陸上自衛隊【歴代主力戦車】を並べてみました
2017年3月17日 更新

陸上自衛隊【歴代主力戦車】を並べてみました

陸上自衛隊発足時にアメリカから供与を受けて主力戦車が配属されました。第4代目の国産戦車の開発、製造までこれらの供与品でしたが、その後現在に至るまで国産車両のみで構成、運用されています。これらを年代を追いご紹介いたします。

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 (1844714)

全長 8.19m
車体長 6.30m
全幅 2.95m
全高 2.49m(砲塔上のM2重機関銃を含んだ場合、3.16m[1])
重量 35t
懸架方式 トーションバー式
速度 45km/h
加速性能: 200m区間(0-200m区間)の加速走行時間25秒
行動距離 200km
主砲 61式52口径90mmライフル砲
砲口初速 約910m/s(M318AP-T 使用時)
副武装 7.62mm機関銃M1919A4(主砲同軸)
12.7mm重機関銃M2(砲塔上部・車長展望塔)
装甲 砲塔 114mm、車体 55mm
エンジン 三菱12HM21WT
空冷4ストロークV型12気筒直噴式ターボチャージド・ディーゼルエンジン
570hp/2,100rpm
排気量 29,600cc
乗員 4名
登坂力 31° 燃料消費量 0.3km/L 最小旋回半径 10m
第二次世界大戦後、初めて開発された国産戦車であり、戦後第1世代主力戦車に分類される。開発・生産は三菱日本重工業(1964年から三菱重工業)が担当し、それまで供与されていたアメリカ製戦車との共用、もしくは置き換えにより全国の部隊に配備された。
皆様方にはホントに懐かしさを感じて頂ける車両じゃないでしょうか?特撮映画(特にゴジラシリーズなど)TVアニメ、ゲームなど登場した作品に枚挙にいとまがありません。後に74式が馴染み深い車両となっていきましたが、(塗装が違いましたがヱヴァンゲリヲンなどにも登場しましたね。)やはりこの形状ですぐに判断が出来るほどです。因みに機動戦士ガンダムで登場する61式戦車の名前の由来はこの車両名をそのまま使用したというのは有名な話でしょう。
1955年(昭和30年)に開発が開始され、1961年(昭和36年)4月に制式採用されました。西暦の下二桁の年をとり、61式戦車と命名されました。鉄道輸送を考慮して当時の国鉄貨車に搭載できるよう車体が小型化されているそうです。1974年(昭和49年)に74式戦車が採用されるまで560輌が生産され、2000年(平成12年)に全車が退役しています。

74式戦車

ナナヨン

 (1844723)

全長 9.41m
車体長 6.70m
全幅 3.18m
全高 2.25m(標準姿勢)
重量 38t
懸架方式 油気圧式
速度 53km/h
(加速性能0-200mまで25秒)
行動距離 300km
主砲 51口径105mmライフル砲L7A1
副武装 74式車載7.62mm機関銃(主砲同軸)
12.7mm重機関銃M2(砲塔上面)
エンジン 三菱10ZF22WT
空冷2ストロークV型10気筒ターボチャージド・ディーゼル
720PS/2,200rpm
排気量 21,500cc
乗員 4名
74式戦車は61式戦車の後継として開発された、第2.5世代主力戦車に分類される戦車。部隊内での愛称は「ナナヨン」。三菱重工業が開発を担当した。
105mmライフル砲を装備し、油気圧サスペンションにより車体を前後左右に傾ける姿勢制御機能を備え、射撃管制装置にレーザー測距儀や弾道計算コンピューターを搭載するなど、61式の開発された時点では実現できなかった内部機器の電子化も行われている。軽量化のため内部容積を減らして小型化している。配備開始から装甲増加などの大幅な改修は行われていないが、新たな砲弾への対応能力が付与され戦闘力を向上させている。
この車両もホントによく各作品に登場していますね。ゴジラシリーズ、ガメラシリーズ、アニメ、小説などなど数えられないほどです。先の61式とこの74式の配備をもって、アメリカ製戦車の全車退役となりました。1974年(昭和49年)度から、1989年(平成元年)度までの15年間に873輌が調達されました。配備先も多く、空砲射撃も可能なことから、模擬訓練展示でよく使用されています。射撃管制装置にはレーザー測距儀や弾道コンピューターなど、当時の最新技術が盛り込まれています。挙動に影響されず主砲の照準を保持する安定化装置(スタビライザー)の開発では、砲塔を駆動する油圧システムとジャイロの電気信号で制御される安定化装置の制御が特に開発が困難だったとされています。

90式戦車

 (1844732)

