ここまで見てきた通り、ブラジル時代の過酷な農園生活や、力道山からの理不尽な差別や体罰、そしてジャイアント馬場とのライバル関係など、後年発表された伝記漫画に描かれていた様な、猪木のハングリー精神を生み出す元となったエピソードは殆ど登場して来ない本作。
その結果、今は亡き祖父との強い絆を描いたラストに着地するのだが、現代の視点で見返すと実に物足りないこと甚だしい。
我々ミドルエッジ世代が燃える様な展開の伝記漫画が登場するには、やはり80年代のプロレスブームを待たなければならなかったのだ。
その結果、今は亡き祖父との強い絆を描いたラストに着地するのだが、現代の視点で見返すと実に物足りないこと甚だしい。
我々ミドルエッジ世代が燃える様な展開の伝記漫画が登場するには、やはり80年代のプロレスブームを待たなければならなかったのだ。
最後に
いかがでしたか?
まだ格闘技世界一決定戦に挑む前、1974年に発表された自伝漫画だけに、ブラジルでの苦労や力道山との複雑な師弟関係などの、本来見せ場とされる部分が殆ど登場しないため、実にあっさりとした印象を受ける本作。掲載されたのが小中学生向けの漫画雑誌だった点を考えれば、それも無理のないことだったのかも知れない。
では、果たしてこの内容が80年代に入ると、一体どの様に変化して行くのか?次回はその80年代版伝記漫画『アントニオ猪木物語』を振り返ることにしよう。
まだ格闘技世界一決定戦に挑む前、1974年に発表された自伝漫画だけに、ブラジルでの苦労や力道山との複雑な師弟関係などの、本来見せ場とされる部分が殆ど登場しないため、実にあっさりとした印象を受ける本作。掲載されたのが小中学生向けの漫画雑誌だった点を考えれば、それも無理のないことだったのかも知れない。
では、果たしてこの内容が80年代に入ると、一体どの様に変化して行くのか?次回はその80年代版伝記漫画『アントニオ猪木物語』を振り返ることにしよう。