一辺が約4.2mの立方体の小部屋からなる。 小部屋の上下左右前後の六面は全く同じ構造・デザインとなっている。
一つの面は囲の字で、中央に正方形のハッチ式扉が一つ、井の形に2本の細い梯子が縦方向・横方向共に埋め込まれている。
壁は全面発光パネルとなっており、電子基板を連想させる幾何学的な模様が浮き出る。
このような小部屋を1単位として、一辺が130mの立方体である外壁の内側にぎっしりと積み重なっている。
発光パネルの発色は部屋によって白・赤・青・緑・薄茶と様々であるが、カラーリングが意味するところは不明。 上記のように、どの部屋も基本構造は全く同じであるが、部屋によっては殺人的なトラップが仕掛けられている場合がある。
扉は隣接する部屋の扉と連動しており、手動で自由に開閉し、そこから近傍の部屋を覗き込んだり、ハッチをくぐって移動することができる。
センサーおよびトラップには様々なタイプがあるが、どれも発動するまでは壁面に格納されているため、一見してトラップの有無を判別することは困難。
「罠のある部屋に入る」=「即死」というわけではなく、罠やセンサーの種類によっては、回避したり、発動させずに通過することもできる。
脱出するためのルール(仮説)
まず、数字が刻まれたプレートの発見及び参加者に数学の得意な者がいること、数学科学生の眼鏡のみ持ち込まれていることを踏まえて、数字が何らかの暗号であるとの結論に達します。
①素数理論
罠のある部屋にある番号はいずれにも素数が含まれていることから導かれた理論。
②因数の数の理論
各番号の因数の個数がトラップの有無を決定するというもの。因数の個数が1個ならそこは罠のある部屋ということになる。
③デカルト座標の理論
部屋番号が(123,456,789)ならば、(1+2+3,4+5+6,7+8+9)→(6,15,24)という三次元の座標を示すとの説。
ここで、部屋の数が重要になる。先に述べたように一辺130mの外壁から両側の空間8.4m×2=16.8mを引く。130m - 16.8m = 113.2m。
よって、内部の立方体の一辺は113.2m,
これを各部屋の一辺4.2mで割り算すると 113.2m ÷4.2m = 26.95という数字が出る。
すなわち、内部の部屋の集合体の立方体は一辺26個の立方体から成ることが分かる。
以上から、26の座標がある部屋は内部立方体の一番端の部屋で、かつ座標も26以上は存在しないはずである。しかし、そこで、27という数字が見つかることからこの理論は崩壊する…。
でも、座標を示すという概念の発見は重要であり、27番目の部屋は外界への架け橋になる部屋である可能性が生じることになった。
④順列組み合わせ移動の理論
③の座標はあくまで初期値を表わしていて、後に部屋が数字に従って規則的に移動しているとの説。
仲間が死亡した部屋に再度戻った際に、隣接していた部屋がないことから展開された。
ここから先は残念ですが、難しいので説明に自身がありません…。順列に従って引き算をするのですが、よく分かっているかどうか。以下は一つの考え方としてどうぞ。
まず、(a,b,c, d,e,f, g,h,i)という座標は初期の位置が③の理論から(a+b+c, d+e+f, g+h+i)であることが分かります。
次にCUBEが移動する位置は、
(a+b+c, d+e+f, g+h+i) + (a-b, d-e, g-h) = (2a+c, 2d+f, 2g+i)
さらにCUBEが移動すると、
(2a+c, 2d+f, 2g+i) + (b-c, e-f, h-i) = (2a+b, 2d+e, 2g+h)
その次にCUBEが移動するのは、
(2a+b, 2d+e, 2g+h) + (c-a, f-d, i-g) = (a+b+c, d+e+f, g+h+i)
すなわち元に戻ることになります。
つまりは、どのCUBEも3回目には初期位置にリセットされることになります。そして、27番目の外界へつながるCUBEに近い位置にそのときいれば外へ抜けられることになります。
登場人物の名前は実在する刑務所に由来するという本作。
そこからも暗に伝わるように、脱出出来ない空間で、極限の状態となった人間の行動を描いた。
ルービックキューブのようにカシャカシャと立方体の部屋が移動する様子に怯える人々が、それでもあきらめず出口を目指す展開にハラハラさせられた。
『キューブ2』『キューブ ゼロ』等、続編も作られる人気シリーズとなった。
そこからも暗に伝わるように、脱出出来ない空間で、極限の状態となった人間の行動を描いた。
ルービックキューブのようにカシャカシャと立方体の部屋が移動する様子に怯える人々が、それでもあきらめず出口を目指す展開にハラハラさせられた。
『キューブ2』『キューブ ゼロ』等、続編も作られる人気シリーズとなった。