はじめに
1977年から1985年にフジテレビ系列が毎週水曜 21時 から編成していたテレビドラマ枠、「水曜ドラマシリーズ」が、次第に平岩弓枝の原作・脚本作品が占めるようになったため、放送開始から間もなくして「平岩弓枝ドラマシリーズ」と改題されました。
ドラマは、1クール(3か月)や2クール(半年)以上の長編、「日本のおんなシリーズ」などのオムニバス形式、改編期(一般に4・7・10・1月)をまたぐ作品となっています。
そのようなドラマを手掛けた平岩弓枝とは、どのような人物なのでしょうか。
ドラマは、1クール(3か月)や2クール(半年)以上の長編、「日本のおんなシリーズ」などのオムニバス形式、改編期(一般に4・7・10・1月)をまたぐ作品となっています。
そのようなドラマを手掛けた平岩弓枝とは、どのような人物なのでしょうか。
平岩弓枝とは
1932年生まれの平岩弓枝(ひらいわ ゆみえ)。
東京・代々木にある代々木八幡宮の宮司の一人娘。戦中は福井県に疎開し、疎開先で女学校を卒業しました。
戦後、東京へ戻り日本女子大学附属高等学校に通い、演劇部の脚本を執筆するなどし、その後日本女子大学国文科へ。
長谷川伸主宰の新鷹会(新人作家の発掘、創作の研究を目的として活動する団体)に入会し創作を続けつつ、同門の先輩である伊東昌輝と結婚。夫である伊東は平岩家の婿養子となり、現在代々木八幡宮の宮司を務めています。娘の平岩小枝(こずえ)は代々木八幡宮の禰宜を務めています。
さて、作家としての活動は1959年「鏨師」で直木賞を受賞。その後、女性の生き方を描いた国際色豊かな家庭物や恋愛物、推理物で人気を集め、テレビドラマの脚本家としてTBS「ありがとう」や「肝っ玉母さん」、NHK大河ドラマ「新・平家物語」など多くのヒット作を生み出しました。小説では代表作の「御宿かわせみ」はシリーズ化され30年以上に渡るベストセラーシリーズとなっています。
東京・代々木にある代々木八幡宮の宮司の一人娘。戦中は福井県に疎開し、疎開先で女学校を卒業しました。
戦後、東京へ戻り日本女子大学附属高等学校に通い、演劇部の脚本を執筆するなどし、その後日本女子大学国文科へ。
長谷川伸主宰の新鷹会(新人作家の発掘、創作の研究を目的として活動する団体)に入会し創作を続けつつ、同門の先輩である伊東昌輝と結婚。夫である伊東は平岩家の婿養子となり、現在代々木八幡宮の宮司を務めています。娘の平岩小枝(こずえ)は代々木八幡宮の禰宜を務めています。
さて、作家としての活動は1959年「鏨師」で直木賞を受賞。その後、女性の生き方を描いた国際色豊かな家庭物や恋愛物、推理物で人気を集め、テレビドラマの脚本家としてTBS「ありがとう」や「肝っ玉母さん」、NHK大河ドラマ「新・平家物語」など多くのヒット作を生み出しました。小説では代表作の「御宿かわせみ」はシリーズ化され30年以上に渡るベストセラーシリーズとなっています。
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平岩弓枝ドラマシリーズ作品
たくさんある作品ですが、放送年と作品名、主演女優を列挙しつつ、いくつかあらすじもご紹介します。
「女の河」(おんなのかわ)
1977年8月10日から1978年2月1日まで全26話放送され、平岩弓枝ドラマシリーズ枠の
第1作となります。主演は若尾文子。
「女の家庭」(おんなのかてい)
1978年2月8日から同年5月17日まで全15話放送。主演は山本陽子。平凡な女性が嫁姑
の相克のうちに崩れていく過程と女の幸せのもろさ描いています。
「火の航跡」
1978年5月24日から同年10月25日まで全23話放送。主演は大原麗子。シリーズ初のサ
