歴代クソゲー1位に選出されたE.T.!アタリは倒産!都市伝説が生まれた!
2016年7月17日 更新

歴代クソゲー1位に選出されたE.T.!アタリは倒産!都市伝説が生まれた!

伝説のクソゲーE.T. ジ・エクストラ・テレストリアル。80年代にアタリ(ATARI)社から発売。このゲームの大コケが駄目押しとなり、アタリ・ショックが引き起こされたとも。埋立地に大量に廃棄処分されたという都市伝説「ビデオゲームの墓場」も追う!

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E.T.の体力にも気を使わなければならない。
移動やもしくは特殊行動を取った際に、体力が少しずつ減っていく。
体力回復にはReese's Piecesを食べることがいる。

E.T.は蘇らせ、人数が尽きるまでゲームを続けられる方法は、ライフが残っている場合にE.T.の体力が尽きるとエリオットがE.T.と"融合"するというもの。

E.T.をワシントンD.C.に連れ去ろうとする科学者、E.T.の集めたアイテムを取り上げるFBI捜査官は避けなければならない。
ゲームは数段階の難易度設定を可能にしていて、それによって、敵の数・スピードやゲームクリアのための条件が変更される。
単調なゲームが繰り広げられる!

単調なゲームが繰り広げられる!

ゲーム体験者の辛辣な意見!!

驚愕のゲーム画面!一見ゴルフゲームみたいですが、これがアノ「E.T.」のゲーム画面です!「E.T.」らしさゼロ!これの何処が「E.T.」なの?とツッこんではいけない!
脳内で「E.T.」だと言い聞かせるんだ!画面上部の白い物体がどうやら「E.T.」の様です(笑)
雑魚キャラと思ったらE.T.だった!

雑魚キャラと思ったらE.T.だった!

6つの画面(立方体のように配列されている)の出来はとても悪い。
ワシントンD.C.はわずかしかないデコボコした建物で構成されているし、森の画面は緑色のパターンで描かれているだけだ。

画面の多くは巨大な落とし穴で占められている。それらの落とし穴に落ちることなく移動するのはほぼ不可能に近いとさえ言えるのだ!

E.T.大コケの影響がアタリの経営悪化にダメ押し!!

アタリ社の親会社であるワーナー社はアーケードゲーム機よりも家庭用ゲーム機の売り上げを重視していた。

当時の人気アーケードゲーム「スペースインベーダー」がAtari2600に移植されると、その前人気により、在庫がだぶついていたAtari2600は大いに売れ、家庭用ゲーム機部門の汚名は返上されたかに見えた。

しかし、この人気により、新規サードパーティによる粗製濫造ソフトが大量に生産されるようになった。これら粗製濫造されたソフトは多くが発売直後に新品のまま中古市場へ流れ、新品の買い控え現象が発生した。

ちなみにインベーダーの移植を提案したのは、日本でAtari2600の販売を担当していたエポック社であった。
ATARI 2600 「スペースインベーダー」

ATARI 2600 「スペースインベーダー」

新品、中古価格の値下がりが起こった。
その原因はソフトの粗製濫造、販売を防止する対策の不備、これら粗製濫造ソフトが中古品として大量に市場に流れ込んだことなどが原因だった。

アメリカの商習慣としてメーカー側が小売店に対し返品、値引き分を補填するというものがあり、小売店の過剰在庫、叩き売りの痛手をアタリ社はもろに受けることになった。

追い打ちをかけるように、ホームコンピューター(後のパソコン)の躍進と低価格化が活発化。
また、対抗機としてマテル社からインテレビジョン(80年)コレコ社からコレコビジョンが発売(82年)されたこと、それを受けてアタリ社自身が後継機としてAtari5200を発売(82年)したことなどにより、Atari2600の魅力は薄れていった。
ライバル・コレコ社の「コレコビジョン」

ライバル・コレコ社の「コレコビジョン」

82年のホリデーシーズン、アタリ社はAtari2600に注力し、ソフトを大量に出荷した。が、前述のような状況である。
かつてのような需要はもはやAtari2600には残っておらず、サードパーティ各社と共に大量の在庫を抱えてしまった。

そして、当時アタリ社が鳴り物入りで投入したのが、「アタリショック」の戦犯として名前が挙げられる「E.T.」である。出荷400万本に対して250万本が売れ残るという惨状であった(売れたとされる150万本は、ゲームが好評価された訳ではなく、映画のネームバリューによるものが大きかった)。
本家のE.T.も「ショック」を受けたはず!!

本家のE.T.も「ショック」を受けたはず!!

北米をゲーム冬の時代に堕とした「アタリ・ショック」

1982年12月8日、ワーナーはアタリの売上下降を理由として同年第4四半期の利益を下方修正し、翌日ワーナーの株価は暴落した。アタリの売上は翌年の第1四半期にかけて急落した。

北米における家庭用ゲームの売上高は1982年の時点で約32億ドル(同年末の日本円で約7520億円)に達していたが、1985年にはわずか1億ドル(同年末の日本円で約200億円)にまで減少した。

ゲーム市場最大手であったアタリ社も崩壊、分割され、北米の家庭用ゲーム市場は崩壊し、ゲーム機やホビーパソコンを販売していた大手メーカーのいくつかが破産に追い込まれた。

この1983年から1985年にかけての北米家庭用ゲーム市場の崩壊をVideo game crash of 1983と呼ぶ。日本ではアタリショックと呼ばれる。
ゲーム業界大手のATARIが崩れ落ちた・・・。

ゲーム業界大手のATARIが崩れ落ちた・・・。

日本では1996年にNHKで放送された『新・電子立国』で取り上げられて広く知られるようになった。

なお、「アタリショック」という言葉そのものは米国最大の玩具小売業者トイザらスの副社長だったHoward Moore(発言時は同社役員)の発言として1990年の日経エレクトロニクス紙に初めて登場した。

都市伝説ではなかった!E.T.が捨てられた「ビデオゲームの墓場」

ニューメキシコ州アラモゴード市に存在する埋め立て地に「ビデオゲームの墓場」が存在するという都市伝説があった。
これはアタリ・ショック後にアタリ社が売れ残った大量のゲームカートリッジやゲーム機本体を処分したとされていた。

処分されたゲームは、ゲーム史上最大の商業的失敗作、史上最悪のゲームとして悪名高い『E.T.』が数百万本と、大きな売り上げを獲得したがゲームそのものは酷評を受けている『パックマン』のAtari 2600版が埋められていると考えられていた。

これは真実かどうかに限らず、アタリ社の凋落を象徴する話となっていた。

Amazon.co.jp | [DVD] ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバー(特別版)

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2014年、この都市伝説を検証するため、発掘に挑んだ者達のドキュメント!!
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