馳浩の巌流島の決闘はじめ名勝負8選とギブUPまで待てないマジギレ事件!?
2016年11月25日 更新

馳浩の巌流島の決闘はじめ名勝負8選とギブUPまで待てないマジギレ事件!?

波乱万丈のプロレス人生を送った馳浩の名勝負を振り返る。タイガー・ジェット・シンとの巌流島の決闘。アントニオ猪木との東京ドーム決戦。蝶野正洋との激闘。グレート・ムタとの大流血戦ほか熱戦を再現し馳浩の華麗な大技とタフガイぶりを満喫。そして有名なあのギブUPまで待てない事件にも触れる。

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馳浩VS志賀賢太郎

1997年1月2日。馳浩の全日本プロレス初試合。30分1本勝負。
馳浩が膝十字固めで志賀賢太郎を攻める。ロープに逃れるが、馳はニークラッシャー! 志賀の脚を攻めていく。
馳がデスロックで志賀を追い込む。志賀は技を掛けられながらも下から顔面に張り手! 馳も上から張り返す! どうしても上が有利だ。
徹底した脚攻め。馳は低空飛行のドロップキックで膝を狙う。片逆エビ固めからリバースインディアンデスロック。完全に馳の殺人フルコース。ブリッジをきかせて鎌固め!
馳の攻めが厳しい。志賀にサーフボードストレッチ。
馳と志賀が張り手合戦。「来い!」と気合を入れる馳。志賀がドロップッキック! しかし馳は倒れない。もう一度ドロップキック! 馳は倒れない。
馳は「来い!」と顔面ビンタ! 怒った志賀はトップロープからスワンダイブ式ドロップキック! 馳がダウン。
馳の攻勢は変わらない。ダウンした志賀の両脚を取る。大歓声。馳が十八番のジャイアントスイング! 観客が「1、2、3・・・」と回転した数を大合唱。
何と30回のジャイアントスイングに大拍手が鳴りやまない。志賀賢太郎は大の字でダウン。起き上がれない。
トドメか、馳の必殺技・ノーザンライトスープレックス! カウントスリー。
馳浩35歳。まだまだ行ける。

馳浩VS小橋健太

馳浩VS小橋健太

1997年。初対決。60分1本勝負。
いよいよ四天王の一人、小橋健太と初対決する馳浩。
足4の字固めと逆4の字の応酬。小橋がロープブレイク。レフェリーが両者の脚を外す。
馳は小橋の脚にストンピング連打。脚を取って執拗に脚にキック連打。
逆水平チョップ合戦は小橋が強い。小橋の逆水平チョップは凄い音だ。
馳が小橋を抱え上げる。レスリング技か。そのまま後ろに倒れて小橋の首をトップロープにギロチン!
さらに馳がフェイスクラッシャー! 馳が小橋にフルネルソン。鮮やかなブリッジでドラゴンスープレックス! カウントツー。
小橋立てない。うつ伏せのまま起き上がれない。小橋コールが湧き起こる。馳がもう一度ドラゴンスープレックスを狙うが、小橋がエルボーで粘り、素早くバックに回り、ハーフフルネルソンスープレックス! 強引に決めた。両者ダウン。小橋が何とかカバーに入るがカウントはツー。
小橋がチョップ連打。馳もキック連打で返して低空飛行のドロップキック!
馳が裏投げ・・・を小橋が粘るが馳はそのまま倒して小橋の後頭部を痛打。カウントツー。
馳がもう一度裏投げ・・・を小橋がニーパット連打で防ぎ、フロントヘッドロックからDDT!
小橋が行く。ラニングネックブリーカードロップ! ボディスラム! ギロチンドロップ!
小橋が拳を握った。コーナーポストに上がるが、馳がバックを取り、雪崩れ式バックドロップ! チャンスか。馳の必殺技、ノーザンライトスープレックス! カウントツー。
馳が裏投げ・・・には行かせない。小橋がまたDDTで切り返す。
一進一退の攻防に会場は湧きっ放しだ。馳が顔面キック連打で小橋を倒す。
今度は馳がコーナーポストに上がるが、小橋が雪崩れ式バックフリップ!
小橋が攻める。馳を高々と上げてパワーボム! カウントはゼロ。どよめきが起こる。しかし小橋がすぐさまパワーボムからエビ固め! ワン! ツー! WOOOOOOOOOO! 馳返した。
小橋が構える。突進してラリアット・・・を馳が受け止めて裏投げ・・・を小橋がエルボー連打から後頭部にラリアット!
小橋が回転して首筋にチョップ! チョップ! チョップ! 馳がふらつく。小橋がロープに飛んでラリアット! 馳が一回転してダウン。カウントスリー。
32分49秒の熱闘。
小橋健太に敗れたが、馳浩は本当にタフだ。そして、勝っても負けても相手を輝かせるレスラーであることに気づかされる。
いつも試合が面白く、会場が盛り上がる。馳浩は文句なしに一流のエンターティナーだ。 

