自転車の歴史
ただ、おおむね19世紀初頭のヨーロッパで生まれたとされているようです。
とすれば、自転車の歴史はおよそ200年ということになりますね、意外と短く感じるかもしれません。
自転車の歴史、特に黎明期の記録については現在もヨーロッパ各国を中心に資料の発掘と検証が続けられており、長らく定説とされてきたものを覆す研究も提示されている。また二輪の自転車よりも三輪以上の自転車がより早く製作されていたと考えられている。
二輪自転車の祖先!地面を蹴って進む「ドライジーネ」(1813年or1817年)
走り方はなんと足で直接地面を蹴って走るというものでしたが、ハンドルを動かして自由に曲がることが出来、時速15kmで走行出来たのです。
ペダルの元祖!「ベロシペード」の登場(1839年)
これまでは足で地面を蹴って前進していた自転車から、はじめて足が地面を離れた瞬間でした。
後輪を駆動させるために前輪より後輪の方が大きく、ハンドルのグリップを回すことで前輪にブレーキがかけられるようになっています。
ベロシペード(1839年)
2輪車は後に「ペニー・ファージング型」となって極端に大きな前輪と小さな後輪を備え、自転車ペダルで前輪を直接駆動することに。
ちなみにフランス語で自転車は「ベロ(vélo)」です。
前輪にペダルを取り付けた2輪ベロシペード「ミショー型」がフランスで登場、初の量産へ(1861年)
1867年には年間1,000台を生産し「ミショー型ベロシペード」として普及することとなります。
ただし木製の車輪に鉄の輪を巻きつけたもので、ヨーロッパの石畳の道では乗り心地が悪く、イギリスではボーンシェーカー(骨揺り)などと呼ばれました。
ミショー型ベロシペード(1867年)
これはベロシペードの大量生産をおこなった初の会社であり1867年から1870年にかけて製造。
アメリカでは1868年から1869年にかけて流行しました。
スピードを追及して前輪が巨大化「ペニー・ファージング型自転車」(1970年代)
前輪は拡大を続け、直径が1.5メートルを超えるものも出現しました。しかし極端に重心位置が高いため安定性が悪く、乗車中は乗員の足がまったく地面に届かないことなどにより日常用としては運用が困難であり、転倒すれば高所より頭から落ちるような危険な乗り物でした。
ペニー・ファージング型自転車(1870年代)
日本の鍛冶職人たちはその形態を真似て手工業規模ながら国産化を試みたそうですが、当時の鍛冶の技術的限界により、国産品はペニー・ファージングを特徴づける機械工学的要素までは再現できていなかったようです。
当時はまだチェーンがないため、スピードを出そうとすれば1回転でより多くの距離を進むことが出来る径の大きな車輪にするしか方法がなく、いまとなっては「!?」と感じてしまうほどに車輪が巨大化していったのでしょうね。
イギリスの自転車産業発展の元となったペニー・ファージング型自転車
その後1870年頃に、ジェームズ・スターレーとウィリアム・ヒルマンが設立した Coventry Machinists Co. から発表されたアリエル号 (Ariel) がヒット商品となりました。
他の自転車製造者もこれに追従して急速に普及、1880年頃が最盛期となります。
自転車が日本にやって来たのは、開国した明治時代になってからということでしょうか。