新井理恵『× ―ペケ―』
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新井理恵の『×―ペケ―』(以下『ペケ』と表記します)は、1990年から1999年まで連載されていた4コマギャグマンガです。連載されていたのは小学館の別冊少女コミックという雑誌でした。単行本は全7巻です。文庫版は全3巻。
作者の新井理恵は1971年生まれ。1990年に『ご笑覧ください』でデビューしています。なお同作は『ペケ』の後半に収録されています。以降、4コママンガだけではなく、ストーリーマンガも手がけました。中には『ケイゾク/漫画』のような原作付き(『ケイゾク』は中谷美紀が主演していたドラマです)もあります。
作者の新井理恵は1971年生まれ。1990年に『ご笑覧ください』でデビューしています。なお同作は『ペケ』の後半に収録されています。以降、4コママンガだけではなく、ストーリーマンガも手がけました。中には『ケイゾク/漫画』のような原作付き(『ケイゾク』は中谷美紀が主演していたドラマです)もあります。
『別冊少女コミック』とは?
1970年に『少女コミック』の別冊として創刊。やや高い年齢層をターゲットにしており、その作風も幅広い。1975年から萩尾望都の『11人いる!』、フジテレビでドラマ化もされた1983年からの川原由美子『前略・ミルクハウス』、アニメ化もされた1985年からの吉田秋生『BANANA FISH』など個性的な作品が多いのも特徴。
新井理恵の『ペケ』と同時期の作品には、アニメ化もされている1990年からの田村由美『BASARA』などがある。
現在の誌名は『ベツコミ』。
新井理恵の『ペケ』と同時期の作品には、アニメ化もされている1990年からの田村由美『BASARA』などがある。
現在の誌名は『ベツコミ』。
『ペケ』というタイトルの由来
なかなかインパクトのあるタイトルなのではないでしょうか? しかし、やはり『×』一文字で『ペケ』と読ませるのは難し過ぎると判断したのか、『× ―ペケ―』と振り仮名を付けることになったのではないかな、と思いました。
「×」を「ペケ」と読めるなと思ったのは「ペケペケ」から。一文字でかっこいいなと思ったのは「エックス」から。まぁ両方あたりだね。
と、読者からタイトルの由来を聞かれて答えています。
ちなみに「ペケペケ」とは奥田民生がメンバーのバンド、UNICORNの曲のことです。1988年発売の2枚目のアルバム『PANIC ATTACK』に収録されていました。
「エックス」とは、ToshiやYishikiがメンバーのバンドであるX、現在のX JAPANのことです。
質問の答えなのですが、以下のように続いていました。
ちなみに「ペケペケ」とは奥田民生がメンバーのバンド、UNICORNの曲のことです。1988年発売の2枚目のアルバム『PANIC ATTACK』に収録されていました。
「エックス」とは、ToshiやYishikiがメンバーのバンドであるX、現在のX JAPANのことです。
質問の答えなのですが、以下のように続いていました。
タイトル考えたときって34コくらい考えた中から一番いいのを担当さんがえらんでくれたってかんじだからそんな深く考えてつけたわけじゃないね
ここら辺の、やる気の無さ具合(本当はそうではないと思うのですが)が、新井理恵というマンガ家の持ち味だと思います。
他のマンガと違った『ペケ』の特徴
4コママンガの中には作品タイトルの他に、各本に小タイトルが付いているものがあります。例えば、1986年から連載しているいがらしみきお『ぼのぼの』では、それぞれ1本1本に「シマリスくん」「お父さんが遊んでくれた」などの小タイトルが付いています。1988年から連載していた森下裕美『少年アシベ』では「ゴマちゃんが家に来た日」や「我が家の朝」などなど。
しかし『ペケ』では、1本の4コママンガは長いシリーズの一部であり、そのシリーズであれば小タイトルはすべて同じものが付けられているのです。
例えば、白鳥瞳と彼女の奇行に振り回される出川俊夫という高校生を描いたシリーズは、すべて「君の瞳は10000ボルト」。
心優しく真面目な高校生なのだが、見た目は不良である山本晃司を主人公にした4コママンガの小タイトルは、すべて「高校落書」。
例えば、白鳥瞳と彼女の奇行に振り回される出川俊夫という高校生を描いたシリーズは、すべて「君の瞳は10000ボルト」。
心優しく真面目な高校生なのだが、見た目は不良である山本晃司を主人公にした4コママンガの小タイトルは、すべて「高校落書」。
また、それぞれの小タイトルの他に「他人のために生きたり死んだりするって気持ち私わかんない」や「ホントは私は男より女の子を描くのがスキなのに…。」等の作者のコメントが1本ずつに付いています。補足的なものから作品に対する感想、グチ的なものなど多彩で、これを合わせて読むのも楽しかったりします。作者は大変だったようですが。
たくさんの小タイトルが付いたシリーズ作品があるのですが、その中からミドルエッジ世代には懐かしい元ネタがあるものを5本紹介したいと思います。
なお紹介文中の引用は、すべて作者のコメントとなっています。
なお紹介文中の引用は、すべて作者のコメントとなっています。
君の瞳は10000ボルト
作者自身あまりのインパクトの弱さに すでに嫌いになっているこの2人のキャラは実はこのマンガの主人公なんだよ みんな気づかなかったと思うけど…