【レーザーディスク】VHSとDVDの狭間で一瞬だけ輝いたといってもよいLD、その歴史をご紹介。
2019年9月5日 更新

【レーザーディスク】VHSとDVDの狭間で一瞬だけ輝いたといってもよいLD、その歴史をご紹介。

レーザーディスク、ご存知ですか。「大きなCD」にも見えるこのLDもまた、時代の1ページとして埋もれてしまったのです。今となってはVHSとDVDの狭間で少しだけ輝いた程度の認識ですが、当時羨望の機器だったことは間違いありません。そんなLDについて書き記します。

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1992年頃からは、それまでの映画ソフトで主流だった画面のトリミングをやめ、劇場公開時の画面サイズに忠実なワイドスクリーンサイズの画面で映画ソフトを次々に発売して映画マニアを中心にユーザー層を厚くしていきました。

また、LDのデジタル音声領域にCD-ROMと同様のデジタルデータを記録した「LD-ROM」も登場し、パイオニアが自社パソコンとして発売していたMSX機器との連携がなされましたが、こちらはほとんど企画倒れに終わります。

レーザーディスクの衰退

レンタルが解禁されないなかで普及が進まず

レンタルが解禁されないなかで普及が進まず

家庭用LDソフトは販売専用という戦略をとり、末期の一時期を除いてレンタルは全面禁止でした。
当時の映像ソフトはレンタル向けが中心で個人が購入する例は少なく、LDソフトの低価格化も進まないことに。
また録画ができないこともあり、普及率はビデオテープレコーダ(VTR)に遠く及ばず、ソフトの発売種と量が増える一方で、生産ラインの少なさが次第に影響し始めました。
1994年~1995年頃には、一部の人気商品を除いてほとんどの商品が初回ラインのみの生産で終了するようになり、発売と同時に販売元品切れとなるソフトが続出。新譜として発売された月に廃盤で入荷不可という奇妙な商品も相次いで出現することになります。
DVDの登場

DVDの登場

1996年にCDと同じ12cmサイズのDVD-Video規格(DVDビデオ)が登場しました。

出足は鈍かったものの、1998年~1999年より洋画作品をLDで数多く発売していたパイオニアLDCやソニーピクチャーズ、ワーナーホームビデオといった洋画メジャー系のコンテンツを中心に、比較的廉価な価格帯で充実したソフトを発売するようになりました。

レンタルを解禁したDVD

DVDは、当初からレンタルを解禁した事(これはDVDソフトがコピーガードを標準規格として採用できた事が大きい)と、録画に対応する規格が登場した事が、LDとの大きな差になりました(もっともDVDの録画機能は、DVD-R、DVD-RW、DVD-RAMなど、規格が乱立した事が消費者の混乱を招くという問題にも)。
「PlayStation 2」でDVDは一気に普及

「PlayStation 2」でDVDは一気に普及

1999年頃からはCD-ROMに代わりDVD-ROMドライブが搭載される家庭用パソコンが増加し、LD-ROMの普及が全く進まなかったLDとは対照的でした。

2000年3月には当時のDVDプレーヤーよりも安価でDVD-Videoが視聴できる家庭用ゲーム機「PlayStation 2」が発売され爆発的ヒット商品に。
DVDビデオの再生機器台数が急増し、DVDレンタルの躍進などDVDビデオソフト市場が急速に拡大することとなります。
邦画・テレビドラマのDVD化やアダルトDVDも出回るようになり、LDユーザーのターゲットだった洋画やOVAも新作はDVDへ移行するといった市場変化がみられました。まあ普及期の最初を手助けするのはいつの時代もアダルトですね。

LDからDVDへの過渡期だった1999年頃は、同一タイトルをLDとDVDで併売するスタイルがパイオニアLDCが発売元の洋画とOVAを中心に見られました。当時はバンダイビジュアルもアニメ作品を中心に併売を行っています。

2002年に、パイオニアがLDプレーヤー事業から撤退する報道があったものの、消費者からの要望があったために細々と生産・販売を継続する方針を続けました。

レーザーディスクの終焉

2007年、LDのプレスメーカーが製造ラインを廃止に

2007年、LDのプレスメーカーが製造ラインを廃止に

2007年3月、市場衰退により世界唯一のディスクプレスメーカーとなったメモリーテックが製造ラインを廃止。これによりレーザーディスクの歴史は幕を下ろしました。

最後まで制作を続けたのはテイチクの家庭向け市販カラオケソフト(20cm LDシングル)「音多ステーション」シリーズで、2007年3月発売の三門忠司の楽曲が収録された規格番号「22DK-1018」まで、毎月4タイトル以上の新譜ソフトの発売を続けました。
ソニー・松下電器産業などはLDプレーヤーを1999年度までに販売終了・撤退し、DVDへ軸足を完全に移していましたが、それ以後もパイオニアだけが発売を続けていました。

そして2009年度、LDプレーヤーの販売終了が決定されました。
一時代を築いたレーザーディスクに感謝です!

パイオニア レーザーディスクTVCF タモリ - YouTube

34 件

思い出を語ろう

     
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  • うにうに 2021/12/9 16:50

    匿名さん,どのへんが勘違いなのかよく分かりません。もう少し分かりやすく説明していただけませんか。

    たくちゃん 2021/1/9 09:16

    レーザーディスク。懐かしいですね。
    今年30になる者で、最後のLD世代です。
    小学校時代、まだDVDやブルーレイが普及しておらず、高画質映画といえばLDという時代だったのため、道徳の授業で使うプレイヤーがあったのと、オーディオマニアの叔父が未だにLDプレイヤーを所有しているので知っています。
    今では映画といえばブルーレイなのでLDを知らない世代になってしまいましたが。
    都会の子供達に、LDを知っているかという質問をしたら100%知らないと答えるでしょう。

    2020/1/5 08:11

    この記事を書かれた方は少し勘違いされているようですが
    レーザーディスクはVHSと同時代の家庭用映像機器の頂点として
    20年に渡ってソフト・ハードが生産された勝ち組ですよ
    DVDの登場でその規格としての役割と寿命を終えただけです

    のぶ 2018/2/5 03:37

    LDの後に出たVHD ワム!がVHDだったから買った・・・・失敗
    LD用のプリンターがあったのも しらざる事実

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