ドラマ「憎しみに微笑んで」
異母兄弟が父や金銭、女性たちを巻き込んで繰り広げる宿命的な愛憎…
— Paravi(パラビ) (@_paravi_) September 7, 2018
ドラマ『憎しみに微笑んで』(全11話)
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1993年/#TBS。
出演:#柳葉敏郎、#保阪尚輝、#田中好子、#高橋ひとみ、#ちはる、#七瀬なつみ、#津川雅彦 ほか
主題歌:XJapan「Tears<ティアーズ>」#パラビ pic.twitter.com/fPINznbR1U
1990年代に入ってから、愛憎劇を描いた「ドロドロ系」と言われるドラマが流行り始めたと思いますが、本作もその中の一つ。
「家族とは肉親とは何か」がテーマとなっている作品なんですが、何しろ昼ドラ的ドロドロ感が強いドラマだったということを覚えています。
W主演となった柳葉敏郎さんと保坂尚輝さんをはじめ、津川雅彦さんや田中好子さんの存在感がこのドラマを大いに盛り上げました。
あらすじ
それは、父が経営する不動産会社・牧野地所の後継者として資産家の娘・村木裕美子との政略結婚を決意したためだった。
父・信一郎や弟・幸治と囲む久しぶりの食卓となったが、幸治は敦の帰国を喜んではいない。
母親の死の原因が敦にあるという疑念から敵意を抱いているからだ。
そんな中、父は敦の結婚相手として村木裕美子を家族に紹介する。
さらには自身の再婚相手として菅原啓子を紹介したのだが、実は敦と啓子はニューヨークで5年間にわたって同棲していた仲だった。
敦が裕美子との政略結婚を決意したことで捨てられた啓子だったが、どうしても敦と離れたくなくて、敦の父親の後妻として牧野家に入り込むことを企てたのだ。
牧野家での生活が始まるや否や啓子は敦と裕美子の結婚の妨害を始め、その行動は次第にエスカレートしていく。
さらに敦に執拗に迫り、啓子はやがて父親が信一郎なのか敦なのか分からない子を身ごもるのだった。
主な出演者
牧野幸治:保坂尚輝
牧野信一郎:津川雅彦
菅原啓子/牧野美紗子:田中好子(二役)
村木裕美子:七瀬なつみ
吉岡めぐみ:ちはる
内海和枝:高橋ひとみ
憎み合う異母兄弟
このドラマは、そんな二人による憎み合いがベースになっています。
父の最初の妻であり実の母親を幼い頃に亡くしている敦。
その後、父の二番目の妻であり敦の継母となる美紗子、父と美紗子の間に生まれた弟・幸治と4人で生活をしていくことになるのですが、敦はいつしか美紗子に恋をしてしまうのです。
しかし、美紗子は父の妻であり自分の母親という立場の人。
どうにもならない苛立ちから、美紗子や幸治に暴力をふるうようになります。
弟の幸治からすればそれだけでも十分憎い存在。
しかし、それだけにとどまらず美紗子が海難事故で死亡した際に敦と一緒にいたことが判明すると、母親殺しの疑いをもってそれまで以上に敦に対する憎悪を募らせます。
そのうえ、敦が幸治の恋人・めぐみにまで手を出したとあってさらに激しくぶつかり合うことに・・・
互いに傷つけ合うというより、圧倒的に敦が悪い…というのが私の感想なんですが、柳葉敏郎さんはこの役で初めて本格的な悪役への挑戦となったそうですよ。
心優しい母親と執念深い元恋人の二役を演じた田中好子さん
美紗子役で見せた顔は心優しい女性。
敦に一方的に好意を抱かれたことで乱暴されるなど酷い目にあいながらも、ずっと敦をかばい続けてきました。
また、海難事故にあった際、助けようとした敦の手を自ら離したという事実が終盤で明らかになります。
一方で、菅原啓子役では敦に対する執着が全開!
まず敦の父親の後妻になった時点で執念を感じますが、他にも姑息な企ては続きます。
・裕美子の父に敦の過去の女性関係を暴露
・敦とめぐみが腕を組んで歩いている写真を撮って家族全員の前でばらまく
・美紗子が大切にしていた着物を羽織って敦に迫る
などなど、敦と復縁するためなら何でもするという執念がすごいです。
美紗子も啓子も、敦と幸治をはじめ周囲の様々な人たちに影響を与えるこのドラマのキーパーソンでした。
自由奔放な父・牧野信一郎
自分の都合や会社の利益を最優先させる身勝手な行動も多く、他人から恨みを買うことも。
昔部下だった男から刺されたことが原因で足が不自由となり、杖を使っている。
敦の実母、幸治の実母・美紗子、菅原啓子と三度の結婚をしつつ、女性秘書・内海和枝とは愛人関係にある。
さらに、初対面の若いイルカトレーナーの女の子にも手を出そうとする女好き。
会社経営者ならではの大物感と女性を欠かすことがないフェロモン漂う男。
津川雅彦さんならではの魅力が全開でした。
主題歌はX JAPAN
グループ名を「X」から「X JAPAN」に改名後初のシングル曲でした。
「憎しみに微笑んで」の他、韓国映画「僕の彼女を紹介します」の挿入歌としても起用されました。