馳浩VS秋山準

馳浩VS秋山準

1998年5月1日、東京ドーム。初対決。60分1本勝負。
馳浩は116日ぶりのリング。しかしブランクを全く感じさせないスピーディーな動き。
秋山準とは同じ専修大学レスリング部の先輩後輩だが、年齢が8歳違うので一緒に在学している期間はない。
馳が膝十字固め、アキレス腱固めで秋山の脚を攻める。
張り手合戦。馳が腕折り。今度は秋山が馳に膝十字固め。グラウンドの展開が長く続く。
馳が得意のリバースインディアンデスロックから鎌固め。さらにサーフボードストレッチ。
試合が動く。張り手とキック、エルボーの打撃の応酬。秋山が馳をコーナーに飛ばしてジャンピングニーパット!
馳もフェイスクラッシャー! そしてダウンしている秋山の両脚を取ると大歓声。ジャイアントスイングだ。
観客も一緒に大合唱。「1、2、3・・・」何と17回のジャイアントスイング! 大拍手が巻き起こる。
秋山が立てない。馳も苦しい。両者すぐに動けない。
張り手合戦。秋山がキック連打。しかし馳が必殺の裏投げ! すぐに立ち上がった秋山がエクスプロイダー! すぐに立ち上がった馳が裏投げ! 秋山がエクスプロイダー! 両者ダウン。大歓声と大拍手。
馳コールと秋山コールが交差するなか、馳がサソリ固め。秋山がロープに逃れようとすると、強引にリング中央に引き戻す。
馳が秋山の背中にストンピング連打。秋山もエルボー連打。馳は秋山の脚に低空飛行のドロップキック!
激しい攻防。秋山が馳の脚を取り、ドラゴンスクリューからの足4の字固め! 馳が何とかロープ。
秋山が攻める。ブレーンバスターは馳が粘るが、秋山はバックを取ってジャーマンスープレックスホールド! カウントツー。
秋山はコーナーポスト最上段からダイビングニーアタック!
再びの足4の字固めで馳を追い込む。馳は「来い!」と怒鳴る。秋山も迷わず両脚に力を入れる。馳は「来い来い来い!」
技を解いた秋山が馳の脚にストンピング連打。馳も張り手。張り手合戦。秋山がダウン。馳が必殺の裏投げ! 裏投げ二連発! カウントツー。
馳が秋山をとらえた。ノーザンライトスープレックス・・・は膝が痛くて決まらない。しかしもう一度。渾身のノーザンライトスープレックス! カウントツー。秋山はタフだ。
馳が攻める。秋山にフルネルソンから鮮やかなブリッジでドラゴンスープレックスホールド! カウントツー。
秋山からカウントスリーを奪うのは容易ではない。馳が顔面にキック。秋山も顔面キック。顔面キック合戦。秋山がロープに飛んで強烈なエルボーバット! 馳ダウン。
秋山が馳にダブルアームスープレックスと思ったらそのままDDT! これは厳しい。顔面にマットから行った馳はうつ伏せのままダウン。
秋山が馳を抱える。脳天から落とす急降下エクスプロイダー! カウントスリー。
26分35秒。
全日本プロレス四天王と秋山準。厚い壁だ。

馳浩はラフファイトもクリーンファイトも両方OKのクレバーなレスラー。だからどんなタイプの対戦相手とも試合を面白くできる。

 
 

馳浩VS天龍源一郎

馳浩VS天龍源一郎

2002年8月30日、日本武道館。
全日本プロレス旗揚げ30周年記念に馳浩41歳も駆けつけた。対戦相手は最強の55歳、天龍源一郎だ。
三冠ヘビー級王者最年長記録保持者。誰も抜けない記録だろう。
試合は30分1本勝負。

天龍はグーパンチと逆水平チョップ! グーパンチと逆水平チョップを繰り返す。レフェリーの制止はいつも無視。
プロレスのルールブックを書き換える必要がある。「プロレスの試合でグーパンチは反則(アントニオ猪木と天龍源一郎を除く)」

