カメラマンのジェフ(J・スチュワート)は足を骨折し、ニューヨークはグリニッチ・ヴィレッジのアパートで療養中、身動きの取れない彼にとって退屈しのぎの楽しみは、窓から見える中庭と向いのアパートの住人たちを眺める事だけ。だが、その中で、セールスマンの夫(R・バー)と激しい口論をしていた病床の妻の姿が見えなくなった事に気づいた。セールスマンの様子を窺う内に、ジェフはその男が女房を殺したのではないかと推測、恋人のリザ(G・ケリー)と看護人ステラ(T・リッター)の協力を得て調査を始めるのだが・・・。
グレース・ケリーのため息が出るほどの美しさも見物の一つ!!
全編ほとんど、ジェフの部屋から出ることのないカメラは、観客と主人公を完全に一体化させる効果を生み、緊迫感とリアリティを作り出している。そして主人公が“動けない”という究極のハンディキャップ。小出しのサスペンスが重ねられ、やがて疑っている相手がこちらを意識した時に、その波は最高潮に達する。しかし、ヒッチコックの妙味はサスペンス部分だけではない。冒頭、ジェフがカメラマンであり、どういう事故に遭った事かなどを1カットで説明する辺りにもそれは発揮されており、向かい側のアパートの住人たちの点描などもユーモアを交えた巧みな作り方である。さすがヒッチコック先生。スチュワートの個性、リッターの達者な芝居も見どころだが、ケリーのため息が出るほどの美しさは特筆ものだ。
この映画はアカデミー賞では無冠だったものの、ニューヨーク映画批評家協会賞の主演女優賞にグレース・ケリーが受賞している。
ちなみに、同年のアカデミー賞受賞作品は、エリア・カザンが監督し、マーロン・ブランド、エヴァ・マリー・セイントなどが出演した、『波止場』だった。
この映画はアカデミー賞では無冠だったものの、ニューヨーク映画批評家協会賞の主演女優賞にグレース・ケリーが受賞している。
ちなみに、同年のアカデミー賞受賞作品は、エリア・カザンが監督し、マーロン・ブランド、エヴァ・マリー・セイントなどが出演した、『波止場』だった。
世代間の断絶や葛藤を描いた作品の代表作である『理由なき反抗』
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元祖”やんちゃ”映画!?
酔った17歳の少年ジム(ジェームズ・ディーン)が警官に捕まった。その晩に起こった集団暴行事件の容疑者として警察に連行された彼は、そこで美しいジュディ(ナタリー・ウッド)と、まだ子供のようなプラトー(サル・ミネオ)と知り合う。間もなく二人は帰宅を許され、ジムも温情ある少年保護係のレイ(エドワード・プラット)主任の取り計らいで帰ることができたが、この三人の出会いは、やがて彼らの持つやり場のない苛立ちを露呈する事件へと結びついてゆく・・・。
”アウトロー映画”はまだ早かったのか??
ハイ・ティーンの持つ、社会や大人といったものに対する漠然とした苛立ちを、巧みな心理描写、繊細なタッチで描いた秀作。映画の主人公のキャラクターと主演のディーンとが、見事にダブっていて印象深い。
ちなみに、同年のアカデミー賞受賞作品は、デルバート・マンが監督し、アーネスト・ボーグナイン、ベッツィ・ブレアロッド・スタイガーなどが出演した、『マーティ』だった。この映画は前年にテレビドラマが全米でヒットし、作成されたため、人気を独占された。
どうも『理由なき反抗』のような”アウトロー映画”に対しては、当時の米国で受け入れずらかったのではないか!?
ちなみに、同年のアカデミー賞受賞作品は、デルバート・マンが監督し、アーネスト・ボーグナイン、ベッツィ・ブレアロッド・スタイガーなどが出演した、『マーティ』だった。この映画は前年にテレビドラマが全米でヒットし、作成されたため、人気を独占された。
どうも『理由なき反抗』のような”アウトロー映画”に対しては、当時の米国で受け入れずらかったのではないか!?
ニコラス・レイの原作を、自らが監督を務め映画化した作品。