特撮で一番の異色作『アイアンキング』と『快傑ズバット』は他の特撮作品とはここが違う!
2016年3月6日 更新

特撮で一番の異色作『アイアンキング』と『快傑ズバット』は他の特撮作品とはここが違う!

友人の仇討ちのために暴力団組織と戦う『快傑ズバット』。特撮巨大ヒーローで最弱と言われるあまりにも弱い巨大なやられキャラ『アイアンキング』。異色作といわれる『快傑ズバット』と『アイアンキング』の他の特撮作品との大きな違いを振り返ってみましょう。

106,333 view
涼村 暁(すずむら あきら) / シャンゼリオン(演:...

涼村 暁(すずむら あきら) / シャンゼリオン(演:萩野崇)は正義感も何もないC調ノリのどうしようもないグータラ男なのも異色な点。

正義のヒーローらしさがまったくない。

本作品の主人公。どうしようもないほどいい加減かつやる気の見られない性格。探偵業の依頼人相手以外にはたとえ年上であっても敬語は使わない。その上大の女好き・遊び好きの浪費家なので、莫大な借金を抱えている。

バナナパフェが好物で、辛い食べ物は苦手。口癖は「ふんわかいこうよ、ふんわか」である。

不慮の事故で偶然にシャンゼリオンの力を手に入れたが、悩むこと無く「超ラッキー!」と大喜びして受け入れたため、自分の正体を隠す気は無く、むしろ自慢しようとしている。

そのため、変身ヒーローのお約束である如何に変身に持ち込むか、結果的に見捨ててしまうことへの葛藤も無く、闇生物と戦う。

ヒーローたるべき基本的な使命感を持っていないため、敵味方問わず平気な顔で騙すのは当たり前で、命惜しさに自分だけ助かろうとするなど、従来のヒーロー像からはあるまじき情けない行為を連発する。

速水らS.A.I.D.O.Cのメンバーは勿論、倒すべき相手である闇生物にさえヒーローのあるべき姿を教授されたこともある。
(出典:Wikipedia「超光戦士シャンゼリオン」)

『シルバー仮面』(1971年) 等身大ヒーロー「シルバー仮面」が第11話から巨大ヒーローものに路線変更

等身大ヒーロー「シルバー仮面」

等身大ヒーロー「シルバー仮面」

当初は等身大ヒーローものとしてスタートしたが、第11話から巨大ヒーローものに路線変更され、作品タイトルも『シルバー仮面ジャイアント』に改められた。
巨大ヒーロー「シルバー仮面」

巨大ヒーロー「シルバー仮面」

等身大ヒーロー番組だった『シルバー仮面』は、第11話から巨大化ヒーロー番組『シルバー仮面ジャイアント』と改題され、設定の多くが修正・変更されることとなる。オープニングも変更が加えられ、アバンタイトルの映像が春日光二の変身シーンに、主題歌の歌詞が1番から3番に、スタッフとキャストのテロップが横書きから縦書きになった。

それまでの基本設定だった春日兄弟の放浪と設計図探しは、第10話で春日博士がすでに完成させていた光子ロケットのエンジンが発見され、設計図をめぐる秘密は春日博士が兄妹たちに与えた試練だったという形で終了する。そして、主人公のシルバー仮面は第11話で大破した光子ロケットのエネルギーを浴びて巨大化し、以後は巨大ヒーローとして活躍する。
(出典:Wikipedia「シルバー仮面」)
「シルバー仮面」の異例ずくめの第1話。 第1話は、タイ...

「シルバー仮面」の異例ずくめの第1話。 第1話は、タイトルが出るまで実に6分強ものプロローグが入るという異例の構成になっている。

1971年12月に放映開始の予定だったが、キャスティングが遅れたこともあって、クランクインが11月4日にずれこんでしまった。さらに突然、TBS側の事情で初回放映が11月28日に繰り上げられた。

このため、第1話は異例の短期間での制作が余儀なくされた。そうした中、劇中クライマックスのチグリス星人の炎上シーンが先行撮影されたが、チグリス星人に火薬を仕込んでの撮影で、着ぐるみの半分以上が燃えて溶けてしまった。

この結果、チグリス星人のぬいぐるみが使い物にならなくなってしまった。このため、焼け残りが死骸の描写に使われたものの、その後のチグリス星人の描写は顔のアップだけで処理し、春日兄妹がスペクトルグラスで星人の正体を見破るシーンも暗いものとなってしまった。

