野田 一史(のだ かずふみ)
小出駿平(こいで しゅんぺい)
中島 淳(なかじま あつし)
マンガ「サターンリターン」の見どころ
友人・中島に言われたとおりに「午睡の国」を書きあげた理津子。彼らの”喪失”を描く作品です。
「30歳になる前に、何も残さないで死ぬから」と語った中島は宣言通りに自死。遺書も残しておらずその真相は謎に包まれています。
死の直前、同時に8人に「結婚してください」とメール送信した中島。8人の女性とはそれぞれどんな関係だったのか。「午睡の国」の一ページだけを破り、理津子に郵送してきたその意図は。
謎と圧倒的な喪失感に惹き込まれ読者も呆然としてしまいそうになりますが、小出の軽快なキャラが読者を現実に留めてくれます。
見開きやカラーページはもちろん、一コマ毎の構図が絵画的で画力もまた見どころの一つ。鳥飼先生の気迫に呑み込まれそうになる作品です。
【サターンリターン8巻本日発売】
— 鳥飼茜 (@torikaiakane) October 28, 2022
あと2巻でラストを迎える『サターンリターン』、自死とか喪失とか一体何の話してるのかと言うと「手に入るはずだったものを追いかけた人たちの話」でした。主人公理津子も、夫も死んだ友達もみんな何者かでいたかった。何者かでいる為に自分に嘘だってつく。 pic.twitter.com/C48jHR7gzt