ヒロイン。霊気と同じく鬼哭一族の生き残りで霊気の恋人。
当初は人間に恨みを抱いていて、デビルサイダー・水魔ブロケルとして悪魔将軍フォラス・ハルパスとともに日本に現れ、同族である霊気を仲間に入れようとする。霊気が3歳の頃まで森で一緒に育った幼なじみ。
説得を拒否した霊気をハルパスと共に殺そうとするが、幼い頃の思い出の森を焼き払ったハルパスを見殺しにし、行仁の介入もあり霊気を見逃した事で、ベルゼバブの不興を買い、裏切り者としてハルパス一族によって拷問を受ける。
拷問の中で発した心波(パルス)を霊気が感じ取り、次第に霊気と心を通わせていく。助け出されてからは、ゴッドサイダーとして行動を共にし、さらに霊気との愛を深めていく。
鬼哭一族の中でも、冥界と交信することができる巫女の血を引き、死者をこの世に呼び戻す「冥界逆葬送」を使える。また巫女としての力が極度の興奮状態になると、宙を飛び交う心波(パルス)を受信することもある。
感受性が高く、常に霊気のことを感じることができ、霊気のピンチには半死の身ながらも体力が半分になる幽体離脱を敢行したり、寿命が縮まる冥界逆葬送で助けにいくなど霊気のためなら己の命もかえりみない献身的な女性。
神の側の人間 -ゴッドサイダー-阿太羅(あたら)
「戒」を司る十天闘神・帝釈天を守護神とするゴッドサイダー。
得尊、法淑の仲間たちとヒマラヤ山脈のインド仏教総本山ラマ寺院で修行していたが、デビルサイダーの暗躍をキャッチし、日本に調査に向かう。
戦闘スタイルは聖剣を用いた斬撃主体の戦法を得意とする。必殺技は阿修羅のように多くの腕を生やし剣で攻撃する千手斬舞。
守護神の帝釈天は弥勒菩薩・焔魔天・化楽天とともに天界の神々の直属の四天王の一人。天界戦争の際には、魔王(サタン) = 堕天使ルシファーをも追い払った力を持つと言われる。その血を受け継いでいる事と幼い頃から黙示録戦争において正義を貫くため厳しい修行に耐えてきたせいで、かなりの実力を持ち、作中でベルゼバブの分身や魔界の副王の一人ガールを倒している。
幼い頃からの修業により、焼けた鉄を飲みこんでも平気な鋼鉄の胃袋を持ち、鋼鉄の聖剣を持った無数の腕を生やすことができるようになった。ベルゼバブとの戦いの中で、両目をくりぬかれ一時失明するがパズスとの戦いの中で視力が戻った。
巻来功士という作家
原哲夫の『北斗の拳』のアシスタントを経て『週刊少年ジャンプ』に『機械戦士ギルファー』を連載するが、10回で打ち切りとなる。1986年には心機一転してそれまでと正反対な内容の『メタルK』を連載し、ファンレターが何通も届くなど人気は出たが、この作品も10回で打ち切りとなる。その10か月後、代表作の1つとなる『ゴッドサイダー』を1年半連載し、単行本の増刷で印税収入が増える。しかし、その完結から10か月後に新連載した『ザ・グリーンアイズ』は人気が出ず、3か月で終了。その後、少年漫画に見切りをつけて作品発表の場を『スーパージャンプ』などの青年向け漫画誌に移し、現在に至る。
面白い緊張感漫画はハンターとかウシジマくんとか枚挙に暇が無いが、おれの原体験は多分、「ゴッドサイダーで阿太羅がすぐやられる」だな。あれで嗜好が植えつけられた。
— e10日曜日Fー36a (@e10jyu) April 26, 2016
昔、ジャンプで連載していたゴッドサイダーという漫画で、女が口からヒルを出し男の耳の穴に入れるシーンがすごい好きだった
— ドン黄桜 (@don_kizakura) April 25, 2016
独特で安定した画力をデビュー時から持っていたが、『週刊少年ジャンプ』においてはグロテスクなシーンに抵抗を持つ子供も多く、『ゴッドサイダー』以外は1年未満の短期連載に終わった。巻来は、雑誌内のポジションで荒木飛呂彦と競合していたことも原因だったと述べている。当時の『ジャンプ』においても、美少女の皮が溶ける、お腹で孵化したウジを吐き出す、美女が首を締め殺されながら犯されるなどといった生理的にキツイ描写が多く、単に血しぶきの描写がある漫画とは異なっていた。しかしながら、善と悪の明瞭な分け方もあってか多世代に受け、後に『ゴッドサイダーセカンド』などを描くこととなっている。
「ゴッドサイダー」巻来功士が 少年ジャンプの闇を描く『連載終了!』が発売!!【画像】 https://t.co/aSnKEZLIme pic.twitter.com/eTIhyhhpWb
— friday (@friday1_friday) April 24, 2016