第1話の画面の暗さは、これをごまかすため仕方なく採られた処置だった。池谷によると、難燃材を着込んで出火対策をしていたためチグリス星人の演技者に怪我はなかったというが、実相寺昭雄の『ウルトラマン誕生』(ちくま文庫)によると、演技者は火傷を負ったが撮影スタッフはその事に気づかず、熱さでのた打ち回るチグリス星人を迫真の演技だと思っていたとされており、池谷の証言と食い違っている。

また、この第1話は、タイトルが出るまで実に6分強ものプロローグが入るという異例の構成になっている。

事情を知らないプロデューサー・宣伝陣の中には、いつまで経ってもOPテーマが流れないので「放送事故ではないのか?」と局に問い合わせをしようとした者さえいたという。

また、その後も予告編のテロップミスなどが生じてしまっている。しかし、実相寺監督は異例づくめの第1話の映像に対して強い拘りを持ち、本放送時にTBSの調整室に出向き、放映画像の輝度を明るく調整しないよう指示していた。

一方、『シルバー仮面フォトニクル』(ビクターエンタテインメント)のDVDに収録された小林哲也(日本現代企画社長)のインタビューによると、あまりにも暗すぎた映像となったため、実相寺本人が輝度を明るくするよう調整指示して放映した、という逆の証言もある。
(出典:Wikipedia「シルバー仮面」)
65 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • おっさん 2022/3/21 12:04

    アイアンキングの浜田光夫は俺の爺さん世代の青春スターだったらしい。

    ヤノシン 2019/10/7 14:08

    なるほど、確かに変態だが、日本じゃ2番だ。
    じゃ一番は、誰だ。
    俺だ!

    2017/12/17 19:33

    この頃の石橋正次さんは生身で巨大ロボットを倒してしまう説得力があった。
    変身も強化服も使用しない特撮ヒーローだった

    ウマヅラー 2017/12/17 18:12

    全国放送されてない東映ヒーローなら、忍者キャプターもそれにあたるんでは?

    すべてのコメントを見る (4)

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

懐かしい特撮・アニメ・漫画の傑作エピソードvol.14(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ)

懐かしい特撮・アニメ・漫画の傑作エピソードvol.14(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ)

懐かしい1970年代から90年代の昭和の特撮ドラマを中心に衝撃的な傑作エピソードや特撮のトラウマ作品も振り返ってみましょう。いずれの作品も色々な意味で衝撃的かつトンデモない面白いネタが勢ぞろいです。
トントン | 97,733 view
懐かしい特撮・アニメ・漫画の傑作エピソードvol.8(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ)

懐かしい特撮・アニメ・漫画の傑作エピソードvol.8(想定外の衝撃的な展開・みんなのトラウマ)

懐かしい昭和の特撮やアニメにドラマの衝撃的な傑作エピソードやバッドエンドな特撮作品を振り返ってみましょう。いずれの作品も色々な意味で衝撃的かつトンデモない面白いネタが勢ぞろいです。
トントン | 126,593 view
懐かしい特撮ヒーローの致命的な弱点を振り返ってみましょう。

懐かしい特撮ヒーローの致命的な弱点を振り返ってみましょう。

特撮ヒーローは、たいてい、それぞれ固有の弱点や欠点を持っていますが、1970年代から80年代を中心に特に有名な弱点をピックアップして振り返ってみます。
トントン | 49,341 view
衝撃的な最終回(バッドエンド)の特撮作品(ヒーローが悲劇的な結末を迎えた話)

衝撃的な最終回(バッドエンド)の特撮作品(ヒーローが悲劇的な結末を迎えた話)

昭和の特撮作品(特に70年代)はシリアスでハードな展開の作品が現代の作品に比べて多く、悲劇的な結末で幕を閉じる物語もかなりありました。「超光戦士シャンゼリオン」のような予想外の衝撃的な最終回、「鉄人タイガーセブン」や「アクマイザー3」のような主人公・ヒーローが悲劇的な結末を迎える特撮作品を振り返ってみましょう。
トントン | 238,352 view
『特撮ロボ』60年代前後から70年代の特撮番組に登場する人型のロボット(アンドロイド)

『特撮ロボ』60年代前後から70年代の特撮番組に登場する人型のロボット(アンドロイド)

現在では「特撮ロボ(ロボット)」と言えばスーパー戦隊シリーズに登場する人型の巨大メカ「戦隊ロボ」が代表的ですが、かつてはロボットもの単独の特撮番組も多く存在しました。1960年代前後から1970年代(1979年まで)までの懐かしい特撮ロボットを振り返ってみましょう。
ガンモ | 113,874 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト