時代劇ではありません。史上初の裁判バラエティー『ウンナンの桜吹雪は知っている』
2016年2月25日 更新

時代劇ではありません。史上初の裁判バラエティー『ウンナンの桜吹雪は知っている』

ウッチャンナンチャンが裁判で直接対決!?本物の弁護士も出演していた、史上初の裁判バラエティーを振り返る。

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 1995年10月から1996年7月にかけて、TBS系列で金曜夜11時から放送されていた、裁判の形を取ったトークバラエティー番組。ウッチャンナンチャンの冠番組。
 この枠で放送されたウンナンの番組と言えば、「気分は上々」が有名ですが、その前に放送されていた番組です。
 芸能人が世の中で納得いかないことを訴え、それに対し納得が行ったかどうかを一般視聴者の陪審員が判断を下すというルールでした。

ウッチャンナンチャンVS弁護士

前期は原告側はウンナンが、被告側は本物の弁護士が弁護をし、ウンナン対弁護士軍団の図式であった。
 セットも暗く堅い感じで、裁判長が二谷英明という渋い人選、そして裁判を扱う番組だったので、えらく硬派な番組が始まったなという印象でした。

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ウンナンが直接対決をする形式に変更

1996年4月頃からは内村対南原の図式となった(弁護士軍団は内村・南原のサポートに回る)。
 本職の弁護士に対し、ウンナンがなかなか立ち向かえなかったので、バランスが悪いと判断されたのか、ウッチャンVSナンチャンという分かりやすい形式に変わりました。
 また、扱うテーマも金曜夜にしては堅かったものが多かったのが良くなかったのか、次第にバラエティ色が強まっていきました。
番宣ポスター

番宣ポスター

 最初はポスターのような硬派なイメージでしたが、次第にバラエティ色が強まる。

ドカベンを訴える!?

被告の描いた漫画の作中で「原告が誤って悪球を投げ、登場人物の一人にホームランを打たれる」という場面に対し、自分がそんな悪球を投げるわけがない、と「自身の新魔球と完全試合を描く」ことを求めて提訴。
 原告:渡辺久信(西武ライオンズ投手・当時) 被告:水島新司(漫画家)
 渡辺監督も当時、こんなことで訴えてたんですね。ドカベンの漫画自体が、信じられないほどの記録を打ち立てている程、かなりのフィクションなのですが、一つ一つ検証していくのが面白かったです。
ドカベン

ドカベン

 タッチより前の野球漫画といえば、巨人の星か、ドカベン!
 訴訟は原告・渡辺久信の勝訴に終わり、要求も実現。水島は後に「(漫画の中での)ノーヒットノーラン記念」として球場まで渡辺に花束を持っていった(水島は「敗訴」したにもかかわらず、「これで作品に描くいいネタができた」と喜んでいた)。
 その後、渡辺は1996年6月11日、オリックス・ブルーウェーブを相手にノーヒットノーランを“本当に”達成し、水島は再び球場に花束を持っていくことになった。

芸能人の名誉毀損で東スポが訴えられる

被告が東京スポーツに掲載した「原告にハゲがある」という記事に原告が激怒。訂正を求めて提訴する。審理ではハゲの測定に使用される機械を用いての『ハゲ判定』まで行われた。
原告:森脇健児 被告:東京スポーツ記者
森脇健児復活!

森脇健児復活!

今や赤坂5丁目ミニマラソンの顔!
 わざわざマイクロスコープを使って、ハゲじゃないことを証明していました。
 この時、森脇健児の人気が下り坂だったため、笑いというよりも、若干のもの悲しさを含んでいました。

売れている相方を訴える!?

当時田中美佐子との婚約報道で一躍スポットライトを浴びていた深沢に対し、自分を出し抜いて相方だけが有名になるのは不愉快と提訴。証言者として田中本人も出廷した。
原告:東貴博(take2) 被告:深沢邦之

 年収格差100倍と言われていたので、提訴したくなるのも分かります。
 後に東MAXの方が売れていったのいうのも、皮肉なものです。
TAKE2

TAKE2

 ボキャブラの長いセリフが懐かしい。

ものまねのせいで被害が!?

被告のものまねに対し、あまりにも誇張がなされすぎているとして、美川憲一らを証人につけ、「無料チャリティーショーを行え」等を求め提訴。被告が挙動不審になってしまい、そのためか原告側が勝訴。被告はうなだれた様子を見せたが、阪神・淡路大震災のチャリティーショーを行う形で決定事項の遂行に務めた。
原告:千昌夫(歌手) 被告:コロッケ(タレント)
本来は、「シンデレラハネムーン」で笑われてしまう、岩崎宏美の方がもっと訴えても良いでしょうね。
美川憲一はむしろコロッケのおかげで復帰できたところもあるので、証人としては不適当だったかも。
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