はじめに
大河ドラマ放送開始から1900年代に放送された中で、女性が主人公となった作品が6作品あります。時代物や近代物で制作され、主人公を女性にすることで今までとは違った女性目線の物語が繰り広げられました。
それでは、各作品をご紹介していきましょう。
それでは、各作品をご紹介していきましょう。
「三姉妹」
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主人公役は映画スターだった長女(むら)役:岡田茉莉子と二女(るい)役:藤村志保、そして新人の三女(雪)役:栗原小巻演じる永井家三姉妹です。(写真)この作品が栗原小巻の出世作となり「コマキスト」と呼ばれるファン層までできました。
1967年1月1日から12月24日に放送された大河ドラマ5作目で、むら、るい、雪の三姉妹が、幕末の動乱の中、懸命に生きる姿を描かれています。「明治百年」の年に放送された大河ドラマ初の女性主役作品です。
見どころは、旗本の三姉妹と青江金五郎という一人の男の運命を軸に物語は展開していきます。気丈で行動的な長女むら、物腰静かで芯の強い二女るい、そして明るくのびのびとした雪の三姉妹という架空の人物と実在する人物とが歴史上の事件に織り込まれた人間ドラマとなっています。
1967年1月1日から12月24日に放送された大河ドラマ5作目で、むら、るい、雪の三姉妹が、幕末の動乱の中、懸命に生きる姿を描かれています。「明治百年」の年に放送された大河ドラマ初の女性主役作品です。
見どころは、旗本の三姉妹と青江金五郎という一人の男の運命を軸に物語は展開していきます。気丈で行動的な長女むら、物腰静かで芯の強い二女るい、そして明るくのびのびとした雪の三姉妹という架空の人物と実在する人物とが歴史上の事件に織り込まれた人間ドラマとなっています。
「おんな太閤記」
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1981年1月11日から12月20日に放送された大河ドラマ19作目で、主人公役は佐久間良子。豊臣秀吉の正室・ねね(北政所)の視点で戦国時代から江戸時代初期(大坂の陣)までが描かれています。
女性の視点からの戦国時代の描写は、従来の戦国時代のファン層のほか主婦層にも幅広い支持を得ることができました。また、秀吉がねねを「おかか」と呼んでいましたが、この「おかか」はこの年の流行語になっています。
見どころは、戦国乱世という何百年も前の話を、現代とつながっていく身近なドラマとして見てほしいという思いから、複雑な政治情勢を夫婦の軽妙な会話の中でわかりやすく表現、人情味あふれる時代劇ホームドラマのようになっていて、ねねの人生を平社員の妻が、夫の出世と共に成長し、あらゆるものを見届けていくといったように描かれています。
女性の視点からの戦国時代の描写は、従来の戦国時代のファン層のほか主婦層にも幅広い支持を得ることができました。また、秀吉がねねを「おかか」と呼んでいましたが、この「おかか」はこの年の流行語になっています。
見どころは、戦国乱世という何百年も前の話を、現代とつながっていく身近なドラマとして見てほしいという思いから、複雑な政治情勢を夫婦の軽妙な会話の中でわかりやすく表現、人情味あふれる時代劇ホームドラマのようになっていて、ねねの人生を平社員の妻が、夫の出世と共に成長し、あらゆるものを見届けていくといったように描かれています。
「春の波涛」
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日本の女優第一号である川上貞奴を描いた作品で、明治生まれの実在人物が主人公になった最初の作品になります。また昭和まで生きた実在人物を主人公としたのも最初で、主人公の川上貞奴役を松坂慶子が演じました。
1985年1月6日から12月15日に放送されたNHK大河ドラマ第23作目で、「山河燃ゆ」に続く「近代大河3部作」の第2作品目でもあります。
見どころは、貞奴の夫である川上音二郎、福澤諭吉の娘婿で「電力王」の異名をとり、貞とのロマンスでも知られる福澤桃介、芸者時代に貞を水揚げした伊藤博文など幅広いキャラクターが登場し、変化に満ちた波乱の人生は奥の深さが描かれています。
1985年1月6日から12月15日に放送されたNHK大河ドラマ第23作目で、「山河燃ゆ」に続く「近代大河3部作」の第2作品目でもあります。
