現代日本に暗い影を落とす、社会問題・少子化。その影響を特に食らっている業界の一つが、駄菓子産業です。2017年11月30日付けの『日本経済新聞 電子版』が伝えたところによると、この20年間で駄菓子屋などの菓子小売業は、7割以上減少しているとのこと。もちろん、これら販売店を主要取引先にしている中小駄菓子メーカーが、苦しい経営を迫られるのは言うまでもありません。
愛知県安城市にかつてあった会社『いずみ製菓』も、そんな少子化の影響を受けた企業の一つ。これまで『ムギムギ』を含む約10種類以上の駄菓子を取り扱ってきた同社でしたが、やはり、ここ数年は売上減少に悩まされ、2013年6月には製菓業から撤退。このため『ムギムギ』も販売終了…となったのですが、その後、高知県の南国製菓が商標と製造権を購入し、「南国製菓のムギムギ」として再び市場を賑わせています。
via www.amazon.co.jp
焼きポテト(森永)
この『焼きポテト』は、まず、テレビCMが衝撃的でした。
「おことわり 商品の開発にお金がいっぱい かかったので、CM制作予算が足りなくなって しまいました。 ごめんなさい。森永製菓」
こんなテロップから始まるのです。天下の大企業・森永が、たかだか一本のCM制作予算をねん出できないなんて、今考えると、どう考えても可笑しな話。しかし、「友情出演」の鈴木紗理奈がCMにおいて終始静止画のため、なんだか真実味があるというものです。果たして、ほんとうに予算不足だったのか、単なる話題性を狙った演出だったのか…どちらか定かではありませんが、いずれにしても、20年たった今もなお印象に残り続ける、見事なプロモーションだったのは確かです。
「おことわり 商品の開発にお金がいっぱい かかったので、CM制作予算が足りなくなって しまいました。 ごめんなさい。森永製菓」
こんなテロップから始まるのです。天下の大企業・森永が、たかだか一本のCM制作予算をねん出できないなんて、今考えると、どう考えても可笑しな話。しかし、「友情出演」の鈴木紗理奈がCMにおいて終始静止画のため、なんだか真実味があるというものです。果たして、ほんとうに予算不足だったのか、単なる話題性を狙った演出だったのか…どちらか定かではありませんが、いずれにしても、20年たった今もなお印象に残り続ける、見事なプロモーションだったのは確かです。
さて、この焼ポテト、味のほうはというと、簡素なつくりのCM同様、良くいえばあっさりでシンプル、悪くいえば面白みのないテイスト。「ノンフライ」という利点がなければ、あえて嗜好品として買うまでもないかなというシロモノでした。そんな感想をもった人が多かったからなのか、森永焼ポテトは販売開始から数年も経たぬうちに、姿を消したのでした。
森永製菓 焼ポテト 鈴木紗理奈(97)
via www.youtube.com
(こじへい)