主人公ジョニー・スミスを中心としながらも、グレッグ・スティルソンの視点からも描かれている。冴えない日常を送りながらも異常性をのぞかせる男が、徐々に大統領候補にまで上り詰めるさまが挟み込まれ、ふたりの人生が交錯するクライマックスに集約する構成になっている。
エピローグは、サラがジョニーの墓に訪れるシーンで構成され、ジョニーのスティルソン暗殺未遂の調査をする上院委員会(実在するメイン州の上院議員ウィリアム・コーエンによってまとめられる)の聴取の写しがちりばめられている。
映画と原作の違い
映画では、原作にあるジョニー・スミスとグレッグ・スティルソンの視点の内、ジョニー・スミスの視点に絞って構成されている。
主人公のジョニー・スミスの元恋人であるサラがスティルソンの選挙運動の協力者として現れるが、これは原作にない設定である。また映画では主人公が超能力について「今は神の恵みだと思っている」という台詞があるが、原作ではない。
映画版のジョンは、事故の日にサラと遊園地でデートし、ジェットコースターに乗り、その最中に激しい頭痛に襲われる。これが事の起こりであるかのように、ジェフリー・ボームの脚本は示唆している。
一方、原作のジョンは、少年時代にスケートで遊んでいる時、人とぶつかり頭を強く打って失神する。その直後に予知能力を発揮する。はっきりとは自覚していないが、この時点で、ジョンの脳の中にはデッドゾーンが生じ、「彼の脳の別の小さな部分」がうっすら目を開けている。
『デッドゾーン』は、主人公が絶望の中で『予知能力』を使って人の役に立つというストーリーでした。今回、殺人事件の内容はあまり紹介しませんでしたが、予知能力で犯人を探しだし、その場所へ警察と向い危険な目に遭いながらも事件を解決していく姿や、すべての幸福と愛を失いながらも世界を救うために暗殺者になるという姿に感動させられます。是非、ご覧ください。
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