スペンス作品で、男と女の愛の奇跡を描いています。
「下町のおんなシリーズ・風子」
1978年11月1日から1979年1月17日まで全12話放送。主演は秋吉久美子。東京下町を
舞台にあてのない主人公の風子と芸者の千代とのふれあいを中心に下町の人々を描い
ています。
1977年8月10日から1978年2月1日まで全26話放送され、平岩弓枝ドラマシリーズ枠の
第1作となります。主演は若尾文子。
「女の家庭」(おんなのかてい)
1978年2月8日から同年5月17日まで全15話放送。主演は山本陽子。平凡な女性が嫁姑
の相克のうちに崩れていく過程と女の幸せのもろさ描いています。
「火の航跡」
1978年5月24日から同年10月25日まで全23話放送。主演は大原麗子。シリーズ初のサ
スペンス作品で、男と女の愛の奇跡を描いています。
「下町のおんなシリーズ・風子」
1978年11月1日から1979年1月17日まで全12話放送。主演は秋吉久美子。東京下町を
舞台にあてのない主人公の風子と芸者の千代とのふれあいを中心に下町の人々を描い
ています。
「結婚のとき」
1979年1月24日から1979年4月4日まで全11話。主演は島田陽子。主人公である料亭の
娘さやかは、父の店を手伝うためにシドニーへ旅立つ際に出会ったパイロットとの恋
が描かれています。
1979年4月から5月までは「日本のおんなシリーズ I」としてオムニバスで放送されました。
夕顔の女(4月11日) 主演:若尾文子
下町の女 めぐる月日(4月18日)主演:吉永小百合
北国から来た女(4月25日)主演:山口百恵
茜の女(5月2日)主演:小川真由美
江戸紫の女(5月9日)主演:山本陽子
藍の女(5月16日)主演:十朱幸代
「午後の恋人」
1979年5月23日から同年9月12日まで放送。フジテレビ開局20周年記念ドラマで、
中年になって恋する女、恋される女を若尾文子が演じています。
「日蔭の女」
1979年9月から同年12月まで全15話。主演は山本陽子。会社社長の愛人で有能な
キャリアウーマンの伸子が、本当の愛に目覚めるまでを描いています。
「女たちの家」
1980年1月9日から同年6月25日まで全25話。主演は京塚昌子。定年後、夫と共に故郷
にペンションを経営することを楽しみにしていた主人公のはるみですが、突然夫に急
逝され、はるみを取り巻く家族との確執や夫との夢を叶えようと奮闘する姿を描いて
います。
「結婚の四季」
1980年7月2日から1980年10月29日まで全18話放送。主演は十朱幸代。大学教授の夫
と妻そして四人の娘たちが巻き起こす人情的な日々を描いています。
「彩の女」
1980年11月から1981年3月まで放送。主演は山本陽子。ちりめんのふるさと・丹後と
下町浅草を舞台に悲しい愛に生きた母娘の姿を通し女の幸せとは何かを描いていま
す。
1979年1月24日から1979年4月4日まで全11話。主演は島田陽子。主人公である料亭の
娘さやかは、父の店を手伝うためにシドニーへ旅立つ際に出会ったパイロットとの恋
が描かれています。
1979年4月から5月までは「日本のおんなシリーズ I」としてオムニバスで放送されました。
夕顔の女(4月11日) 主演:若尾文子
下町の女 めぐる月日(4月18日)主演:吉永小百合
北国から来た女(4月25日)主演:山口百恵
茜の女(5月2日)主演:小川真由美
江戸紫の女(5月9日)主演:山本陽子
藍の女(5月16日)主演:十朱幸代
「午後の恋人」
1979年5月23日から同年9月12日まで放送。フジテレビ開局20周年記念ドラマで、
中年になって恋する女、恋される女を若尾文子が演じています。
「日蔭の女」
1979年9月から同年12月まで全15話。主演は山本陽子。会社社長の愛人で有能な
