映画「クリスタル殺人事件」とは
ロンドン郊外の静かな町を舞台に起こった殺人事件をアガサ・クリスティがポアロ探偵と共に創造したミス・ジューン・マープルが解くサスペンス映画。製作はジョン・ブラボーンとリチャード・グッドウィン、監督は『007/黄金銃を持つ男』のガイ・ハミルトン。クリスティの原作(『鏡は横にひび割れて』/早川書房刊)を基にジョナサン・ホールズとバリー・サンドラーが脚色。
アガサ・クリスティ作品の中の名探偵ポアロと並ぶ名キャラクター、ミス・マープルが事件の謎を解いていきます。
映画「クリスタル殺人事件」のあらすじ
ロンドン郊外の町セント・メアリー・ミード
セント・メアリー・ミードの教会では、探偵映画が上映されていましたが、クライマックスを迎えた時、機械の故障で途切れてしまいました。「もう犯人は分かったから、これ以上見る必要はない」と立ち上がった老婦人、ミス・ジェーン・マープルは、推理好きで有名な、町の人気者です。
いつもは静かなセント・メアリー・ミードの町は、映画の撮影のため、とても賑わっていました。
いつもは静かなセント・メアリー・ミードの町は、映画の撮影のため、とても賑わっていました。
パーティーでの殺人事件
映画「スコットランドの女王メアリー」の撮影のために、監督のジェーソン・ラッド、その妻でしばらくスクリーンから遠ざかっていた名女優マリーナ・グレッグなどの撮影隊が、ゴシントン荘に長期滞在していました。
マリーナがホステスとなり、村人たちを招待して盛大なパーティーが開かれることになり、ミス・マープルも出席するはずでしたが、転んで足を痛めたために、やむなく帰宅することになってしまいました。
マリーナがホステスとなり、村人たちを招待して盛大なパーティーが開かれることになり、ミス・マープルも出席するはずでしたが、転んで足を痛めたために、やむなく帰宅することになってしまいました。
via ameblo.jp
町中あげての歓迎ムードの中、以前からマリーナのファンだったという、町の婦人会の女性ヘザー・バブコックは、感激して一方的にマリーナに話しかけていました。プロデューサーのマーティ・N・フィンとその妻でマリーナとは犬猿の仲の女優ローラ・ブルースターも到着し、マリーナのいる2階へやってきました。ローラの顔を見て、マリーナは一瞬顔をこわばらせますが、その直後突然ヘザーが倒れ、亡くなってしまいました。
名探偵ミス・マープル登場
パーティーを手伝っていた、家政婦チェリーからミス・マープルにも事件の話は伝わりました。事件の捜査のために、ミス・マープルの甥でスコットランド・ヤードの警部クラドックが派遣され、ミス・マープルも一緒に事件解決に乗り出します。
クラドックから、ヘザーの死因は、カクテルに入れられた毒物のためで、そのカクテルはマリーナが飲むはずのものだったという情報がミス・マープルに伝えられ、ヘザーはマリーナの身代わりに殺されたという仮説が立てられます。
クラドックから、ヘザーの死因は、カクテルに入れられた毒物のためで、そのカクテルはマリーナが飲むはずのものだったという情報がミス・マープルに伝えられ、ヘザーはマリーナの身代わりに殺されたという仮説が立てられます。
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捜査は難航しましたが、映画の撮影もまた難航していました。マリーナとローラの対立もあり、マリーナの精神状態は不安定になっていきます。
マリーナは最初の結婚の時に、先天的な障害を持つ子を産み、そのショックで精神を病んだために仕事を休んでいました。この映画は女優として復帰するチャンスでした。
ローラは以前恋人だったラッドを奪ったマリーナを憎んで、殺そうとする事件を起こしていました。そして、ラッドの秘書エラは以前からラッドを愛していて、マリーナの存在を疎ましく思っています。
マリーナと面会したクラドックは、マリーナに匿名の脅迫状が送られていたことを知ります。
マリーナは最初の結婚の時に、先天的な障害を持つ子を産み、そのショックで精神を病んだために仕事を休んでいました。この映画は女優として復帰するチャンスでした。
ローラは以前恋人だったラッドを奪ったマリーナを憎んで、殺そうとする事件を起こしていました。そして、ラッドの秘書エラは以前からラッドを愛していて、マリーナの存在を疎ましく思っています。
マリーナと面会したクラドックは、マリーナに匿名の脅迫状が送られていたことを知ります。
第2の事件
撮影現場で、エラがマリーナに出したコーヒーに、毒が入っているとマリーナが騒ぎだし、調べてみるとコーヒーには砒素が入れられていました。
その夜、ラッドの秘書エラが、青酸カリで殺されてしまいます。エラは、犯人を突き止めようと、容疑者全員に「カクテルに毒を入れているのを見た」と電話していたのでした。
ミス・マープルは、「マリーナの顔が一瞬氷のように変わった」という言葉を考えていました。その時ヘザーは何を語っていたのか、ミス・マープルは調査を始めます。
その夜、ラッドの秘書エラが、青酸カリで殺されてしまいます。エラは、犯人を突き止めようと、容疑者全員に「カクテルに毒を入れているのを見た」と電話していたのでした。
ミス・マープルは、「マリーナの顔が一瞬氷のように変わった」という言葉を考えていました。その時ヘザーは何を語っていたのか、ミス・マープルは調査を始めます。
事件当時の様子をチェリーに聞く、ミス・マープルと甥のクラドック警部
ミス・マープルはローラが現れた時、被害者のヘザーはマリーナに熱心に話をしていたという様子を聞き、ヘザーは何を話していたのかが事件の鍵になっていると感じます。
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ヘザーは、以前からマリーナのファンで、戦時中に慰問に来たマリーナの舞台に感激し、舞台裏でマリーナのサインをもらい、感激のあまりマリーナにキスしたことを話していました。その時ヘザーは風疹に罹っていましたが、舞台見たさに無理をして出かけていました。
一方のマリーナは、妊娠中に風疹に罹ったことが原因で、障害のある子を産んでいましたが、自分がどこで風疹をうつされたのか分からずにいました。
一方のマリーナは、妊娠中に風疹に罹ったことが原因で、障害のある子を産んでいましたが、自分がどこで風疹をうつされたのか分からずにいました。
事件の真相
ミス・マープルは、ヘザーの語った話と、マリーナの出産の話に着目します。風疹に罹っていながら無理して舞台を観に行き、マリーナにキスしたヘザー、風疹にかかり障害のある子を産んだマリーナ。
マリーナに風疹をうつしたのがヘザーだったとしたら、マリーナの身代わりでヘザーが殺されたという仮説は、間違っているのではないかと、ミス・マープルの推理は進んでいきます。
マリーナに風疹をうつしたのがヘザーだったとしたら、マリーナの身代わりでヘザーが殺されたという仮説は、間違っているのではないかと、ミス・マープルの推理は進んでいきます。