2018年1月13日 更新
「私をスキーに連れてって」時代の人気RV、サーフ&テラノ
昨今のバブル時代ブームもあって、この冬のスキー関連のCMは、1990年前後を感じさせるものが多いですが、自動車における「スキー」「バブル」といえば、クロカン4WDを忘れることはできません。今回は、時代の主役・三菱パジェロを追いかけた二大メーカーのトヨタ・ハイラックスサーフと、日産テラノを取り上げます。
日本向けは、当初は直列4気筒の2700ccディーゼルエンジンのみでしたが、1987年10月にはV型6気筒3000ccのガソリンエンジンを追加。4速ATも設定されました。翌88年11月には、2700ccディーゼルエンジンにターボ搭載車を設定。また、ディーゼルでもATを選択できるようになりました。
RVブームに乗って人気を集めたテラノは、1989年10月に4ドアを追加し、日産の販売力もあって人気車種となります。外観の特徴は、リアドアハンドルが窓枠にあったことです。近年では日産ジュークやトヨタC-HR、スズキスイフトなどでも見られますが、当時は非常に珍しい、個性的なデザインでした。
1993年1月に行われたマイナーチェンジでは、オーバーフェンダーを装備して3ナンバー幅のボディとしたワイドボディを追加。また、日産のCIマークを付けたフロントグリルに変更されました。同年10月には、ダットサントラックと共通の角張ったダッシュボードを、丸みのあるものに変更。1994年11月にはディーゼルエンジンの出力向上が施されました。一方で、3ドアは廃止され、4ドアのみになりました。
バブルの崩壊で両者とも消滅へ
ハイラックスサーフとテラノは、1995年に揃ってフルモデルチェンジします。
まず9月に2代目テラノが登場。ボディは4ドアのみとなり、V型6気筒3300ccガソリンエンジンと直列4気筒2700ccディーゼルターボを搭載しました。ボディは標準タイプでも3ナンバー幅となり、ダットサントラックから独立しました。
一方、ハイラックスサーフは12月に登場。V型6気筒3400ccガソリンエンジン、直列4気筒2700ccガソリンエンジン、直列4気筒3000ccディーゼルターボをラインナップ。こちらも標準ボディでも3ナンバー幅となりました。
しかし、この頃になるとバブルの崩壊に加え、RVブームも終焉を迎え、ミニバンは一般化した一方で、クロカン4WDは斜陽の時代に入ります。ハイラックスサーフ、テラノともに価格を抑えた2駆車(FR車)を追加しましたが、需要の減少は避けられず、テラノは2002年8月に発売を終了。ハイラックスサーフは2002年に4代目にフルモデルチェンジをしますが、ハード面はランドクルーザープラドをベースにした、より硬派なものになりました。しかし、こちらも日本国内向けは2009年8月に発売を終了しました。
気が付けばなくなっていたサーフとテラノ、どちらもバブル時代を象徴するクルマのひとつだったといえるでしょう。昨今の大きな4WDを見るたびに、この時代の4WDがサイズ、価格、車格ともにちょうどよかったなぁ、と懐かしく、羨ましく思います。
-
すべてのコメントを見る (2)
コメントを書く
※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。