国産車を世界に知らしめたスーパーカー!!『トヨタ2000GT』
2018年2月28日 更新

国産車を世界に知らしめたスーパーカー!!『トヨタ2000GT』

昭和40年の東京モーターショーで披露され、42年に発売され当時、国産で唯一世界を驚かせたスーパーカー『トヨタ2000GT』映画007「007は二度死ぬ」でもボンドカーとして用いられた最強マシン。

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トヨタ・2000GT

トヨタ・2000GTMF10型 前期型

トヨタ・2000GTMF10型 前期型

2000GT(にせんジーティー)は、トヨタ自動車とヤマハ発動機が共同開発し、ヤマハ発動機への生産委託で1967年から1970年までトヨタブランドで生産されたスポーツカータイプの乗用車です。

チビッ子の間でも

スーパーカーブーム当時の写真

1970年代半ばスーパーカーブームの時はランボルギーニやフェラーリの外車勢の中で唯一国産車でスーパーカーと呼べる1台だったのではないでしょうか。

トヨタ・2000GTスペック

前期型リア

前期型リア

販売期間 1967年 - 1970年
デザイン 野崎喩
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドアクーペ
エンジン
MF10型 1988cc 3M型直列6気筒 DOHC

MF12L型 2253cc 2M-B型直列6気筒 OHC
駆動方式 FR
最高出力 MF10型 150ps/6600rpm , MF12L型 140PS/5800rpm
最大トルク MF10型 18.0kgf·m/5,000rpm , MF12L型 20.5kg-m/3800rpm
変速機 2000GT専用5速MT(他に3速ATの設定あり)
サスペンション 4輪ダブルウィッシュボーン(コイルスプリング)
全長 4,175mm
全幅 1,600mm
全高 1,160mm
ホイールベース 2,330mm
車両重量 1,120kg
シャーシ X型バックボーンフレーム

開発までの経緯

トヨタ2000GT

トヨタ2000GT

ヤマハ本社にて展示されている2000GT、3台しか生産されなかったゴールド塗装車のうちの1台。シャシー番号10132
1960年代前半の日本におけるモータリゼーション勃興期、トヨタ自動車にとって最大の競合メーカーである日産自動車はフェアレディ、また四輪車メーカーとしては新興の本田技研工業はSシリーズをそれぞれ市場に送り出していた。
一方のトヨタ自動車は、日産自動車と並んで日本を代表する最大手自動車メーカーでありながら、1960年代前半にはスポーツカーを生産していなかった。
そこでヤマハ発動機と共同開発へ
1965年(昭和40年)1月より、トヨタ側の開発陣がヤマハ発動機に出張しながら、ヤマハの安川研究室の十数名を主導して2000GTの開発プロジェクトを推進していった。
開発プロジェクトは順調に進み、4月末に最終設計図が完成。
計画開始からわずか11か月後の8月に試作車の第1号車が完成し、トヨタ自動車に送られた。

愛好者や評論家の一部は

ヤマハ発動機本社(静岡県磐田市)

ヤマハ発動機本社(静岡県磐田市)

2社共同開発とは言っているが、2000GTはその成立過程で特異性に加え、生産についてもヤマハおよびその系列企業に委託されたこともあり、「果たしてトヨタが開発した自動車と捉えるべきか」という疑問が、愛好者、評論家の一部によって呈されている。
自動車関係の書籍・雑誌では古くから、さらに近年では個人によるブログ上などでも「トヨタは2000GTの自力開発ができず、ヤマハが開発・生産したスポーツカーを買い取っていたに過ぎない」「金だけ出してトヨタのバッジをつけた」「これは実際には『ヤマハ2000GT』というべきものである」という声もある。

当時の価格

当時の2000GTの価格は238万円で、トヨタ自動車の高級車であるクラウンが2台、大衆車のカローラが6台買える程に高価であった。
1967年(昭和42年)当時の日本における大卒者の初任給がおおむね2万6000円前後であったから、21世紀初頭の日本においては1500万円から2000万円程度の感覚にも相当する、
一般の人々にとっては高嶺の花の超高額車であった。

それでも生産に手間がかかり過ぎてコスト面で引き合わない価格設定であり、この事から常に赤字計上での販売であった。トヨタ自動車にとっては「高価な広告費」とも言うべきものであった。

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