すでに遅く、周囲を包囲された彼は、一矢を抱えて激しい攻撃にさらされつつ、ダイモビックへと大きく羽ばたき(無線があれば一矢はトライパー75を自動操縦で呼べたが手元にはなかった)、何とか無事に一矢を送り届けることに成功、しかし自身は既に瀕死の重傷を負っており、一矢にバーム星の未来を託して死亡する。
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リヒテルの補佐をする美女。戦闘ロボの開発を担当する。リヒテルを心から愛しており、彼の側にいるためならいかなる犠牲をも厭わず、その情念はいささかエキセントリック。エリカに対してはリヒテルを心配させる存在として疎ましく思っており、マルガレーテともども処刑しようとまでする。ゲロイヤーに海底魔城が占拠されたときには真っ先に寝返りを表明するが、それはリヒテルを救うための芝居であり、個人の秘密基地まで用意してリヒテルを救ってみせる。戦力を失ったライザはダイモビックに応援を要請するほどだったが、リヒテルはそれを潔しとせず、単身小バームに乗り込む決断をする。ライザはそれに付き添い、不利な状況の中、オルバンに決死の攻撃をかけようとしたリヒテルに代わり単独でオルバンに向かっていたものの、待ち伏せの銃撃を受け、その目前で力尽きるように死亡する。リヒテルは、彼女の自分への想いが忠誠以上のものであったことを感じていたらしく、秘密警察に連行されながらもその遺体に愛惜を込めた言葉を送った。
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企画は東映テレビ事業部、制作はサンライズ。
『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』に並んで長浜ロマンロボット3部作と呼ばれている。