溝口健二監督作品『雨月物語』(1953年)、黒澤明監督作品『羅生門』(1950年)、衣笠貞之助監督作品『地獄門』(1953年)など、海外の映画祭で主演作が次々と受賞し「グランプリ女優」と呼ばれる。
シリーズで唯一、マドンナが亡くなる本作
ある日、綾の体調が芳しくないことを知った寅は、胸騒ぎを覚え、八百屋で大量にイモを買いとらやへ帰ります。
綾にイモの煮っころがしを食べさせるために・・・・ さくらに準備をさせ、せっつく寅。「おい、もうできたか~?」
源公に柳生家が慌しくなっていると聞かされ、急いで向かう二人。綾は、先ほど天国に旅立ったのでした。
別れがつきものの男はつらいよシリーズですが、本作のみがマドンナと永久の別れが描かれます
哀しい運命・・・
哀しい運命・・・
余命わずかな時間でも、綾に愛された寅次郎
綾は死に、娘の雅子(檀ふみ)が、寅次郎に綾の臨終の様子を語ります。
『最後の床についてた時もね、寅さんに会える日が来ることだけを楽しみにしてたのよ。意識がなくなりかけた時、私、耳元で・・「お母さま早く良くなって、寅さんに会いに行きましょうね」そう言ったら、お母さまは、うれしそうな顔をしてコックリうなずいたわ。誰にも愛されたことのない寂しい生涯だったけど、でもその最後に、たとえ一月でも寅さんていう人が傍にいて・・くれて、お母さまはどんなに幸せだったか、私にはよく分かるの・・(嗚咽しながら泣く)』
寅さんの陽気さは、周りに元気を与えてくれますね!
またふらりと帰ってきておくれ~
またふらりと帰ってきておくれ~