全長 9.80m
車体長 7.55m
全幅 3.40m(サイドスカートを含む)
全高 2.30m(標準姿勢)
重量 50.2t
懸架方式 ハイブリッド式
(油気圧・トーションバー併用)
速度 70km/h
(加速性能0-200mまで20秒)
行動距離 350km
主砲 44口径120mm滑腔砲Rh120
副武装 74式車載7.62mm機関銃(主砲同軸)
12.7mm重機関銃M2(砲塔上面)
装甲 複合装甲
(砲塔前面 及び 車体前面)
エンジン 三菱10ZG32WT
水冷2ストロークV型10気筒ターボチャージド・ディーゼル
1,500ps/2,400rpm(15分間定格出力)
最大トルク4,410N・m(450kgf・m)
排気量21,500cc
乗員 3名
着上陸侵攻してくるソビエト連邦軍の機甲部隊に対抗することを開発目標としており、世界の第3世代戦車トップクラスに比肩する性能を有すると考えられている。製造は、車体と砲塔を三菱重工業、120mm滑腔砲を日本製鋼所が担当し、1990年(平成2年)度から2009年(平成21年)度までに61式戦車の全てと74式戦車の一部を更新するために341輌が調達された。価格は1輌あたり約8億円である。120mm滑腔砲と高度な射撃管制装置により高い射撃能力を持つ。西側諸国の第3世代主力戦車では初となる自動装填装置を採用しており、乗員は装填手が削減され3名となっている。装甲には複合素材が用いられ、正面防御力は世界最高水準と評価されている。
ウルトラマンのシリーズで良く出てき始めました。相変わらず特撮物には61式、74式も多く登場しますが、この車両も近年の作品ではよく見るようになりましたね。世界的に評価が高く、第3世代型戦車としてはM1A2エイブラムス(米)やレオパルト2A6(独)などと並ぶ世界最高水準の戦車の一つとされ、2004年度のForecast International社による世界主力戦車ランキングではM1A2 SEP、メルカバMk 4に続いて第3位に評されています。移動目標照準時の自動追尾機能は特に評価が高く、実戦投入されたことがない車両としてはかなりの高評価と言えるのではないでしょうか?

10式戦車

ヒトマル

 (1844737)

全長 9.42m
全幅 3.24m
全高 2.30m
重量 約44t(全備重量)
懸架方式 油気圧式
速度 70km/h(前進・後進速度)
主砲 10式戦車砲(44口径120mm滑腔砲、日本製鋼所製)
副武装 12.7mm重機関銃M2(砲塔上面)
74式車載7.62mm機関銃(主砲同軸)
装甲 複合装甲(正面要部)
増加装甲(砲塔側面)
エンジン 水冷4サイクルV型8気筒ディーゼル
1,200ps/2,300rpm
乗員 3名
陸上自衛隊の61式・74式・90式に次ぐ4代目となる最新国産主力戦車である。
開発は防衛省技術研究本部、試作・生産は三菱重工業が担当した。戦闘力の総合化、火力・機動力・防護力の向上、小型・軽量化などを達成。2009年(平成21年)12月に実施された防衛省装備審査会議において部隊の使用に供することを認める評価がなされた。また、装備化年度が平成22年度(2010年度)になることから「10式戦車」と名称が定められた。
国産戦車の4代目ですね。装備化年度が平成22年度(2010年度)になることから「10式戦車」と名称が定められました。水冷4サイクルV型8気筒ディーゼルエンジンと油圧機械式無段階自動変速操向機(HMT)を組み合わせた動力装置(パワーパック)を搭載するということはいわば自動車のオートマ車のような感覚で操縦できるのでしょうか?とにかく電子装置満載のこの車両は中央(総理官邸)から陸幕、師団司令部とリアルタイムで繋がっており、また在日米軍とのシステム連携も取れているようです。生産台数は本年2017年度で88両となる予定だそうです。とにかく
他の国の主力戦車に比べ、車体がかなり小さく軽量化されコストダウンに成功しているようですね。自衛隊の隊員たちはこの車両の事を(走るコンピューター)と呼んでいるそうですよ

あとがき

自衛隊の発足当時は全てアメリカ任せで実際に戦闘ともなれば旧式だらけの車両ばかりでソ連からの上陸などがあれば対抗することは難しかったのではないでしょうか?退役まじかの(スクラップとまでは言わないが)アメリカ軍のお下がりで防衛戦など考えられなかったでしょう。朝鮮戦争特需から奇跡的な経済復興を遂げた日本はいまだに自国の防衛を自力だけではできないのが現状です。戦争とは外交の最後の手段であり、最悪の選択と言えるでしょうが全くあり得ないとハナから頭の中から追い出してしまうのも愚かなことではないでしょうか?そして抑止力としての最低限の戦力の保持は絶対に必要なものでしょう。視点を変え、アメリカから見る極東アジアはソ連崩壊まで「ユーラシア大陸は真っ赤」に見えていたと思います。朝鮮戦争時の世界情勢を考えればそれは「恐怖」だったのではないでしょうか・・・
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