1981年の紅白歌合戦 白組の大御所・北島三郎「紙吹雪事件」
32th NHK Kouhaku Uta Gassen 1981 12 31 VHS
北島をハプニングが襲ったのは81年。白組のトリとして「風雪ながれ旅」を熱唱したが、いかんせん演出の紙吹雪の量が膨大だった。本人の姿は見えなくなり、口や鼻の中にまで紙がどんどん入り込んでしまったのだ。
「サビは顔をアップで映す予定でしたが、ディレクターはカメラマンに必死で『引け』と指示していたそうです。しかし、まったく動じないで歌い終えたあたりは、さすがサブちゃんですよ」(前出・芸能記者)
1984年 の伝説の「ミソラ事件」 / 都の名前を美空(ひばり)と言い間違えてしまう失態
1984年の紅白歌合戦 夫婦坂 / 都のステージは異様な程の興奮に包まれ、語り継がれている。
都は大トリ曲だった「夫婦坂」を涙を堪えて歌いきる。「紅白史上初のアンコール」が行われた。
「もっともっとたくさんの拍手を、ミソラ・・・・ミヤコさんに」
総合司会・生方恵一アナの大失態だった。生方アナは翌85年に大阪放送局へ異動し、その年限りで退局。後年になって、生方アナはこう語っている。
「ロウソクの炎が燃え尽きたように崩れ落ちていくはるみちゃんの姿を見た時、美空ひばりに並んだな、ととっさに思ったんです。その結果が『ミソラ』でした」
大トリの異様な雰囲気が続いた状況の中、生方は「もっともっと沢山の拍手を、ミソラ…、ミヤコさんにお送りしたいところですが、何ぶん限られた時間です。審査の得点の集計に入りたいと思います。」と、都の名前を美空ひばりと言い間違えてしまう失態を演じ、またこれにより鈴木の「私に1分間時間をください」の名フレーズをも吹き飛ばしてしまうほど各方面で大きく話題となり、さらにはその言い間違いがNHK内外を問わず問題視されることとなった。
1974年の紅白歌合戦 森進一のズボンのチャックが全開
【トリビアの泉】森進一はNHKの紅白歌合戦のトリでズボンのチャック全開で歌ったことがある
74年に「襟裳岬」で初の大トリを務めた森は、ステージに登場して一礼。ところがその時、ズボンに「異変」が起きていた。観客席がざわめきだしたのだ。当時、現場で取材に当たった芸能記者が明かす。
「レコード大賞の会場から急いでNHKホールに駆けつけて紅白用の黒い燕尾服に着替えた際に慌ててしまい、ファスナーを閉め忘れたらしいんです。ワンコーラスが終わるや、白組歌手陣が森を囲んで直させた。閉め終わるまで、画面はひたすら顔のアップを映し続けていました」
全開になった窓からは、白いシャツがコンニチハしていた――。
1977年の紅白歌合戦 ちあきなおみ「夜へ急ぐ人」 / 鬼気迫るパフォーマンスに視聴者は度肝を抜かれた。
ちあきなおみ 夜へ急ぐ人
「夜へ急ぐ人」は『第28回NHK紅白歌合戦』でも歌われ、紅白の舞台でのちあきの鬼気迫るパフォーマンスが視聴者の度肝を抜き、白組司会の山川静夫は「なんとも気持ちの悪い歌ですねぇ〜」と発言するなど、話題になった。
1977年の『第28回NHK紅白歌合戦』では本楽曲が歌唱されたが、ちあきの狂気を孕んだ絶唱は和やかだった会場の空気を一変させ、歌が終わるや否や、白組司会の山川静夫は「なんとも気持ちの悪い歌ですねえ」と台本に無いコメントを発した。
1990年代の紅白歌合戦の有名なハプニング
長渕剛 紅白歌合戦1990 / 歌い過ぎた…迷言「今の日本人はタコばっかりですわ」
最近こそ、紅白歌合戦にも顔を出す長渕だが、90年代は“ある事件”をきっかけに、しばらくNHKを出禁状態だったという。それは、彼が初出場を果たした90年の紅白でのこと。
当時、東西ドイツ統一が成されたばかりのベルリンからの生中継という、破格の扱いを受けた長渕。だが開口一番、「こちらに来たら、現場を仕切ってるのがみんなドイツ人でね。共に戦ってくれる日本人なんて一人もいませんよ。今の日本人はタコばっかりですわ」と、スタッフを非難した。
さらに長渕は、この紅白で『乾杯』ほか計3曲を堂々と歌唱(その際の歌唱時間15分は、紅白史上最長とされている)。そのあおりを食い、ほかの大物歌手の歌唱時間が短縮されるなど、現場は大混乱に。
植木等は『スーダラ伝説』を10分41秒から4分50秒に大幅カット。五木ひろしは「僕なんて20年連続して出ていても3分ですから。すごい人なんですね」とあきれ気味にコメントした。
本木雅弘 「東へ西へ」【1992年 紅白歌合戦】/ ネックレスのコンドームが神々しい
なんと白い液体の入った無数のコンドームをぶら下げ登場した。さらにオシリも披露している。もちろん苦情の電話がNHKに殺到。
本木は首まわりに白い液体が入ったコンドーム(のようなもの?)を、いくつも身に付けて登場。途中からは風船のように巨大に膨らませたコンドームを抱えながら歌唱したのである。
最後は半ケツを出し、その風船状の巨大コンドームを自らの頭上で割り、中から飛び散った液体を全身で浴びるというパフォーマンスを披露。
この演出にはエイズ撲滅のメッセージが込められていたとのことだったが、NHKには100件以上の抗議が寄せられたという。