見どころは、貞奴の夫である川上音二郎、福澤諭吉の娘婿で「電力王」の異名をとり、貞とのロマンスでも知られる福澤桃介、芸者時代に貞を水揚げした伊藤博文など幅広いキャラクターが登場し、変化に満ちた波乱の人生は奥の深さが描かれています。
「いのち」
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「春の波涛」に続く「近代大河3部作」の第3作目となり、終戦直後の1945年から放送当時の1985年前後をドラマの背景としています。大河ドラマでは最も新しい時代を取り上げた作品です。
歴史的人物・事件を主要な題材とする大河ドラマとしてはかなりの異色作で、当時の資料映像を除き、全員架空人物が登場する唯一の作品でもあります。しかし集団就職、オイルショック、核家族化など昭和20~50年代の社会的事象や事件は多数描かれており史実と全く無関係のドラマではありません。
主人公には映画「Wの悲劇」などで、当時注目されていたベテラン女優の三田佳子を起用し、1986年1月5日から12月14日に放送されたNHK大河ドラマ第24作品です。
見どころは、「心」を大切に生き抜く女医の岩田未希が、 妻、母、嫁としての葛藤を抱えながら、医療に情熱を燃やす人生が描かれています。
歴史的人物・事件を主要な題材とする大河ドラマとしてはかなりの異色作で、当時の資料映像を除き、全員架空人物が登場する唯一の作品でもあります。しかし集団就職、オイルショック、核家族化など昭和20~50年代の社会的事象や事件は多数描かれており史実と全く無関係のドラマではありません。
主人公には映画「Wの悲劇」などで、当時注目されていたベテラン女優の三田佳子を起用し、1986年1月5日から12月14日に放送されたNHK大河ドラマ第24作品です。
見どころは、「心」を大切に生き抜く女医の岩田未希が、 妻、母、嫁としての葛藤を抱えながら、医療に情熱を燃やす人生が描かれています。
「春日局」
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1989年1月1日から12月17日に放映されたNHK大河ドラマ第27作目で、主人公役は大原麗子。
明智光秀の重臣斎藤利三の娘という辛い境遇にありながら、戦国を生き抜き、その力量を徳川家康に見込まれ、のちの3代将軍徳川家光の乳母となって大奥を取り仕切った春日局(おふく)の生涯が描かれています。それまで“強い女のイメージが強かった春日局を、平和な世を希求し家光・徳川家を支え献身的に生きた女性として描かれています。
また、家光の母・お江与をもうひとりの主人公のように位置付け、主人公春日局(おふく)と対比させているところも見どころです。
明智光秀の重臣斎藤利三の娘という辛い境遇にありながら、戦国を生き抜き、その力量を徳川家康に見込まれ、のちの3代将軍徳川家光の乳母となって大奥を取り仕切った春日局(おふく)の生涯が描かれています。それまで“強い女のイメージが強かった春日局を、平和な世を希求し家光・徳川家を支え献身的に生きた女性として描かれています。
また、家光の母・お江与をもうひとりの主人公のように位置付け、主人公春日局(おふく)と対比させているところも見どころです。
「花の乱」
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二度目の大河主演となる三田佳子が主人公役に起用され、1994年4月3日から同年12月11日にかけて放送された第33作目のNHK大河ドラマです。
平安建都(遷都)1200年を記念して室町幕府第8代将軍・足利義政の妻である日野富子の生涯と、応仁の乱およびその前後が描かれています。室町期のみを舞台としたのは大河ドラマでは初めてとなります。
女性が主人公の大河ドラマとしては視聴率は低迷しましたが、稀な時代設定と日本史に残る稀代の悪女であり応仁の乱の原因を作った日野富子、そして難解な歴史が低迷の原因でもあり、見どころでもあります。
平安建都(遷都)1200年を記念して室町幕府第8代将軍・足利義政の妻である日野富子の生涯と、応仁の乱およびその前後が描かれています。室町期のみを舞台としたのは大河ドラマでは初めてとなります。
女性が主人公の大河ドラマとしては視聴率は低迷しましたが、稀な時代設定と日本史に残る稀代の悪女であり応仁の乱の原因を作った日野富子、そして難解な歴史が低迷の原因でもあり、見どころでもあります。