テレビアニメ版『逮捕しちゃうぞ』(1996年10月・TBS)全51話放送
辻本夏実(つじもと なつみ)は原作では恋人はおらず、アニメ版では東海林将司と付き合うようになる
声 - 関智一
アニメ版オリジナルキャラクター。漢字表記から通常連想される「しょうじ まさし」ではなく上の表記が正しい読み方。夏実、美幸より年下の23歳(登場時)。
富山県警山岳警備隊所属(1stでの登場時は「山岳救助隊」の活動服を着用していた)。特別救助訓練の講師として、警視庁へ出向。登場した当初から夏実との絡みが多く、アニメ版1stシーズン終盤で休職してヒマラヤ(チョモランマ)登山に出発する際、お互いの気持ちを打ち明ける。
葵 双葉(あおい ふたば)(巡査)
アニメ版1stシーズン初回(FILE.5)から登場。身長172cm・体重53kg。かに座のAB型。年齢は不明だが書籍によっては27歳と書かれていることもある。一人っ子で、叔父は県議会議員。
以前配属されていた署での痴漢の囮捜査で女装した際に癖になってしまい、常に女性の姿をしている男性警察官。
囮捜査のために花嫁修業をするほど仕事熱心だが、情熱を注ぐ部分を大きく間違えた。男だが言動や仕草が非常に色っぽく(中嶋が見とれて鼻血を出したほど)、女性らしい細やかな気遣いは、他の婦警を上回る。頼子とコンビを組む事が多い。
二階堂 頼子(にかいどう よりこ)(原作当初は伊集院頼子、鳥羽頼子)(巡査)
夏実、美幸の同僚。年齢は23歳・身長155cm。
いわゆるメガネっ娘。当初はあまり判然としなかったが、実は噂話(ゴシップ)とそれに絡む騒動が大好きで、それが原因で余計な騒動を引き起こし、噂になった当人および巻き込まれた周囲の者に制裁を受けること多数のトラブルメーカー。
アニメ1stシーズン中盤以降は意図的に余計なことを招くことが増え、『SECOND SEASON』では、確信犯的トラブル・メーカーぶりが加速、何かと金銭の絡むケースが多くなった。
『逮捕しちゃうぞ Special』1999年3月
『逮捕しちゃうぞ Special』1999年3月
作中にはサブタイトルの話数表示はないため、本稿ではDVDに基づく。監督による原作初期のテイストを強く出す旨のコメントがあり、他のシリーズとのつながりは示されていない。デジタル化の過渡期のため同じ話でセル画、デジタル画で交互に描かれているシーンがある。
FILE.1.1‐5.4は他シリーズとは異なり、1話当たり約7分くらいの短編であり長編中心の1stシーズンでは描かなかった原作初期の短編のアニメ化となっている。またアニメオリジナルの幼稚園児が出番がないなど深夜放送のためアダルト要素が強い。FILE.6「渚の交通誘導」はTBSでは春休みのアニメ再放送枠での通常通りの30分枠で放送された。
『逮捕しちゃうぞ SECOND SEASON』。2001年4月から9月に放送。 全26話。
『逮捕しちゃうぞ SECOND SEASON』。2001年4月から9月に放送。 全26話。
キャラクターデザインは線が少なく制服などの色指定もよりカラフルなものに変更され、『Special』までのセル主体からデジタル主体に移行した。一方、準レギュラーの出演、BGMの流用、以前の出来事の影響が濃厚に現れている描写などが多く、1stからのストーリー上の継続性は徹底されている。主要スタッフも『OVA』版や『Special』から関わっている者が多い。
本シリーズより、テレビアニメでも美幸の目の色が青→紫、夏実の目の色が紫→緑に変更された。
他シリーズのオープニングが日常の印象的場面、あるいはイベントの一部を切り取ったような描写であるのに対して、本作のオープニングはほぼ全編がキャラクターの心象風景を描いたものとなっており、歌詞とその場面の映像、オープニング全体の流れと本編での主要キャラの心情変化に相関が見られる。
『逮捕しちゃうぞフルスロットル』。2007年10月から2008年3月に放送。全23話 + 特別編1話。
『逮捕しちゃうぞフルスロットル』。2007年10月から2008年3月に放送。全23話 + 特別編1話。
スタッフ・演出の変更
制作スタッフは主要キャスト、キャラクターデザイン・メカニックデザイン・サウンドデザイン(音響効果)・宣伝プロデューサーを除いてほぼ一新された。劇場版を除き2ndまで引き継がれていたBGMが一新され、劇中で多数の挿入歌(おおむね挿入した回につき1曲)が使用されている。
キャラクターデザインの絵柄は、『SECOND SEASON』でのコミカルで線を省略したものから一転して、線の多い劇画調のタッチに変化した。第1期や第2期に比べて、目が点になるなどのギャグ要素的な顔を崩した描写はない。
