ストーリー
真夏のラグビー場で仲間たちとスクラムを組んでいた鶴谷は、見慣れぬ選手達が周りにいるのを見る。走っていたはずが、雨が降り出すと突然意識を失いそのまま倒れてしまう。気が付くと神宮外苑でずぶ濡れになって行進をしている学生達の中にいた。
動転した鶴谷は、周囲の学生等にどうなってるのかとたずねると、学生は「戦争に行くのだ」と答える。学生達は相原、勝村、芥川と名乗り、早稲田、明大、東大のラグビー選手だという。生きてまた再びこの場所でラグビーをやりたいという彼らの言葉に、仰天する。平成7年、ラグビーをしている最中に、わけがわからぬまま鶴谷は昭和18年10月21日の国立競技場の前身、明治神宮外苑競技場で学徒出陣の行進に混じっていたのだ。
「何故戦争に行くんだ?」「何故戦争に反対しないんだ!?」と学生達に問うが相手にされない鶴谷は、赤紙が来ても戦争には行かない、「逃亡者」としてこの時代を生きる道を選ぶ。
勝村は陸軍少尉に任官され、フィリピンの戦線に送られた。勝村は、共に戦線に送られる兵士が乗る輸送船の中で相原と再会する。2人が乗る輸送船は米軍の魚雷を受け沈没。兵士達はフィリピン・リンガエンの海岸に命からがら泳ぎつく。
勝村は陸軍少尉に任官され、フィリピンの戦線に送られた。勝村は、共に戦線に送られる兵士が乗る輸送船の中で相原と再会する。2人が乗る輸送船は米軍の魚雷を受け沈没。兵士達はフィリピン・リンガエンの海岸に命からがら泳ぎつく。
相原は足を撃たれ重症を負ってしまい野戦病院に運び込まれた。リエンガンの野戦病院では、映子達従軍看護婦がひっきりなしに担ぎ込まれる傷病兵の手当てに休むまもなく働いていた。
勝村は戦場で、日本機が米国艦隊に体当たりするのを見る。「特攻」という作戦があることを知り怒り驚愕する。
勝村は戦場で、日本機が米国艦隊に体当たりするのを見る。「特攻」という作戦があることを知り怒り驚愕する。
その頃、航空隊に入隊していた芥川は、特攻部隊に配属された。一日だけもらえた休暇に故郷に向かったが、そこで恋人・三千代が死んだことを聞かされた。愛する家族と美しい故郷に別れを告げ、特攻として二度と降り立つことのない大地から大空に飛びたった。
一方、鶴谷は憲兵と警察に追われる逃亡者。小船に乗り瀬戸内海を渡り無人島にたどり着く。憲兵達の山狩りにあうが、なんとか泳いで逃げることに成功する。