「スタンド・バイ・ミー」は少年の心に残る名作。あの4人の今はどうなったのか、そして悪役のエースについて。
2020年2月21日 更新

「スタンド・バイ・ミー」は少年の心に残る名作。あの4人の今はどうなったのか、そして悪役のエースについて。

国や時代は違っても少年時代には似たような経験をするものではないでしょうか。スティーヴン・キング原作の「スタンド・バイ・ミー」は死体探しというテーマでありながら、幼き日の友情や秘密、様々な感情を思い起こさせる映画でした。小学生の頃、仲間と自転車で遠くまで出掛けたこと経験は誰しもあるでしょう。出演者に「24」のジャック・バウアー役で大ブレイクしたキーファー・サザーランドがいたことも有名です。

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映画「スタンド・バイ・ミー」(スティーヴン・キング原作)

スタンド・バイ・ミー

スタンド・バイ・ミー

『スタンド・バイ・ミー』(Stand by Me)は、1986年公開のアメリカ映画。
原作はスティーヴン・キング。

傷を持った4人の少年の心を描いた物語

1950年代末、アメリカ合衆国の小さな町キャッスルロックに住む、それぞれ心に傷を持った4人の少年たちが好奇心から、線路づたいに“死体探し”の旅に出るという、ひと夏の冒険を描く物語。

アカデミー脚色賞、ゴールデングローブ賞作品賞、監督賞にノミネート。また、ベン・E・キングが歌う同名の主題歌もリバイバルヒットした。

Stand By Me • Ben E. King [HD] - YouTube

Ben E. King のこの曲はあまりにも有名ですよね。

「スタンド・バイ・ミー」あらすじ

作家ゴードン・ラチャンスはある日、『弁護士クリストファー・チェンパーズ刺殺される』という新聞記事に目をとめ、少年だった頃をふと思い起こす。クリスは、ゴードンの少年の頃の親友だった。

時は、彼が12歳だったころにさかのぼる。ゴーディは、オレゴン州キャッスルロックの田舎町で育てられる。ゴーディ、クリス、テディ、バーンの4人は、性格も個性も異なっていたがウマが合い、いつも一緒に遊んでいた。木の上に組み立てた秘密小屋の中に集まっては、タバコを喫ったり、トランプをしたり、少年期特有の仲間意識で結ばれている。
死体探しという「冒険」に出かけた4人の少年たち

死体探しという「冒険」に出かけた4人の少年たち

ある日バーンは、不良グループである兄たちの会話を盗み聞きする。
3日前から行方不明になっているブラワーという少年が、30キロ先の森の奥で、列車に跳ねられ死体のまま野ざらしになっていることを。

バーンがゴーディたちに話すと、『死体を見つければ有名になる。英雄になれる』と言う動機で、死体探しの旅に4人で出かける。4人は喧嘩したり助け合いながら、鉄道の線路に沿って冒険のような旅を続ける。鉄橋で列車に轢かれそうになり、沼ではヒルにかまれながら、その夜は森で野宿をする。クリスが持参したピストルを持って、交代で見張りをする。

物語を書く才能があるゴーディは親に嫌われていることが傷になり、将来ものを書く希望も持てないが、クリスから、物書きの才能を守るから必ず伸ばすように言われる。一方でクリスは、家庭環境の悪さから、自分の未来は何も希望がないということを打ち明ける。ゴーディは、クリスに進学することを勧め、励ますのだ。
少年たちの「冒険」を通じて様々な感情を描写する「スタン...

少年たちの「冒険」を通じて様々な感情を描写する「スタンド・バイ・ミー」

一方、バーンやクリスの兄たちがメンバーになっている不良グループのボス、エースが死体の話を聞きつけ、不良グループを連れて車で向かい始める。

翌日、ゴーディら4人は死体を発見する。そこにエースたち不良グループが現れ、死体を渡せとせまる。バーンとテディは逃げ出すが、クリスは毅然とした態度ではねつける。エースが怒ってナイフでクリスを襲おうとした瞬間、ゴーディは強い決意で銃を発砲しエースに銃口を突きつける。その気迫に押され、エースたち不良グループは去っていく。
「冒険」のクライマックスには、一回り上の不良少年たちと...

