岡山?山梨?長崎?全国で伝承されている鬼退治伝説をご紹介。
2020年6月4日 更新

岡山?山梨?長崎?全国で伝承されている鬼退治伝説をご紹介。

鬼というと「鬼退治」を連想する方も多いように見受けられます。今回はそれに関係するお話です。

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鬼というと「鬼退治」を連想する方も多いように見受けられます。今回はそれに関係するお話です。

桃太郎伝説の舞台は?

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その筆頭は、やはり、桃太郎による鬼退治かと。皆様が思い出す桃太郎伝説の舞台はどこでしょうか?

多くの方は岡山を連想するのではないでしょうか?岡山の桃太郎伝説は、第7代孝霊天皇の第3皇子・吉備津彦命(きびつひこのみこと)と稚武彦命(わかたけひこのみこと)が吉備国(現・岡山)を支配していた温羅(うら)を討伐した伝説が元ネタと言われます。

温羅は製鉄技術を吉備地域へもたらして鬼ノ城を拠点として一帯を支配したとされていますが、さておき。何故、岡山の桃太郎といえば、きびだんご。現在は岡山銘菓「吉備(きび)団子」と桃太郎の逸話に出てくる「黍(きび)団子」が合体している感がありますが、桃太郎の鬼退治といえば黍団子ですよね。

しかし、桃太郎伝説は岡山以外の地域でも伝承されていまして、地域によっては黍団子とは限らないのです。

山梨県の大月

それは山梨県の大月に伝わる桃太郎伝説に登場します。伝説の内容を大雑把に書きますと、昔、桃倉山(今の百蔵山)の麓におじいさんとおばあさんが住んでいた。ある日、山で見つけた桃を持ち帰り、切って食べようとしたら中から男の子が生まれたので桃太郎と名づけて育てた。成長した桃太郎は、岩殿山に住む悪い鬼を退治に出かけた。途中で犬と雉と猿を家来にした(犬の出た所が犬目、雉の出た所が鳥沢、猿の出た所が猿橋という地名になった)…というような内容。岡山の伝説と似ていますね。

ですが、岡山と違う点があります。おばあさんに毎日作ってもらった「おつけ団子」を犬・雉・猿に与えたのです。これは今も大月に伝わる料理です。「おつけだんご」と言いますが、串に刺さった団子ではありません。味噌汁の中に旬の野菜と小麦粉を水で溶いた団子を入れた料理です。そう、汁物なのです!桃太郎の鬼退治に不可欠な「だんご」も地域によって内容が違うというのも楽しいですね。

長崎県壱岐島にも

鬼退治伝説は他の地域にもあります。たとえば長崎県壱岐島にも「百合若大臣(ゆりわかだいじん)の鬼退治伝説」が伝わっております。

ざっくり紹介しますと、昔、壱岐は鬼が沢山住む島「鬼ヶ島」とも言われおり、島内では鬼が島民を苦しめておりました。その悪行を見かねた豊後国(大分)の若武者・百合若大臣が鬼退治をせんと上陸し、鬼退治を開始します。最後には、鬼の大将である「悪毒王(あくどくおう)」と対峙し、激戦の末に悪毒王の首を切り落として勝利。その時、悪区毒王の首が空中に舞い上がり、百合若大臣の兜に噛み付いたまま死にました・・・というような伝説です。

さらに、壱岐には、鬼退治伝説だけではなく、鬼が住んでいたとされる遺跡も伝わっております。例えば鶴亀鬼屋(つるきおにや)古墳や鬼屋窪(おにやくぼ)古墳。前者は民俗学研究で有名な折口信夫先生の「鬼の話」にも登場する遺跡です(参照/「折口信夫全集 3」中央公論社 1995)。まさに鬼ヶ島。

そんな壱岐ですが、悪毒王が噛み付いた兜をつけた百合若さんの姿をモチーフにした民芸品「鬼凧(おんだこ)」というのもあります。もし壱岐に行かれることがありましたら、是非この鬼凧をお土産などにいかがでしょうか。魔除けになるそうですよ。
このほかにも沖縄のペンシマの鬼など、色々なお鬼退治伝説を調べてみるのも楽しいですよ♪

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