駄菓子屋で熱心に集めた袋引きブロマイド
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昭和40年代の子供達にとって、駄菓子屋はトレンドが溢れる大切な拠点だった。現在でも駄菓子を扱う店棚は存在するが、大型店の一角に収まっていたり量販型式であったり、当時とは随分と趣が異なる。昔は、学校や神社の近くに店があることが多く地域に溶け込んでいた。そこへは小遣いをもった子供達が、友達同士や兄弟で集まってくる。小遣といっても10円単位。50円もあれば色々と買えた。
目当てはクジや菓子、玩具である。店内には、色とりどりの遊び心満載の商品が並び、釣り下がっていた。今日で言う、ドン・キホーテのジャングル方式みたいなものだ。ある時、「クジ引き」と「集める」という要素を兼ね備えたブロマイドが目にとまった。
カードが束ねられている表紙には、1枚だけ内容のサンプルが糊付けされている。それを見てシリーズが分かる。大抵の店主なら、この表紙サンプルを最後の1枚を買い切った客に譲った。当然、大人買いはできないので、サンプルが誰の手に渡るのか、そのタイミングを皆が気にしていたものだ。
もっとも古い相撲ブロマイド!
私達の子供の頃にも、切手収集や相撲力士のプロマイド(ブロマイドが正しいがなぜかプロマイドと言われていた)を集めるのが流行っていた。相撲力士のプロマイドは駄菓子屋で天井から一本の紐でくくられた袋(新聞紙で作られている)束の中から、一枚を選んで買うのである。5円で飴が10個買えた時代で50銭銅貨があった時代。相撲力士が化粧回しをつけた白黒の名刺大のプロマイドである。しかし、プロマイドの価値が高いのは下位の力士のプロマイドであった。「安念山」「信夫山」等々、数が少ないからである。何しろ,横綱、大関のプロマイドはみんなが持っているのである。「鏡里」「東富士」「栃錦」「千代の山」。ありえないことだが、新入幕の力士のプロマイドなんぞ、もっていたら大いばりする事ができた。また、交換の方法も当事者同士の価値観で決まるのであった。1枚と2枚の交換というようにである。
ブロマイドの歴史を感じます。
ウルトラマンなどの怪獣シリーズが人気でした。
怪獣ブームの中で、子ども心にコレクションの楽しさを教えてくれたのは、駄菓子屋の5円ブロマイドで、それまでの代表的な人気商品の「めんこ」にとって代わりました。中に何が入っているか分からない束の中から、1つの袋を引くと1枚のブロマイドが手に入ります。希望の物が出てこないともう1回挑戦ということになり、たくさんのコレクションになります。そして、昭和45(1970)年からの怪獣シリーズの再放送や翌年から放映された「帰ってきたウルトラマン」人気で、ブロマイド人気は全盛期を迎えました。
1970年代の初頭、主に駄菓子屋で売られていたウルトラマンやゴジラ等のブロマイド
山勝/岡野商店(マル昌) 5円引きブロマイド
1970年代の初頭、主に駄菓子屋で売られていたウルトラマンのブロマイド。
山勝、岡野商店の2社から販売されていました。約90×135mmサイズの片面印刷。
一束30枚つき。
山勝、岡野商店の2社から販売されていました。約90×135mmサイズの片面印刷。
一束30枚つき。
山勝のゴジラシリーズ、丸昌のガメラシリーズ、天田のウルトラセブン6連カード(裏面にジャンケンやトランプの絵が描かれているカード)を格別好んでいました。
その人気にあやかったのが怪獣のブロマイドです。
ウルトラ怪獣にインスパイアされた、パチモン怪獣のブロマイド。1970年代にちびっこたちがこぞって集めていたもので、1回5円でくじ引きするという5円引のブロマイド