今見てもスタイリッシュ!上條淳士「To-y」
2017年1月23日 更新

今見てもスタイリッシュ!上條淳士「To-y」

1985年から1987年まで『週刊少年サンデー』にて連載された、上條淳士の代表的漫画。1987年にはOVA化もされました。シャープな画風で描かれた個性的なキャラ達が、音楽業界を舞台に暴れまくる人気作品でした。今年は主人公・藤井冬威のデビュー30周年にあたるそうで、魅力溢れる「To-y」を振り返ります。

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上條淳士とは

上條淳士とYoko(村瀬葉子)の統一ペンネームであるが、合作・共作ではなくYokoはアシスタントの立場にある。一部の作品は上條淳士&Yokoのペンネームで発表されている。 (2015年現在、YOKOはアシスタントからは外れている)
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江口寿史と大友克洋に影響を受けている。

デビュー当初の作品はナンセンスさが漂うコメディータッチな作品が多く、絵柄も太めの描線と書き込まれた背景を特徴としていたが、『TO-Y』以降はデフォルメされた表現や効果を用いず、瞬間を切り取ったコマ割りの中に躍動感あふれる主人公の動きを表現した。背景を重視し、捨てコマといわれる背景だけのページを排し、背景だけでキャラクターの心情を表現する等、それまでの漫画には無いスタイリッシュな表現方法を確立する。背景色の白地さえも絵の一部として扱い、無駄な線を排除した透明感やメリハリのある陰影表現は、田島昭宇や浅田弘幸といったプロ作家にも多大な影響を与えている。

初期はホワイトを使って原稿を汚すのを嫌い、ペン入れの失敗はホワイトを使わず全て描き直していた。単行本化の際には大幅な加筆が行われることが多いが、連載当時から単行本化まで数年を費やした『SEX』は特にその傾向が強かった。
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漫画以外にも挿絵の他、河合塾、資生堂等の広告や吉川晃司のアルバムジャケットのイラストも手がけるなど、イラストレーターとしての評価も高い。
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THE STREET SLIDERS ハリー
出典 p.twpl.jp
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気志團×吉川晃司
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洗練されてます。時の流れを感じさせません。

「To-y」ってどんな漫画?

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主人公・藤井冬威(ふじい とうい) 16歳 高校生
パンクバンド「GASP」のボーカリスト。よく暴力事件を起こし、ライブハウスを出禁にされることもしばしば。
やがてGASPを脱退し、哀川陽司のバックバンドを経て、アイドルとして鮮烈なデビューを飾ります。
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山田二矢(やまだ にや) 15歳 中学3年生
学校にはほとんど行かず、トーイの追っかけをしています。神出鬼没で誰とも打ち解けるため、トーイの芸能事務所にも顔パス。
新しいタイプのヒロイン。
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哀川陽司(あいかわ ようじ)
芸能界の人気スター。ルックス重視のアイドル路線でしたが、トーイの出現で音楽性を重視した活動に目覚めます。トーイのライバル的存在。
モデルはまんま、吉川晃司。
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森が丘園子(もりがおか そのこ) 【ヒデロー】
本名・小石川日出郎。超スーパーアイドル。トーイの恋人ですが、血縁上は従姉妹にあたります。トーイを売り出すにあたって、トーイのマネージャー・か志子にスキャンダルを暴露されますが、記者会見で本気で怒ったことで逆に人気が上がり、ぶりっこキャラから真のアーティストへ脱皮します。 
ロックを題材にした漫画はTO-Y以前にも多数存在したが、漫画という音の出ない媒体でロックを表現するという矛盾を孕んだ課題に、従来の作品群は歌詞を書き込む、擬音で楽器音を表す等といった手法を採っていた。が、上條はそれまでの方法論を一切否定し、歌唱・演奏シーンには文字を書き入れず、キャラクターの表情や動き、画面効果のみで表現し、詳細は読者のイマジネーションに任せるといった方法を用いた。[2] この成功により、従来の手法は一気に色褪せ、ギャグや敢えて歌詞に意味を持たせる場面以外での使用はほぼ絶滅した。上條の手法は後発の『BECK』『NANA』等のバンドもの漫画に受け継がれるだけに留まらず、漫画内での音楽の表現方法としてスタンダードの地位を勝ち取った。
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