『炎トリッパー』とは?
『炎トリッパー』(ふぁいやートリッパー)は、高橋留美子の短編漫画作品である。1983年に週刊少年サンデー増刊号に掲載された読みきり作品であり、『高橋留美子傑作短編集2』に収録されている。また1986年にはOVAとしてアニメが製作され、一部地方テレビ局においてオンエアもなされた。なお本作品は、二重のタイム・パラドックスが展開されるなど一部SF的なものとなっているが、セーラー服姿の現代人の少女が戦国時代にタイムスリップするプロットは、後の高橋留美子による長編作品『犬夜叉』と共通している。
OVA版『炎トリッパー』の本編動画・ストーリー
幼い女の子・すずは逃げ遅れてしまい、たちまち炎に囲まれてしまいます。兄・宿丸(しゅくまる)が助けに駆けつけるも、すずは崩れ落ちてきた柱の下敷きに…
その刹那、鈴は目の前から魔法のように姿を消してしまうのでした。
彼女こそ、戦国時代の辺境の村で火事に巻き込まれ、タイムスリップして現代にやってきた少女・すずでした。しかし、本人に幼いころの記憶は一切なく、最近になって両親にも血の繋がりがないことを伝えられたばかり。
ある日の夕方、下校中、鈴子は近所に住む少年・周平とともにガス爆発の事故に巻き込まれてしまいます。意識を取り戻した涼子の目に飛び込んできた景色は、戦国時代の合戦場。自分の身に起きた現実を理解できないでいると、周囲をうろついていた野盗に見付かって襲われてしまいます。そんなピンチに現れたのは、火事の中で幼い妹を助けに駆けつけた宿丸でした…
OVA版『炎トリッパー』の魅力とは?
時空を超えて交差するラブストーリー
それぞれの運命が時空を超えて交差し、思わぬところで再会するところに物語の面白さがあります。周平と宿丸が同一人物というサプライズが衝撃的で、それまでの伏線がピタッと重なるところは物語の真骨頂といえるでしょう。
出演している声優陣が豪華すぎる
OVA版『炎トリッパー』まとめ
そんな高橋留美子さんの作品なので、面白くないはずがないです。要所要所でラブコメを得意とする高橋留美子さんらしさが光っていて、知らず知らずに本編の世界観に惹き込まれています。
短編アニメということもあって、気軽に観られるのもいいですね。時間がないユーザーでも、映画の半分ほどの時間で最後まで観れてしまいます。下手なラブコメ映画を観るくらいなら、ぜひOVA版『炎トリッパー』を視聴してみてください。きっと友達や知り合いにも勧めたくなってしまうと思いますよ。
出版社 :小学館
掲載誌 :週刊少年サンデー増刊号
連載時期:1983年
コミック:全1話
→高橋留美子短編集『るーみっくわーるど1』
→高橋留美子傑作短編集2