劇場版『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』(1999年・東映配給)
劇場版『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』(1999年・東映配給)
勝鬨橋や東京ヘリポートなど実在する東京名所をストーリーに組み込み、リアルに描画した点が劇場版の特徴である。監督の西村は本作のコンセプトを「どれだけリアルな絵面を持ってきて嘘をつくか」と説明している。
制作前に綿密な現地調査が行われ、巡視艇『やしま』が勝鬨橋を通れることも確認済みであるとのこと。 また、綿密に取材する一方で本編中巡視船が偽装船を停止させるために威嚇発砲したことについて「巡視船はあんな安易には発砲しない」という海保側からの指摘により、海上保安庁取材協力の表記はエンドロールにて行われなかったが、感謝の気持ちを込め台詞が変えられた。
辻本夏実を演じた玉川紗己子は、あるシーンをアフレコ中、監督からの指示もあって雄叫びを上げていた際、絶好調だったため「全開でズドーンと」行ったところ、限界を超えて横隔膜が痙攣し、横にいた平松にもたれて倒れ、その日の収録は中止された。当人は「夏実が乗り移った感じ」と述べた。
2000年12月にTBSで1時間半の枠に収まるように再編集して放送。
2007年11月23日にHDリマスター版のDVDが発売され、2010年7月23日にはBlu-ray Disc版が発売された。
出典 逮捕しちゃうぞ - Wikipedia
劇場版『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』(1999年・東映配給)のパンフレット
そんな中、頼子と葵が駐車場に止めてある車から大量の銃器を押収。さらには墨東各地で信号機一斉故障が発生。またタレこみにより、またも大量の銃器及び謎のMOを押収した。
捜査が進む中、墨東署に蟻塚警視正が来署。今回の事件には課長が関わっているとし、課長は逮捕されてしまう。尋問から出た言葉は「柄本警部」そして「蜂一号」。
そしてついに大事件が発生。隅田川にかかるさくら橋が爆破された。犯人によると爆弾は他にもあるという。東京の警察官総出で探すが、爆弾は見つからない。その時、拘置所にいた課長が「蜂一号」とは「本庁所轄警察署襲撃要綱」であると説明を始める。そして調べの中、その警察署のモデルが墨東署だということが発覚。墨東署への魔の手は確実に迫っていた。
果たして夏実と美幸は犯行を阻止することができるのか。2人の乗るTODAYが東京の下町を疾走する。
出典 逮捕しちゃうぞ - Wikipedia
交通課課長 警部
声 - 政宗一成
個性派ぞろいの墨東署交通課を纏める。
前線に立つことは少ないが切れ者である。周囲にも常に「課長」と呼ばれ本名は不明(名前を名乗るシーンでは直前にカットされる)だったが、アニメ版では『SECOND SEASON』で名前が花蝶(かちょう)と判明。部下の扱いに長けた食えない人物。
剣道は「墨東署のカマキリ」と呼ばれるほどの腕前(垂れの名前は「交通課長」)。部下もとい墨東署を誇りに思っているが、見栄を張るため余計な事件を持ち込むこともある。
第1‐4話は、OVA版をTV放送の尺に合わせて再編集したものを放送。OVAからテレビアニメという流れは1990年代以前にはよくあるが、本作のようにストーリーが継続している例は珍しい。なお、パッケージソフトにおいては、テレビ版の第1巻は第5話からとなっておりテレビ版1話から4話はソフト化されていない。
設定原画などはOVA時に製作したものを流用し、葵やストライク男などを適宜追加した。BGMについてもOVAのものを流用し、ストライク男向けのものなどの新曲を追加した。冒頭のタイトル、アイキャッチは新規に制作。OVA、『Special』と共に、原作にある話、エピソードを元ネタとしたストーリーが多数製作され、『SECOND SEASON』以降との大きな違いとなっている。
饅頭などキャラの嗜好、趣味に関する設定などは原作ではなくこのシリーズで原型が造られた物も多いが、本作の脚本を手がけた横手美智子の手により小説版に継承され、小説内では他の側面が語られ拡張されている。
本放送初期は作画の乱れが見られた。一部はビデオ化の際に修正されているが、設定画そのままで残された物もある。また、美幸が風邪声の回が存在したが、同様にリテイクがなされ、バンダイチャンネルなどの動画配信でも修正版のものを使用している。作画も毎回異なり、特に瞳のデザインが大きく違う。
出典 逮捕しちゃうぞ (アニメ) - Wikipedia