中華一番!凄腕の料理人が中華全土を旅する人気漫画!その人気ぶりは20年以上経った現在でも不滅!
中華一番!が連載されていた1990年代は料理漫画がメジャーではなく珍しい存在でした。そんな時に中華料理の冒険テイストなストーリーを題材にした本作は、当時の漫画界で一気に注目を浴びることになります。やがてアニメ化されると本場・中国や台湾でも放映されるようになり、2017年には続編「中華一番!極」が誕生しました。中華一番!極は電子漫画アプリマガポケにて連載中で、アニメ「真・中華一番!」2期も放送されています。
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主人公リュウ・マオシン少年の母親は天才料理人、母親の血を色濃く受け継いだマオシンの才能は生まれ故郷だけでは収まりきりません。四川省を出て広州へ赴き陽泉酒家で厳しい修業を積み、その後は中国大陸津々浦々で様々な料理人と腕比べをしていきます。マオシンが目指す特級厨師(最高位の料理人資格)は料理人達からの尊敬と羨望の対象です。それだけに作中登場する料理人は強豪ばかりで一筋縄ではいきません。この地にはこんな料理人がいたなと思い出しつつ見るのも楽しみ方の一つだと思います。
広州随一の老舗「陽泉酒家」のモデルは実在した?作者が主人公の出身地を四川にしたのはあるテレビ番組がきっかけで?
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連載が開始された頃「中華の鉄人(フジテレビ系)」というバラエティー番組が放送されていました。番組開始から最終回まで鉄人を務めていた陳健一氏(ちん けんいち)が、四川の料理人だったことから物語のヒントを得たそうです。四川生まれの主人公が一流の料理人になって故郷の店を継ぐというのが小川悦司先生のストーリー構想でした。因みに作中に登場する主人公の修業先「陽泉酒家」は「南園酒家」という広州に実在する老舗がモデルだと明らかになっています。
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小川悦司先生は辛い食べ物が大好きでしたが、最初から中華料理漫画を描こうとしていたわけではありません。まだ先生が新人だった頃週刊少年マガジン編集部に、中国を舞台にした漫画の構想があると提案します。そこで編集部は中華漫画はどうかと提案、元々中華料理が好きだった先生は挑戦してみることにしました。当時は中華料理の知識が0からのスタートだったので、分厚い専門書を熟読したそうです。
19世紀の清朝末期当時の料理は勿論、街並みや社会背景に歴史など楽しみながら学べる漫画!
アニメ「真・中華一番!」TeaserPV
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本作を描くのに当たり様々な文献を読み漁ったという小川先生。横浜中華街は勿論中国や台湾に実際に足を運び現地の人に取材もしたそうです。四川・広州・広東など中国各地の料理や歴史は、作者が見聞きしただけあり現実味があります。例えば修業先がある広州は外国に開かれた土地で様々な人や物が入ってきました。奇想天外な調理と美味しい料理を見つつ、こうした時代背景にも目を向けてみるのもいいかもしれません。
中華一番!の最大の醍醐味はその奇抜な調理法と派手なバトルにあり!
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中華一番!はあくまで料理漫画ですが連載が進むにつれて派手になっていきます。敵がバージョンアップすればするほど調理方法もド派手になるのが本作一番の面白さです。巨大なセイロのなかに入った大宇宙焼売や万里の長城で具材を転がし調理した特製チャーハンなど様々な発想が出てきます。この「北斗の拳」のようなダイナミックさがあるからこそ、単なる中華料理漫画で終わらない魅力があるのです。
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