これだけ無茶苦茶やっているのだが、根底にはスポーツに対するひたむきさが流れており読後にはすがすがしさを感じる。
まさに相撲漫画、スポーツ漫画の隠れた名作。
「うっちゃれ五所瓦」の感想を見ていると、やはり「ひたむきさ」や「すがすがしさ」という言葉が目立ちます。今の時代には、少し恥ずかしく感じてしまうような純粋さというものも、五所瓦の大事な要素かもしれません。
団体戦は5人で戦うため、五所瓦と清川、関内が勝てば次に進めます。雷電と難野は負けてもともとの雰囲気がありますが、とにかく勝ちたい一心で必死に戦います。観客の実況中継的な声援に笑いながら、感動している自分を発見して、新鮮な気持ちになる事ができます。この熱さや一生懸命さが、昭和のマンガの良いところなのかもしれません。
1984年『わたるがぴゅん!』(月刊少年ジャンプ連載)でデビュー。各種スポーツ漫画を中心に、少年・青年漫画を発表している。
代表作『わたるがぴゅん!』は2004年夏の完結まで20年間連載された。
第35回(平成元年度)小学館漫画賞少年部門受賞(『うっちゃれ五所瓦』)
ちばあきお(ちばてつやの弟、「キャプテン」の作者)のアシスタントをしていました。中学野球の「わたるがぴゅん!」、高校相撲の「うっちゃれ五所瓦」のほかにも、「黄金のラフ」でプロゴルフの世界を描きました。
自身が高校まで野球に熱中していたことも影響しているのか、熱い情熱的なマンガが印象的です。