キャリアウーマンの伸子が、本当の愛に目覚めるまでを描いています。
「女たちの家」
1980年1月9日から同年6月25日まで全25話。主演は京塚昌子。定年後、夫と共に故郷
にペンションを経営することを楽しみにしていた主人公のはるみですが、突然夫に急
逝され、はるみを取り巻く家族との確執や夫との夢を叶えようと奮闘する姿を描いて
います。
「結婚の四季」
1980年7月2日から1980年10月29日まで全18話放送。主演は十朱幸代。大学教授の夫
と妻そして四人の娘たちが巻き起こす人情的な日々を描いています。
「彩の女」
1980年11月から1981年3月まで放送。主演は山本陽子。ちりめんのふるさと・丹後と
下町浅草を舞台に悲しい愛に生きた母娘の姿を通し女の幸せとは何かを描いていま
す。
【ちょっと一興😉】
— しがない三四郎 (@shinya_bokudake) May 12, 2021
モノクロ(番宣用)▶カラー
ドラマ『彩の女』〔フジテレビ/1980~81年放送〕より
(左から)#山本陽子 #田村亮 #平岩弓枝ドラマシリーズ @retoro_mode pic.twitter.com/PA2ZrgUTh3
1981年4月は「日本のおんなシリーズ II」として放送されました。
春風の中の女(4月1日)主演:池内淳子
春の島の女(4月8日)主演:竹下景子
天の花地の星(4月15日)主演:多岐川裕美
春の翳(4月22日)主演:酒井和歌子
春の都会(4月29日)主演:倍賞美津子
「女の座」
1981年5月から1981年10月まで放送。主演は京塚昌子。夫に先立たれた女が営む神田
の下宿屋を舞台に中年女性の愛のあり方や現代に生きる若者たちを描いてます。
「女たちの海峡」
1981年11年から1982年4月まで放送。主演は山本陽子。生みの母を捜す娘に愛を抱く
義弟に心を揺らす姿を描いています。
「花の影」
1982年4月から6月まで放送。10代から80代までの女性の姿をオムニバスで描いてい
ます。主演は古手川祐子、夏目雅子、山本陽子、若尾文子、新珠三千代、高峰三枝子
杉村春子、京塚昌子のリレー出演となっています。
「花祭」
1982年6月から10月まで全18話放送。主演は 十朱幸代。調香師の知的で美しい人妻が
悪の華の香りにおぼれていく姿を描いています。
「嫁の座」
1982年10月から1983年5月まで放送。主演は京塚昌子。浅草の老舗割烹を舞台にし、
嫁・妻・母の三役をこなしながら奮闘する女性の姿を描いています。
「花ホテル」
1983年6月から9月まで放送。主演は山本陽子。夫と別れホテル経営に賭ける女性を
描いています。
「湖水祭」
1983年9月から1984年1月まで放送。主演は多岐川裕美。建設業界の大企業の社長一族
を巡る野望と愛憎を北欧の自然と風土の映像と共に描いています。
「風祭」
1984年2月1日から同年4月25日まで全13話放送。主演は 八千草薫。50代と20代の
世代の異なる二人の女性の姿を結婚をテーマに描いたミステリーロマンです。
20代の女性役は古手川祐子。
「蝶々さんと息子たち」
1984年5月2日から同年6月6日まで全6話放送。フジテレビの開局25周年と平岩弓枝
ドラマシリーズの通算放送400回を記念して制作されました。主演は京塚昌子。
東京下町を舞台に、呉服屋の女主人とその家族を描いています。
「ふたりぼっち」
1984年6月13日から8月1日まで全8話放送。主演は松坂慶子。東京・神楽坂の花街
を舞台に孤独な女たちがいがみ合いながらも温かな心のふれあいを求めて生きて行
く姿を描いています。
「女の暦」
1984年8月から1985年6月まで放送。主演は京塚昌子。東京下町・人形町でおでん屋を
