2017年8月25日 更新
4人のアメリカ人タレントがCMした日産マキシマ
「Max Relax MAXIMA」と、ケント・デリカット、ケント・ギルバート、チャック・ウィルソン、デーブ・スペクターの4人のアメリカ人タレントが出演していた日産マキシマ。バブル時代のクルマと思いきや、アメリカではまだまだ人気車種なのです。
また、外装のメッキや内装の木目調パネルの採用などで高級感が増しましたが、売れ行きは相変わらずパッとしませんでした。1992年からはヨーロッパでも販売を開始しました。
1994年に日本での販売を終了。FR方式の初代セフィーロと統合され、ネーミングはセフィーロが、車体はマキシマが残る形で、マキシマは日本市場から消滅しました。FFモデルとなった2代目セフィーロは、手頃な価格とほどほどの高級感で大ヒットしました。
元祖は910ブルーバードだった!
マキシマはそもそも、北米向けの上級車種として1981年に誕生しました。初代は、FR方式の910型ブルーバードに直列6気筒の2400ccエンジンを搭載したもので「ダットサン810マキシマ」と命名されましたが、1984年に日産マキシマに変更されました。
実は、日本市場向けブルーバードでは、ディーラー対策として610型(ブルーバードU)、810型と2世代にわたってホイールベースを延長して直列6気筒2000ccエンジンを搭載したモデルがラインナップされていました。910型では廃止されていたのですが、なんと北米にはあったのです。
今も旧車ファンに人気が高い910型ブルーバードに、直列6気筒エンジンを積み込んだ北米の初代マキシマ。
北米の重要モデルであるマキシマ
2代目セフィーロの兄弟車となった、北米4代目マキシマ。
日本における初代は、北米では2代目、日本の2代目は北米では3代目となります。北米4代目は、日本の2代目セフィーロと並行して開発され、ボンネットとトランクは専用デザインとしつつも、キャビン部分とインテリアを共用する兄弟車としました。
高級ミドルセダンの日本向けセフィーロ、北米向けの大型セダンのマキシマ、と市場に合わせて個性を明確にすることで、どちらも大ヒットしました。また、ヨーロッパにはセフィーロのデザインで「マキシマ」として販売されました。
セフィーロよりも、やや下がり気味のリアデザインとなった北米4代目マキシマ。
2000年にフルモデルチェンジした5代目も同じ戦略が採られ、日本の3代目セフィーロと共用しました。ボンネットを見ると印象は違いますが、ドア部分はセフィーロと同じ形をしています。
しかし、2003年に発売された6代目は、オリジナルのデザインとなりました。日本市場では、セフィーロがローレルと統合のうえ廃止され、ティアナが新設されました。2008年の7代目も、同様にティアナのプラットフォームを使うものの、デザインはまったく異なります。
北米5代目マキシマは、日本の3代目セフィーロとキャビンを共通化。
現行モデルは、2015年発売の8代目。外観は日本市場ではまったく見られないものなので、日産マークは付いているものの、日本人には何のクルマか分からないことでしょう。
日本人にとってはすっかり懐かしいネーミングとなったマキシマが、今も北米を中心に世界で高く評価されているのは嬉しい限りです。
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