「冒険」のクライマックスには、一回り上の不良少年たちとの遭遇が待っています

ひと夏の冒険が終わり、4人はいつものように町外れで別れる。その後は進路もバラバラになり、お互い疎遠になっていく。
大人になったゴーディは作家となりクリスは猛勉強して弁護士に。そのクリスとも最近は10年以上会っていなかったが、クリスが刺殺されたことを告げるの新聞記事が、ゴーディに懐かしい過去を思い出させたのだった。

仲間との友情、複雑な家庭環境のなかで、あの頃のような友達は二度とできることはなかった。と、ゴーディは静かに思い返す。
分かりやすい感動があるわけではなく、ただ心の奥底に打つ...

分かりやすい感動があるわけではなく、ただ心の奥底に打つものがある。それが「スタンド・バイ・ミー」でした。

ゴードン・ラチャンス

ゴードン・ラチャンス(ウィル・ウィトン)

ゴードン・ラチャンス(ウィル・ウィトン)

ウィル・ウィトン(本名 Richard William "Wil" Wheaton, 1972年7月29日 - )は、アメリカ合衆国の俳優、作家。
ウィル・ウィトン

ウィル・ウィトン

バーバンク出身。
1981年にテレビに初出演。1986年にはスティーヴン・キング原作の名作『スタンド・バイ・ミー』に出演し有名になる。1987年から1990年にかけて『新スタートレック』にも出演した。その後の活動は日本ではあまり知られていないが、現在でもコンスタントに映画・テレビに出演している。また声優としても活躍している。
1999年にアン・プリンスと結婚し、二人の継子と一緒にカリフォルニア州パサデナ市で暮らしている。
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思い出を語ろう

     
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  • みこもち 2019/10/17 21:58

    「ダーリンダーリン、ステンバイミ、、、」と洋画ならではの突拍子も無い内容と思いきや、男の子なら必ず経験する、自らの冒険と符合する様な物語。そう言う私も何十年か前、行ったこともない遠い大都会の百貨店に日本で初めてエスカレーターなるものが導入されたと聞いて、こずかいもなし、バスや電車に乗る金もなし、親にも言えないし、距離にして30kmくらい先にある大都会の百貨店に向かって、かんかん照りの酷暑の夏にタオルだけを頰被りにしてガキ友達数人と歩いて出発した。持ち金一切なし、水筒もなし、四、五時間歩いたところで喉はカラカラ。公園にある水道水を口にした。昔はこれを「鉄管ビール」と呼んでいた。さらに1、2時間歩いたところで年少のガキ友達は「家に帰りたい」と泣き出した。まだ目的の百貨店には10kmほどあったが、日も暮れてきそうだし、家に引き返すことにした。家に帰ると近所では我々を探していた様だ。年長の私は親にげんこつ一発食らわされて泣いた。遥か昔の私のステンバイーミーであった。私は何十年も経った現在忘れていないし一生忘れないだろう。ほろ苦い男の子の思い出である。

    さくらじかん 2019/9/24 19:12

    中学校で講師をしていたとき、同僚の先生が授業を二時間も使って、生徒たちにStsnd by meをみせていた。いま、塾で中学生を教えているけれど、前置詞byが出てきたついでにStsnd by meのはなしをしたら、生徒の一人が、学校でみせられたと言っていた。学校も地域も違うのに、先生の心をとらえるなにかがあるのね。

    2019/8/13 07:03

    キーファー・サザーランドは、2世俳優だし、『24』より前から 色々 活躍してますよw

    apr… 2018/6/13 14:51

    グーニーズ大好きで。最近映画チャンネルでスタンド・バイ・ミー録って久しぶり観ててコリー・フェルドマンの喋り方がグーニーズと変わらないな~て。あの太った子がこの人だったの!?てビックリ!スタンド・バイ・ミーのサントラあれば欲しいな。

    ドクトルマンホー 2018/3/29 14:45

    決して同じ経験ではないけど、少年の心の変化など国は違えど誰にもあるあの郷愁とは何なのだろう?
    そんな切ない気持ちにさせてくれます。まだ恋など知らない少年だったころ、、、、。

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