営む主人公の立川昭子。彼女と彼女をとりまく人間模様を描いています。
「日本のおんなシリーズ III」ーニューヨークの恋ー
1985年3月13日と同年3月20日に放送。平岩弓枝ドラマシリーズの最終作となります。
主演は池内淳子。
春風の中の女(4月1日)主演:池内淳子
春の島の女(4月8日)主演:竹下景子
天の花地の星(4月15日)主演:多岐川裕美
春の翳(4月22日)主演:酒井和歌子
春の都会(4月29日)主演:倍賞美津子
「女の座」
1981年5月から1981年10月まで放送。主演は京塚昌子。夫に先立たれた女が営む神田
の下宿屋を舞台に中年女性の愛のあり方や現代に生きる若者たちを描いてます。
「女たちの海峡」
1981年11年から1982年4月まで放送。主演は山本陽子。生みの母を捜す娘に愛を抱く
義弟に心を揺らす姿を描いています。
「花の影」
1982年4月から6月まで放送。10代から80代までの女性の姿をオムニバスで描いてい
ます。主演は古手川祐子、夏目雅子、山本陽子、若尾文子、新珠三千代、高峰三枝子
杉村春子、京塚昌子のリレー出演となっています。
「花祭」
1982年6月から10月まで全18話放送。主演は 十朱幸代。調香師の知的で美しい人妻が
悪の華の香りにおぼれていく姿を描いています。
「嫁の座」
1982年10月から1983年5月まで放送。主演は京塚昌子。浅草の老舗割烹を舞台にし、
嫁・妻・母の三役をこなしながら奮闘する女性の姿を描いています。
「花ホテル」
1983年6月から9月まで放送。主演は山本陽子。夫と別れホテル経営に賭ける女性を
描いています。
「湖水祭」
1983年9月から1984年1月まで放送。主演は多岐川裕美。建設業界の大企業の社長一族
を巡る野望と愛憎を北欧の自然と風土の映像と共に描いています。
「風祭」
1984年2月1日から同年4月25日まで全13話放送。主演は 八千草薫。50代と20代の
世代の異なる二人の女性の姿を結婚をテーマに描いたミステリーロマンです。
20代の女性役は古手川祐子。
「蝶々さんと息子たち」
1984年5月2日から同年6月6日まで全6話放送。フジテレビの開局25周年と平岩弓枝
ドラマシリーズの通算放送400回を記念して制作されました。主演は京塚昌子。
東京下町を舞台に、呉服屋の女主人とその家族を描いています。
「ふたりぼっち」
1984年6月13日から8月1日まで全8話放送。主演は松坂慶子。東京・神楽坂の花街
を舞台に孤独な女たちがいがみ合いながらも温かな心のふれあいを求めて生きて行
く姿を描いています。
「女の暦」
1984年8月から1985年6月まで放送。主演は京塚昌子。東京下町・人形町でおでん屋を
営む主人公の立川昭子。彼女と彼女をとりまく人間模様を描いています。
「日本のおんなシリーズ III」ーニューヨークの恋ー
1985年3月13日と同年3月20日に放送。平岩弓枝ドラマシリーズの最終作となります。
主演は池内淳子。
山口百恵 北国から来た女 平岩弓枝ドラマシリーズ
1979年4月25日放送の「日本のおんなシリーズ I」ー北国から来た女ー
山口百恵が主演しています。
山口百恵が主演しています。
via www.youtube.com
おしまいに
平岩弓枝シリーズ以外にも「肝っ玉母さん」や「ありがとう」などのシリーズドラマも記憶していることでしょう。ドラマの放映時期に合わせた女性像が描かれ、お茶の間の女性はもちろんのこと多くの人が共感したりしながら観ていたのではないでしょうか。ぜひ原作も読んで見て欲しい作家さんです。
14 件
お二人ともお若い。
平岩弓枝シリーズでは「彩の女」以外でもこの二人がペアとなって出演している作品がありますよ。