ぼうけんのしょはきえてしまいました…ゲームのトラウマシーン特集
2018年2月2日 更新

ぼうけんのしょはきえてしまいました…ゲームのトラウマシーン特集

楽しいはずのゲーム。その弾む心を突如として打ち砕く、恐怖や衝撃を覚えるワンシーン。時として、その時に見た映像・聴いたBGMは心に深く刻まれて、トラウマ化する場合もあったりします。今回は、そんなゲームにおけるトラウマシーンを集めてみました。

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『ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ』の「じゅもんがちがいます」

今でこそ、本体内臓HDDやメモリーカードの登場・高性能化により、便利に安全に保存できるようになった家庭用ゲームのプレイデータ。しかし80年代、ファミコン黎明期においては、そもそもプレイデータを保存するという概念すらありませんでした。しかし、ロールプレイングゲームやアドベンチャーゲームの隆盛に伴い、保存技術の必要性が叫ばれるようになります。とはいえ、バッテリーバックアップ機能をソフト搭載すると、価格帯が高騰してしまう…そこで考案されたのが、パスワード方式でした。

じゅもんが ちがいます

これは、ゲームを中断する度、画面に表示される文字の羅列を覚えて、再開する時にそれを入力するというやり方。ということで、プレイヤーはこの文字の羅列を、覚えなければいけなかったのです。しかもこのパスワード、数文字で済むものもあれば、50文字以上になるものもあったそう。当時はカメラ付きスマホはおろか、デジカメすらなかった時代なので、この暗記作業が、かなりのストレスになったのは言うまでもありません。ゆえに、プレイヤーはこのパスワードを紙に書き写す以外なく、あるいは、画面をビデオに録画したりなどして対処していました。

それでも、アナログテレビの画質の低さゆえに「め」を「ぬ」、「ば」を「ぱ」や「ぼ」と間違えるなどの人的ミスが続出。『ドラクエⅠ・Ⅱ』においてこうしたミスをやらかしてしまうと、「じゅもんがちがいます」と無情のメッセージが発せられ、これまでの苦労が水の泡になってしまっていたというわけです。

『ドラゴンクエストⅢ~Ⅴ』の「おきのどくですが ぼうけんのしょ○は きえてしまいました」

で、パスワード方式からバッテリーバックアップ方式への変換に伴い、新たに立ちはだかった悪夢がこれ。これから楽しむはずの冒険の続き。ワクワクしながら学校から家へと帰り、ファミコン及びスーファミにカセットを入れスイッチオンしたら、まさかの宣告…。唐突に鳴り響くあの不気味なメロディ、そして、「おきのどくですが」と妙に慇懃なメッセージは、怒り・絶望・悔しさ・悲しみ、さまざまな感情を喚起し、結果、プレイヤーを画面の前でしばらくフリーズ状態にさせたものでした。
当時のバッテリーバックアップ機能は、安定性に欠けており、ちょっとした衝撃を与えたり、リセットボタンを押しながら電源を切らなかったりしただけで、よくセーブデータが飛んだものです。

ぼうけんのしょはきえてしまいました

『たけしの挑戦状』のクリア画面

伝説のクソゲーと名高い『たけしの挑戦状』。ある場面では1時間コントローラーを放置しなければ先に進めなかったり、ファミコンの2コントローラーのカラオケ機能でマスターに3回連続「うまい」と言わせなければならなかったりと、難解極まりないことで知られる同ゲーム。

にもかかわらず、ゲームクリアまで行きついた先に待っているのが、「こんなげーむにまじになっちゃってどうするの」というたけしの一言だけ…。冗談じゃないよ!バカ野郎!

【FC】たけしの挑戦状【エンディングまで】

初代『ポケットモンスター』のシオンタウン

『スーパーマリオワールド』のテレサが登場する面にも同じことがいえますが、陽気な世界観のゲームにおいて、突如、幽霊系のステージに突入してしまった時の怖さは異常です。特に『ポケットモンスター』におけるシオンタウンの不気味さは別格。何よりも気味が悪いのは、それまでとはガラッと様相が異なるBGMです。

初っ端から不協和音MAXのメロディで、プレイヤーの寒気・不快感・恐怖を呼び起こします。それがシオンタウンにいる間、ずっと鳴り続けるのだから、堪ったものではありません。もちろん、聴き慣れるなんてこともありません。墓石だらけのステージと登場するゴースト系ポケモンも嫌な感じですが、やはりこのBGMこそが、当時プレイしていた子供たちにとって、もっとも恐怖感を与える原因だったことは疑いようもない事実です。

【VC配信 ポケモン赤緑青ピカチュウ】シオンタウン 恐怖のBGMとポケモンタワー 幽霊イベント

初代『バイオハザード』の「飼育係の日誌」

古参ファンの間で、シリーズ最恐と名高い初代『バイオハザード』。グラフィックもBGMも、2017年に発売された最新作とは比べ物にならないほど劣っているにもかかわらず、当時、十分過ぎるほどに怖さを感じたのは、演出や見せ方が巧かったからに他なりません。

この「飼育係の日誌」にしてもそう。ふつうの人間だった飼育係が徐々にゾンビへと成り果てていく様が、少しずつ稚拙になっていく日記の文章で表現されていて、なんとも恐怖感をあおります。タイミングによっては、その日記をプレイキャラが読了した後に、後ろの押し入れからゾンビが飛び出してくるケースも…トラウマ以外の何物でもありません。

飼育係の日誌

(こじへい)
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