小泉今日子さんはそれまで単発ドラマの主演はあったが、このドラマが初めての連続ドラマ主演。
少女に何が起ったか
主な登場人物
大津光三:辰巳琢郎 東音楽大学の助教授でピアニスト。
東美津子:賀来千香子 久之と貴恵の長女
東信之:柳沢慎吾 久之と貴恵の長男で美津子の兄
東節子:辺見マリ 雪雄の次女で東音楽大学理事長。
東雪雄:松村達雄 東家の当主で、東音楽大学の学長
東久之:長門裕之 信之と美津子の父
野川文子:市毛良枝 雪の母。
東雪彦:風間杜夫 雪雄の長男で雪の父。
東貴恵:岸田今日子 雪雄の長女で信之と美津子の母
川村良之刑事:石立鉄男
謎の男(鈴木検事):宇津井健(特別出演)
宇津井以外のキャストについては、エンディングロールで「出演」(出演俳優)のテロップが出た後に小泉以下順番に氏名が表記されていたが、宇津井に関しては当時大映テレビに籍を置いていたことやこれまで同会社製作ドラマに主役クラスで数多く出演したという功績もあり、エンディングロールで最後に登場する監督の前の順番で「特別出演 宇津井健」という形で氏名表記がなされていた
ストーリー
父を知らず、北海道稚内市で母と暮らしていた野川 雪は、母の死の直後に訪れた謎の男から、亡き父は有名なピアニスト、東幸彦。そして祖父は東(あずま)音楽大学学長の東雪雄と聞かされる。使用人だった母との結婚を認めず、父を勘当したという祖父に対し「両親に謝罪し結婚を認める」「自分を東家の人間と認める」を要求すべく、東京の東家に乗り込んでゆく。
戸籍の父親の欄は空白、他にも証拠なしとして周囲から嘲られ、罵られるが、学長の取り計らいで親子関係が判明するまで、当時の母同様に東家の使用人として働く事になった。同時に東音楽大学へ特待生として入学。同じ大学へ通う東家の娘、美津子と取り巻きのお嬢様学生、東家の人間、深夜0時になると現れる刑事などに悩まされながらも、雪はピアノ科助教授、大津の指導と特待生達の友情の中でピアノの腕を上達させていく。
その一方、東音楽大学内での裏口入学問題の捜査が静かに進んでいた。
最終回の内容
このドレスを送ったのは、実は謎の男こと鈴木検事でした。
「このロングドレス気に入ったか?」
(「検事さんが私達に贈って下さったのですか?」という雪の問いに対し)
「ああ。君や特待生の皆さんには色々迷惑をかけた。そのお詫びのしるしだ。(雪をチラッと見て…)しかし、良く似合う!。いや、似合って良かった!」
最終回で鈴木検事(宇津井健)と共に久之を逮捕に追い込んだ末、雪に真実を打ち明け、それまでの行いを謝罪し「とっても可愛いシンデレラ」と明るい笑顔を見せるのです。
審査結果は、雪の優勝。名前も「東 雪」に。学長が事務局と交渉して野川姓から東姓に変えるよう要求した結果、本物の「東 雪」として表彰を受ける。特待生達も大喜び。素晴らしいシーンだ。
過剰演出の大映ドラマ
小泉今日子の台詞のシーンは台詞ごとにカットを変えていて落ち着きのなさがやたら気になった記憶がある。小泉今日子を追い出すために石立鉄男が小泉今日子の顔中の分解写真を撮るシーンの陰湿さが話題に。「この薄汚ねぇシンデレラ」「紙のピアノは沈まない」という名台詞も。演出家がやたら過剰な演技を小泉今日子に要求したといういかにも大映テレビ作品らしいエピソードも後年語られている。
数ある大映ドラマの中でも、これでもかといわんばかりに様々な要素が取り入れられた作品。
はっきりいって、このオーバーリアクションには、当時みんなが洗脳されたかのように魅せられていたはず。
大映ドラマには必ず毎回出てくる決め台詞のようなものがあるが、
この作品では、石立鉄夫さんの「薄汚ねえシンデレラ!」。
小泉今日子さんが猛特訓する課題曲の、ショパンの練習曲第12番ハ短調Op.10-12「革命」。
この曲を聴くと、ショパンではなく、ピアノを演奏する小泉さんの映像が出てくるほど、強烈な印象を残している。
エンディングテーマは東京JAPの摩天楼ブルースだった。
少女に何が起ったか② - YouTube
そんな時、謎の男が「おれについてこい」と。
当時は、毎回出ているのに特別出演ってなんでだろう?と思っていました。