『カンビュセスの籤』とは?
だって 藤子公式が年始のお年玉にミノタウルスの皿を無料公開してるんだもの… 来年はカンビュセスの籤じゃないことを祈るよ pic.twitter.com/jgR0CXBEoN
— animamundi (@animamundi_) January 4, 2021
1977年に別冊・問題小説に掲載され、1987年には、中央公論社が出した愛蔵版コミック『SF全短篇』の第1巻などにも収録されました。1991年には、オリジナルビデオによるアニメ化も実現しています。
OVA版『カンビュセスの籤』の本編動画・ストーリー
SF 短編 カンビュセスの籤
やむなく10人1組で籤を行ない、当りを引いた者は残り9人に食べられるという生き残りを賭けた抽選をすることに。サルクは籤で当りを引いてしまいましたが、運命から逃れるように、その場から命からがら逃走。そのとき、偶発的に発生した時空の歪みに巻き込まれてしまい、サルクは見知らぬ世界に飛ばされてしまうのでした。
サルクは目を覚ますと、そこは23万年後の核戦争により人類の文明が滅びてしまった世界。砂漠をさまよっていると、サルクは自身が生きていた時代の文明では考えられないような未来的な建造物を発見します。建物内で少女エステルと出会いますが、それまでまともに食事をとっていなかったこともあって、その場でサルクは力尽きて意識を失なってしまいます。
エステルに保護されて意識を取り戻すサルク。二人は言葉は通じないながらも、エステルが持っていた未知の食料ミートキューブを分け合い、数日を共に過ごすことになります。
壊れていた翻訳機の修理に成功したエステルは、ようやくサルクと意思疎通できるようになり、それぞれの身の上話をして、お互いの理解を深め合うのでした。しかし、エステルや世界の事情を知るにつれ、カンビュセスの籤から逃げてきたはずのサルクに再び悪夢が迫ろうとしていました…。
OVA版『カンビュセスの籤』の魅力とは?
人間が人間を食べることの怖さ
カニバリズム(英語: cannibalism)とは、人間が人間の肉を食べる行動、あるいは習慣をいう。食人、食人俗、人肉嗜食ともいう。
文化人類学における「食人俗」は社会的・制度的に認められた慣習や風習を指す。
世界的には、一部の種族・部族によって文化的な意味で行なわれていたとされるカニバリズム。なかには薬用として死者の血肉を摂取するという文化もあるのだそうです。
生存のために他の人間の死体を食べた事例は、
・1816年 メデューズ号遭難事故 - テオドール・ジェリコーによる絵画「メデューズ号の筏」で広く知られた。
・1845年 ジョン・フランクリン探検隊遭難事故(フランクリン遠征)
・1846年 ドナー隊遭難事故。
・1884年 ミニョネット号事件
・1918年 デュマル遭難事故 - アメリカ合衆国の貨物船が落雷による爆発沈没のため、複数の救命艇に避難するも、乗員数に極端な偏りが生じた。
・1943年 ひかりごけ事件。
・1972年 ウルグアイ空軍機571便遭難事故 - 後述。
緊急事態下を生き延びる手段としての人肉食は、食のタブーを超えて古今東西でしばしば見られる。近年の著名な例としては、1972年のウルグアイ空軍機571便遭難事故が挙げられ、遭難した乗客らは、死亡した他の乗客の遺体を食べることで、救助されるまでの72日間を生き延びた。『アンデスの聖餐』、『生存者』やこれを原作にした『生きてこそ』の映画で知られる。このような事例は厳密にはカニバリズムには含まれない。
(※当時は藤子不二雄名義)
出版:徳間書店
掲載:別冊・問題小説
→1977年発表