天龍が強烈なラリアット! 馳も裏投げ!
馳がヘッドロックを離さない。天龍のスタミナを奪っていく。天龍がバックドロップ! しかし馳はヘッドロックを離さない。
天龍がワンハンドバックブリーカー! 馳がたまらずヘッドロックを外した。
場外乱闘。馳をフェンスに叩きつけると、天龍がまたグーパンチとチョップを交互に叩き込み、馳を鉄柱! ラフファイトは天龍も得意だ。
幾多の修羅場を潜り抜けて来た55歳。リング上で馳にエルボードロップから首4の字固め。
馳もインディアンデスロックで反撃するが、天龍はトーホールドで切り返す。
張り手合戦。これは天龍が強い。大相撲の張り手は世界一。馳がダウン。
天龍は馳をボディスラムで叩きつけ、コーナーポストに素早く上がる。ジャンピングエルボードロップ・・・はよけられて自爆。
馳が回す合図。大歓声。天龍に対してもジャイアントスイング! 「1、2、3・・・」12回転のジャイアントスイング。
全日本プロレス旗揚げ30周年だから30回転したかったかもしれないが、天龍はあまりにも重過ぎた。
天龍が張り手。馳がドロップキック。
馳が攻める。裏投げ! チャンスか。ノーザンライトスープレックス! カウンツー。
天龍もDDTで返す。タフガイだ。天龍がブレーンバスター! カウントツー。天龍が行く。馳を持ち上げて必殺パワーボム! カウントツー。
天龍がグーパンチ。そしてもう一つの反則技、トーキックが炸裂。四つん這いの馳の頭部にトーキック連打。馳は何と天龍の膝にヘッドバット! まさかこんなトーキック攻略法があったとは。
馳は四つん這いのまま天龍の膝にヘッドバットを繰り返す。トーキック封じだ。
立ち上がった馳は天龍の髪をつかむと、ヘッドバット23連発! 力士出身の天龍には通じないか。馳が水平チョップで天龍を倒す。
馳がコーナーポスト最上段に上がる。しかし天龍が強烈な張り手! 天龍も上がる。馳にフロントヘッドロックから雪崩れ式の垂直落下式ブレーンバスター! カウントスリー。
何という55歳。
天龍源一郎を見て、馳浩もまだまだ行けると思ったかどうかはわからない。
しかし、プロレスに限らず、自分よりも年上が張り切っているのを見ると励みになるものだ。 

馳浩、プロレスラーを引退

 (1671107)

実況アナから「闘う副大臣」と呼ばれていた馳浩だったが、両立が困難になり、ついにプロレスラーを引退することを決意する。
2006年8月27日に、「プロレスLOVE in 両国」と銘打ち、馳浩の引退記念試合がメインイベントだ。
馳浩のラストマッチで栄えあるタッグパートナーを務めるのは、小島聡と中嶋勝彦。
対するは諏訪魔、TARU、YASSHIのブーデゥー・マーダーズだ。
試合前に怪我で試合を欠場中の佐々木健介が入場して来て館内は爆発的な大歓声。
やはり盟友はラストマッチに駆けつけてきた。
 (1671131)

試合はいきなり場外乱闘から始まり、荒れに荒れた。引退試合なのに大丈夫かとハラハラする。
リング上。馳がYASSHIにストマックバスター! ボディスラムで叩きつけ、ロープに飛んでサマーソルトドロップ! 
馳が技を繰り出すたびに大歓声と大拍手が巻き起こる。
馳がYASSHIを敵軍コーナーに投げ、「諏訪魔来い!」
大歓声と諏訪魔コール。
諏訪魔が出てきた。馳と諏訪魔。馳はスライディングレッグシザースからリバースインディアンデスロック!
歓声に応えて鮮やかなブリッジで鎌固め! TARUがカットして大ブーイング。
馳とYASSHIが向かい合う。馳が強烈な逆水平チョップ二連発。ダウンしたYASSHIの両脚をつかむ。大歓声。
馳浩45歳がジャイアントスイング45回転に挑む。
馳が回すたびに観客が数を数えるのもこれが最後か。「1、2、3、4、5・・・」
「6、7」リングサイドの高見恭子夫人も叫んでいる。
ついに40回を超えた。セコンドの北斗晶も声援を送っている。
馳浩が45回転のジャイアントスイングを見事に達成した。大拍手がしばし鳴りやまない。
 (1671186)

 (1671242)

試合が激しく動いていく。馳と諏訪魔。エルボー合戦。馳が諏訪魔に裏投げ! しかしすぐに立ち上がって諏訪魔がバックドロップ! 馳もすぐに起き上がり裏投げ! 意地か諏訪魔も立ち上がりバックドロップ! 馳も裏投げ! 諏訪魔起き上がりバックドロップ! 両者ダウン。大歓声、大拍手。
試合が段々と荒れ模様。
諏訪魔が馳のバックを取る。危ない。投げっ放しジャーマンスープレックス! 後頭部痛打。
リング上が入り乱れる。レフェリーが巻き添えを食い失神。レフェリー不在で無法地帯と化したリング上。
諏訪魔が小島にアンクルホールド。小島はロープをつかむがレフェリーがいないから諏訪魔はアンクルホールドを解かない。
健介がエプロンサイドに上がって抗議。YASSHIが健介にキック。怒りの健介がYASSHIにラリアット!
怒った諏訪魔とTARUが健介をリング上に引っ張り出し、二人がかりで殴りまくり、ロープに飛ばすが健介は両腕でWラリアット!
馳がリング上に戻ってきた。馳健タッグ一夜限りの復活か。諏訪魔をロープに飛ばして馳健Wラリアット!
もう何でもアリだ。
健介がTARUをバックドロップの要領で持ち上げ、馳がコーナーポスト最上段からWインパクト!
馳がYASSHIに逆水平チョップ二連発。バックを取ってジャーマンスープレックスホールド! 諏訪魔がカット。
いよいよ決めるか。馳がYASSHIを裏投げ! 大歓声。馳がYASSHIを抱える。ノーザンライトスープレックス! 
ワン! ツー! スリー! 大歓声、大拍手。
29分36秒。馳浩、最後のノーザンライト。
 (1671253)

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