矢沢あい伝説ここに始まる!…りぼんの看板作品【天使なんかじゃない】
2016年5月24日 更新

矢沢あい伝説ここに始まる!…りぼんの看板作品【天使なんかじゃない】

時代が変わっても、変わらない青春が漫画の中にあります。りぼんの看板作品『天使なんかじゃない』は少女マンガの枠を超えた丁寧な人物描写、この学園で一緒に青春したい!と思う魅力的なキャラクターの数々で90年代一世を風靡しました。

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晃より7歳上の兄ですが、晃の父親が愛人に産ませた子供の為晃と政志は異母兄弟にあたります。グレていた晃の父親的存在。料理上手。
画家を目指しておりマキちゃんと付き合ったままパリに飛んでマキちゃんを不安にさせます。本人はいつも明るくライトな性格をしていますが長い間父親と確執がありました。

中川ケン

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通称ケンちゃん。翠と文太とは中学時代の同級生で親友ですが、実は中学時代から翠に片想いしていました。晃と別れた翠と一時付き合いましたがうまくいかず別れてしまいます。
バンドのボーカルをしていて、矢沢あいの別作品『ご近所物語』ではマンボ―のボーカルとしてブレイクしている様が描かれています。
彼の作った『おいらのあの子天使のほほえみ』は翠の事を歌った歌詞。

号泣必須の名場面を振り返りましょう

『踊ろーぜ』

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生徒会初のイベント『第1回聖祭』が終わり、生徒会室で二人きりになった翠と晃。校庭ではラストを飾るダンスパーティーが始まっていました。翠が冗談半分で相手がいなくて寂しいと言ってもあくびをする晃。
しかし校内放送で流れたスタンド・バイ・ミーの曲に晃が『俺、この曲好き』といい、『踊ろーぜ』と翠に手を差し伸べます。
生徒会室でダンスをし、見つめ合うことでふたりの距離がぐっと縮まる名場面。

『会いたかったの』

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終業式を迎え冬休みに入りますが、クリスマスもお正月の約束もしないままだったので思い切って晃の家まで突撃する翠。
雪が降る中、じっと晃を待ち続けます。晃はケーキを売るサンタのバイトをしていたため、遅くなり翠にプレゼントを渡そうと家に電話を架けますがまだ帰っていないと聞かされます。
アパートに帰った晃の目に映ったのは、ずっと待っていた翠の姿でした。
『会いたかったの ただそれだけなの 何回も帰ろうとしたんだけど どうしても会える気がして 帰れなくて よかった…待ってて…』と泣き出す翠。はっきりと告白をした瞬間でした。
晃はプレゼントを落としながら翠を抱きしめてキスをします。

『あんたがあたしを嫌いでも あたしは好きよマミリン!』

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翠とマミリンが親友になるきっかけとなった名場面。

マミリンがタキガワマンの事を中学時代から好きだったと知った翠は、新入生歓迎会生徒会初の出し物として『しらけた姫と7人分の大男』を提案します。物語のラストは白雪姫役のマミリンと王子役のタキガワマンがキスをして終わるという二人をくっつけるためのシナリオでした。

しかし芝居の直前、タキガワマンの恋人、志乃ちゃんが観覧に来ている事を知ったマミリンは『彼女の前でキスシーンなんてみじめだ』と女子トイレにこもり泣いてしまいます。

マミリンを励ますつもりの翠はドア越しに呼びかけますが、マミリンには届きません。
そしてマミリンはつい『そういうとこ大っきらい!』と叫んでしまいます。
ひどいことを言ってしまったとハッとするマミリン。翠が行ってしまう…と思ったことでしょう。

しかし、翠はトイレの壁をよじ登り、この名言を吐きます。
マミリンはトイレを出て、お芝居をきちんとやりとげました。

『マーブルチョコの味』

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ここがファーストキスと勘違いするほどの名場面です。
翠は晃の用意していたヒロコと言う相手への誕生日カードが気になっていました。最初は妹の広子ちゃんだと安心していたのですが、実は美術部の顧問であるマキちゃんの事だと気づいてしまいます。
気まずい雰囲気の中遊園地デートをする二人。晃は様子のおかしい翠を観覧車に呼び出し、マキちゃんが原因だとわかるとマキちゃんの事を説明します。
ほっとした翠は思わず食べていた蓋の空いたマーブルチョコをこぼしてしまいます。拾い終わった二人はふっと笑いキスをするのですが、晃がひとこと『マーブルチョコの味』と笑います。
こんなふうにずっと一緒にいようと翠が幸せを噛み締める素敵なシーンです。

『あたしは 冴島翠みたいになりたい』

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翠と図書館に行ったマミリン。緑が絵本を読みながら笑ったり涙ぐんだりする顔をみてくすくすと笑ってしまいます。帰り道、絵本作家やイラストレーター、漫画家になりたいと語る翠に『あんただったら何にだってなれるわよ』とマミリン。翠が『マミリンは?なりたいもの ある?』と聞くと、この名言が飛び出します。
『うれしい時はちゃんと喜んで悲しいときはちゃんと泣けるような そんな当たり前のことがみんな意外と出来なかったりするのよ』『あんたが みんなに好かれる理由がわかるわ 須藤君があんたを選んだ気持ちがわかるわ』と友人としてこれ以上ない賛辞をもらった翠は、この言葉を額に入れて胸の真ん中に一生置いておきたいと感動します。

素直になれず苦しんでいたマミリンだからこそ、翠が眩しく、そして憧れたのでしょう。
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