キアヌ・リーブスと北野武が共演した映画 「JM」
ギブスン作品によくみられる、巨大企業に支配され西アジアの影響を色濃く受けた近未来のディストピアが描かれている。
撮影はカナダのトロントやモントリオールの他、ニュージャージー州のニューアークや北京でも行われた。トロントのユニオン駅(Union Station)やモントリオールのジャック・カルティエ橋(Jacques Cartier Bridge)など、各地を象徴するモニュメントも数多く登場している。
サイバーパンク小説の旗手ウィリアム・ギブソンの初期短編『記憶屋ジョニイ』を、彼自身の脚本で映画化した作品。
アート界出身のロバート・ロンゴは、これが長編映画初監督。
ビデオではタイトルが『JM/ジョニー・ネモニック』となる。音楽担当は、日本公開版ではマイケル・ダナだが、本国版ではブラッド・フリーデルとなっている。
ジョニーをキアヌ・リーヴス、タカハシを北野武、カールをドルフ・ラングレン、J-ボーンをアイス-T、ジェーンをディナ・メイヤー、ラルフィーをウド・キアー、シンジをデニス・アキヤマ、アンナをバルバラ・スコヴァ、スパイダーをヘンリー・ロリンズが演じている。
キアヌ・リーヴスの東洋的な風貌はサイバーパンクにマッチするのでしょうか。
後のウォシャウスキー兄弟によるサイバーパンク映画『マトリックス』シリーズの前史的作品でもあります。
日本版の予告映像
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「JM」 記憶屋の記憶を巡る近未来アクション
西暦2021年。世界は巨大コンピューター・ネットワークで結ばれ、人類の半数は電磁波による環境汚染が原因の不治の病、NASに冒されていた。
情報を脳内のチップに記録して運ぶ“記憶屋”ジョニー・ネモニック(キアヌ・リーヴス)は、最後の仕事として北京からアメリカのニューアーク・シティまで、極秘情報を運ぶ依頼を引き受ける。彼は北京で情報をダウンロード(収納)し、その際、暗号の役目を果たすIDコードとして3つの画像を同時にインプットした。
そこへ、情報を狙う巨大複合企業ファーマコム社の手先である多国籍犯罪組織“ヤクザ”の北京支部幹部、シンジとその配下が襲撃する。ジョニーは辛くも逃げるが、IDコードの画像の1枚を焼失し、残る1枚と半分をシンジに奪われてしまう。
ニューアーク・シティに着いたジョニーだが、脳に大量の情報を長時間メモリーすることは生命の危険を意味していた。一方、シンジも彼を追って市内に入り、ボスのタカハシ(ビートたけし)の元へ向かった。
今回の仕事のエージェント、ラルフィー(ウド・キアー)が敵の手先であることを知ったジョニーはアジトのバーに乗り込むが、逆に捕まる。
その窮地を女ボディガードのジェニーが救い、二人はJ‐ボーン(アイス・T)率いるアナーキスト集団“ロー・テク”の助けを借りて、逃走に成功した。
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その頃、タカハシのコンピューターの端末に一人の女性の像が現れ、一人娘をNASで亡くした彼の心を慰めた。
タカハシは、その女性が6年前に死んだファーマコムの創設者、アンナ・コールマン(バーバラ・スコヴァ)であることを知った。
シンジは説教師と名乗る殺し屋カール(ドルフ・ラングレン)を雇い入れ、ジョニーを殺すよう命じた。NASに冒されていたジェニーが倒れ、ジョニーは肉体改造屋のスパイダー(ヘンリー・ロリンズ)の元へ連れていく。
ジェニーは回復し、スパイダーが驚くべきことを告げた。
ジョニーの脳内の情報はNASの治療法であり、提供主はファーマコム社を裏切った研究所員が盗み出したものだった。社は利益のために、治療法を秘密にしておきたかったのだ。
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ジョニーの脳内の情報はNASの治療法であり、提供主はファーマコム社を裏切った研究所員が盗み出したものだった。社は利益のために、治療法を秘密にしておきたかったのだ。
敵の攻撃でスパイダーは殺されるが、ジョニーの情報はJ‐ボーンによってコンピューター・ネットを通じて全世界に公開されることになった。
ロー・テクの橋上要塞“ヘヴン”に敵の魔手が迫る。
タカハシはジョニーと対峙するが、再び端末上に現れたアンナの説得により、彼は死の間際にIDコードをジョニーに渡す。
シンジとカールも倒され、ジョニーはサイボーグ化されたイルカのジョーンズ経由でダウンロード(回収)するため、電脳空間(サイバースペース)に突入した。
治療法の情報は公開され、人類は救われた。
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音楽が秀逸だった「JM」
この映画のサントラ。
音楽の使い方はあまりセンスがいいとは言えませんでしたが、楽曲提供した面々はこれまた”濃い”顔ぶれ。
スタッビング・ウエストワード、ヘルメット、バケットヘッド、KMFDM、オービタル、ロリンズ・バンド、フィアー・ファクトリーなどなど、インダストリアル・ロック/テクノ系アーティストの楽曲がゴチャっと収録されてます。(アーティストが『モータル・コンバット』(95)のサントラと微妙に被る)
HR系コンピ盤と思って聴けば、今でも結構イケます。
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